- 製造プロセスからの段ボールの完全排除
- 1日当たり8,500ポンドの段ボールを削減
- 革新的な最新化により、1日当たり200ポンドのチーズ廃棄物を削減
- チーズメーカおよびサプライチェーン下流におけるサステナビリティの向上
サラス・オブライエン社は、北米各地に拠点を展開する、従業員所有のエンジニアリングおよび技術コンサルティング企業です。政府機関から民間企業に至るまで幅広いクライアントに対し、短期間で完了するプロジェクトから極めて複雑なシステム構築に至るまで、多岐にわたるサービスを提供しています。長期的な価値を創出する高品質なソリューションの提供に重点を置き、事業を展開しています。
- ウィスコンシン州の大手チーズメーカは、段ボール梱包の廃止を望んでいた。
- 使用する治具や周辺機器は、包装済みのチーズを損傷しないものでなければならなかった。
- ロボットシステムは、チーズブロックのサイズ変更に対応できる必要があった
- 作業の実施にあたっては、工場の日常的な生産スケジュールに支障をきたさないよう配慮する必要があった。
- 導入するソリューションは、既存の設置スペース内に収まる必要があった。
ロックウェル・オートメーションのEPC (設計・調達・建設)およびシステム・インテグレータ・パートナであるサラス・オブライエン社は、ウィスコンシン州の大手チーズメーカから、主に以下の2つの目標を達成したいという依頼を受けました。それは、施設の最新化を図ること、そしてチーズの梱包・出荷に使用する段ボールの使用量を削減することで、サステナビリティ(持続可能性)を向上させることです。これらの目標を達成するためには、生産活動に支障をきたすことなく、かつ既存の施設スペースの範囲内で、完全に刷新されたロボットベースのターンキーソリューションを提供することが求められました。
課題
チーズ包装におけるサステナビリティ
ウィスコンシン州の大手チーズメーカがロックウェル・オートメーションのEPC (設計・調達・建設)およびシステム・インテグレータ・パートナであるサラス・オブライエン社に対し、あるユニークなプロジェクトの相談を持ちかけました。それは、大型のチーズブロックの包装および出荷方法を根本から見直し、段ボール箱への依存度を低減するという取り組みでした。
段ボールは、複数の面で問題を引き起こしました。まず、工場内に相当な保管スペースが必要となり、下流の顧客は追加の廃棄物処理を強いられました。段ボールの廃止は重要なサステナビリティ対策でしたが、同時に新たな複雑さを生み出しました。チーズが冷えるとブロックの寸法が変化するため、ロボットグリッパーが包装された製品をシールを損なったりチーズを傷つけたりすることなく確実に扱うことが難しくなりました。
同時に、工場は改修工事中も通常通りの操業を維持する必要がありました。新しいコンベア、ロボットアーム、保管システム、パレットはすべて、生産を中断することなく既存のレイアウト内に設置しなければなりませんでした。
ソリューション
「チーズ」を動かし続ける
プロジェクトの複雑さに対処するため、サラス・オブライエン社のエンジニアたちは作業を管理可能な段階へと分割し、シミュレーションソフト「RoboGuide」を活用して、機器の配置、作業順序、および設置のタイミングを計画しました。このアプローチにより、設備のアップグレードを効率的に実施することが可能となり、多くの場合、施設が休業となる日曜日に作業を行うことで、日々の業務への支障を最小限に抑えることに成功しました。
新しいプロセスでは、個々のチーズブロックをトレイに乗せ、冷却工程からパレタイジングに至るまで、システム全体を通じて搬送する必要がありました。そこでサラス・オブライエン社は、新たなコンベアシステムを設計するとともに、あらかじめ包装されたチーズブロックに対し、そのプラスチック包装や製品本体を傷つけることなく取り扱うことが可能なロボットアームを導入しました。
チーズメーカとロックウェル・オートメーションの両社と緊密に連携することで、サラス・オブライエン社は以下の要素を含むソリューションの開発を実現しました。
- パレタイザおよび再スタックシステム
- トレイ搬入・搬出システム
- ブロック・ラベリング・システム
- ライン制御システム
このソリューションのさらなる利点は、統合された制御アーキテクチャにありました。ロボット制御が、より広範なプロセスオートメーションに使用されるものと同じコントローラに直接組み込まれているため、モーションコントロール、安全制御、およびライン制御を単一のシステム内で一元管理することが可能となりました。これにより、ロボット制御を個別にプログラミングする必要がなくなり、開発やトラブルシューティングが簡素化されたほか、より迅速な立上げや、一層合理化された運用モデルの実現が支援されました。
サラス・オブライエン社は、統合の容易さと試運転の迅速性を重視し、ロックウェル・オートメーションのコンポーネントを選定しました。同社は、PowerFlex® 525ドライブ、Kinetix®サーボシステム、POINT Guard I/O™カードの標準テンプレートを活用することで、立上げを迅速化し、プラントのトラブルシューティングを簡素化しました。GuardLogix®コントローラに標準搭載された安全コードにより、安全機能やカスタムロボットゾーンのプログラミングが効率化されました。
サラス・オブライエン社の主任エンジニアであるライアン・ティーム氏は次のように述べています。「ロックウェル・オートメーションのコンポーネントを使用することで、ハードウェアの動作調整ではなく、アプリケーション開発にエンジニアリングリソースを集中させることができました。私たちが求めていたのは、常にオンライン状態にあり、絶えず稼働し続けるシステムでした。多岐にわたる業界での経験を持つ私たちのチームは、プロジェクト特有の制約条件の中でも確実に機能する、独創的なソリューションを構築することに成功しました。」
結果
段ボール使用量の大幅削減
このソリューションは、メーカの目標を達成し、さらに上回りました。製造工程から段ボールを完全に排除することで、工場は1日当たり約8,500ポンドの段ボールを削減し、コスト削減と保管スペースの確保を実現しました。下流工程では、お客様はかさばる段ボール包装を処分する必要がなくなりました。
これらの改善により、廃棄物も削減されました。ロボットによるより精密なハンドリングにより製品の損傷が減少し、チーズの廃棄物を1日当たり約200ポンド削減しました。結果として、導入期間中の生産停止なしにコスト削減とサステナビリティの向上を実現し、投資対効果は非常に高いものとなりました。
公開 2026年4月20日
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