- 輸出能力を年間250万トン(2.5Mtpa)増強
- 稼働の信頼性とシステム性能を向上
- リアルタイムでのデータ可視化と資産に関する知見を強化
- 最新化工事中も継続稼働を維持
- 将来の拡張に対応可能な基盤を構築
米国を拠点とするガスターミナルは、天然ガスの処理および輸送を行なうための複雑なインフラを運用しており、継続的な操業を支える信頼性の高いシステムを必要としています。
- 輸入施設を大容量の輸出ターミナルへ転換する必要性
- 操業を継続しつつ、段階的に最新化を行なう必要性
- 新規の液化設備と既存システムを統合する際の複雑さ
- 膨大かつ高頻度な操業データ
- エンジニアリング、据付、操業にわたる多数の利害関係者
- ControlLogix®
- 安全計装システム(SIS)
- プロセス制御、安全、および火災・ガス検知システム
課題
操業を中断させることなく事業形態を転換
米国のあるガスターミナルが、輸入施設から大容量の輸出拠点へと事業形態を転換するプロジェクトに着手しました。同ターミナルには、既存設備が稼働し続ける複雑な環境下(ブラウンフィールド)で、操業を継続しながらこの転換を実現することが求められました。そのためには、日々の業務を妨げることなく、既存のインフラに新たな液化設備を統合する必要がありました。
プロジェクトが段階的に進められるという点も、事態をより複雑にしていました。既存システムを稼働させつつ、新しい機器の搬入、据付、立上げを段階的に行なう必要があったのです。万が一、操業が中断すれば、生産に影響が及び、増大する需要への対応が遅れる恐れがありました。
統合、データ、および調整の複雑さ
同施設は、統合に関する課題にも直面していました。プロセス、安全、ユーティリティ、計量システムなど、複数のシステムやベンダーの技術を連携させて運用する必要があったのです。また、多種多様なセンサや機器から生成される、高頻度かつ大量のデータを管理することも求められました。
特に通信環境が不安定になり得るエリアにおいて、施設全体のパフォーマンスを維持するには、信頼性の高い通信機能と遠隔制御機能が不可欠でした。さらに本プロジェクトでは、エンジニアリングチーム、システムインテグレータ、請負業者など、広範な関係者間での調整も必要とされました。リスクを最小限に抑えつつプロジェクトを順調に進めるためには、役割の明確化、関係者間の足並みの統一、そして迅速な意思決定が極めて重要でした。
信頼性、可視性、制御システムを向上させ、大容量の輸出業務に対応する施設へと変貌を遂げたガスターミナル
ソリューション
統合制御および安全システムの導入
施設運営チームは、業務の統合を図るため、ControlLogix®を基盤とした統合制御および安全ソリューションを採用しました。このシステムは、プロセス制御、安全計装システム(SIS)、および火災・ガス検知システムを単一のアーキテクチャに統合し、集中監視と制御を可能にしました。
こうした統合的なアプローチにより、新旧システム間の連携が向上しました。また、既存のインフラとの互換性を維持しつつ、新しい液化ユニットをシームレスに統合することも可能になりました。さらに、既存のデータプラットフォームとの連携により、プラントの稼働状況の可視化が強化され、より的確な意思決定を支援する体制が整いました。
段階的な実行とグローバルな連携
操業を継続しつつ進めるため、同施設では段階的にソリューションを導入しました。プロジェクト全体を通じて体系的なプロジェクト管理と厳格な品質管理プロセスを適用し、スケジュール、業務範囲(スコープ)、および性能要件の整合性を確保しました。
さらに、グローバルな連携体制を構築し、複数の地域から専門知識を結集させました。明確なコミュニケーション手順と連携の取れた実行体制により、効率的な統合を実現し、プロジェクトの複雑さを低減しました。
結果
処理能力の拡大と性能の向上
本ソリューションは、同ターミナルを大容量の輸出拠点へと変革する上で中心的な役割を果たしました。その結果、生産能力を年間250万トン(2.5Mtpa)にまで引き上げることに成功し、高まる市場需要への対応と競争力の強化を実現しました。
制御システムと安全システムを単一のプラットフォームに統合したことで、運用上の信頼性が向上しました。この統合によりシステムの複雑さが解消され、施設全体で一貫した性能が確保されるようになりました。また、プラントデータの可視性が高まったことで、運用状況の的確な監視や最適化の機会の特定、さらにはより的確な意思決定が可能になりました。
シームレスな最新化と長期的な価値の創出
段階的な導入アプローチを採用したことで、最新化のプロセス全体を通じて施設の継続的な稼働が可能となり、業務の中断を回避しつつリスクを最小限に抑えることができました。また、本プロジェクトは将来の成長に向けた拡張性のある基盤を構築しました。システムの標準化と資産間の連携強化により、同施設は事業拡大や、変化する運用ニーズへの適応に向けた体制を整えることができました。
統合された制御および安全ソリューションの導入により、当ターミナルはより効率的かつ信頼性が高く、将来を見据えたエネルギー資産へと進化しました。これにより、即時のパフォーマンス向上と長期的な戦略目標の達成の両面が支援されています。
公開 2026年7月6日
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