- 設置時間が従来の2~3日から8~9時間に短縮
- 設置プロセスを最大10~20倍高速化
- ダウンタイムの短縮とチラー稼働への影響を最小限に抑制
- 配線の簡素化により、設置および立上げ時のリスクを低減
- 診断機能の向上により、予知保全と迅速な障害解決が可能に
- ネットワーク監視によるシステム可視性の向上
- 火災リスクの低減と運用安全性の向上
- 試験の簡素化(個々の配線を個別に追跡・試験する必要が不要)
- 将来のアップグレードに対応するプラグ&プレイの拡張性
- 長期的な保守・サポートコストの削減
- 継続的な稼働に対応する、拡張性と将来性に優れたインフラ
リアル・ペット・フード社(Real Pet Food Company)は、Nature’s Gift、Farmers Market、Ivory Coat、V.I.P.といったプレミアム・ペットフード・ブランドを展開するオーストラリアのメーカです。同社はオーストラリア全土の主要小売店に製品を供給しており、ペットフードの製造において、質の高い栄養、イノベーション、そして卓越した業務運営を重視しています。
- 旧式のPLC (1990年代製)がチラーの付帯設備(ファン、照明、ポンプ)を制御している
- 老朽化した電気盤の保守や再配線に伴う高いリスクと複雑さ
- 従来のハード配線方式による改修には長時間のダウンタイム(2~3日)が必要
- システム状況の可視性が低く、予知保全が困難
- 試験、立上げ、および故障診断のプロセスに多大な工数が必要
- 製品品質に影響を与えることなく、インフラを自社内で最新化する必要性
課題
Nature’s Gift、Farmers Market、Ivory Coat、V.I.Pなどのブランドを展開するオーストラリア有数のペットフードメーカであるリアル・ペット・フード社は、老朽化した電気設備に起因する課題の増大に直面していました。
主な課題は以下の通りです。
- 1990年代製の旧式のプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)がファン、照明、ポンプなどの補助機能を制御するチラーシステムを管理している
- 旧式の電気制御盤の保守や再配線に伴うリスクと複雑さが増大
- 設置作業に長時間のダウンタイムを要し、生産の継続性に影響が及ぶという課題
- ハード配線方式ゆえに多大な工数を要し、システムの試験、立上げ、およびトラブルシューティングが困難
- システム性能の可視性が低く、予知保全や予防的診断の実施が制限されている
- 業務への支障を最小限に抑えつつ、社内インフラを最新化する必要性
ソリューション
こうした課題に対処するため、リアル・ペット・フード社は、電気盤最新化プロジェクトの一環としてロックウェル・オートメーションのシングルペアEtherNet/IP In-Cabinetソリューションを導入しました。
このソリューションにより、以下のことが可能になりました。
- チラー制御盤内の旧式のPLCインフラの更新および最新化
- 従来のハード配線から、リボンケーブルやネットワークベースの接続方式への移行
- 通信および可視性の向上を図るため、各デバイスを統合されたEtherNet/IPネットワークに統合
- 補助機能(照明やファン制御)を別のPLCへ割当て、システムの複雑さとリスクを低減
主な技術的メリットは以下の通りです。
- 従来の設置方法と比較して、配線を最大80%削減
- スペース効率を向上させた、合理的なキャビネット設計
- 設置および立上げプロセスの迅速化・簡素化
- 診断機能の内蔵とリアルタイムデータへのアクセスによる、システム状況の把握能力向上
EtherNet/IP In-Cabinetソリューションは、盤内機器間の通信を効率化し、システム統合の簡素化やリアルタイムなデータアクセスの向上を実現します。これにより、製造メーカはより迅速かつ的確な意思決定を行なえるようになります。
結果
この導入により、リアル・ペット・フード社は運用、保守、およびリスク低減の面で大きなメリットを享受しました。
設置の迅速化とダウンタイムの短縮
- 従来の配線方法では2~3日を要していたところ、約8~9時間で設置が完了
- 手作業による配線作業が減少したことで、設置時間を最大10~20倍短縮
- チラーシステムの計画的な停止(シャットダウンウィンドウ)を活用することで、生産への影響を最小限に抑制
リアル・ペット・フード社の電気信頼性エンジニアであるジャック・ウォルシュ氏は次のように述べています。「ハード配線からリボンケーブルへの切換えにより、ロックウェル・オートメーションによる電気盤の更新作業中のダウンタイムを最小限に抑えることができました。すべての配線を更新する場合と比べて作業時間は10~20分の1で済み、電気盤の省スペース化も実現しています。」
リスクの低減と信頼性の向上
- 配線の複雑さを解消し、設置および立上げに伴うリスクを大幅に低減
- システム構成の簡素化により、試験効率を向上
- 補助システムの分離により、チラーの主要機能に対する運用リスクを低減
「さらに、多数の配線をなくすことでプロセスのリスクが低減され、試験や立上げも簡素化されます。ネットワークに接続されているためシステム全体を一度に把握でき、個々の配線を一つひとつ入念に試験する必要がなくなるのです」と、ウォルシュ氏は述べました。
可視性と保守性の向上
- リアルタイムのデータアクセスが、予知保全戦略を支援
- オンボード診断機能により、潜在的な問題を早期に発見可能
- トラブルシューティング能力の向上により、事後保全への依存を低減
ウォルシュ氏は次のように述べています。「新しいシングルペアEtherNet/IP In-Cabinetソリューションは、より高い可視性とリアルタイムデータを提供します。これらを予知保全、診断、トラブルシューティングに活用することで、ダウンタイムの削減につなげることができます。」
「従来の技術では、何らかの不具合が発生するのを待ってから修理を行なうのが一般的でした。しかし、ロックウェル・オートメーションのソリューションなら、機器に組み込まれた診断機能(オンボード診断)を活用して問題を未然に解決できます。これにより、稼働時間の維持・向上だけでなく、火災リスクの低減も実現します。」
柔軟性の向上と将来への対応力
- プラグ&プレイによる拡張性で、将来のアップグレードやシステム変更に対応
- 大規模な再設計や再プログラミングなしで、新しいモジュールを容易に統合可能
- ポンプやファンなどの重要資産に関するデータ抽出機能の向上
- 継続的な運用ニーズに応える、拡張性に優れた最新のアーキテクチャ
ウォルシュ氏は次のように述べています。「新しいモジュールの追加は、プラグ&プレイで簡単に行えるレトロフィット(改修)です。私は7年にわたりPLCの改修に携わってきましたが、こうしたソリューションを長年探し求めていました。
In-Cabinetソリューションは、コスト削減とダウンタイムの短縮を実現し、継続的な機能性も向上させてくれました。つまり、その導入価値は明白だったのです。」
公開 2026年6月19日
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