お客様へのご提案
課題
- 面倒な手作業によるデータ収集システムでは、企業は機械の生産、性能および活動に関する特定の情報へのリアルタイムの洞察を欠いていた
ソリューション
- データ分析ソリューション - FactoryTalk Metricsソフトウェアはプラントフロアの機器をモニタし、機械の生産、性能、および活動に関する正確でタイムリーできめ細かく具体的な情報を提供
- システム設計および配備 - ロックウェル・オートメーションの情報ソリューションパートナであるストーン・テクノロジーズ社が、FactoryTalk Metricsソフトウェアをベースとしたソリューションを設計し配備
結果
- OEEとスループットを向上 - 5つの製造セルそれぞれで、以前のシステム実装と比べてOEEが20%以上増加したことを実証
アメリカ人はかつてないほど細菌を意識しています。これが、キッチンカウンターからドアノブまで、あらゆる面のバクテリアやウイルスを除去するように設計された硬質表面の消毒殺菌シートの需要を高めている1つの要因です。
もう1つの大きな要因は手軽さです。家庭用クリーニングではより伝統的なスプレーとペーパータオルよりも、単にプラスチック容器からすぐに使える拭き取り用品を引き出すことが好まれるようになっています。
ロックライン・インダストリーズ社は、大手小売業者向けに自社ブランドの使い捨て拭き取り用品を製造することによって健全な事業を築いてきました。ロックライン社は、ウィスコンシン州のシボイガンにある同社の工場では、1週間に何百万ものウェットティッシュ用の容器を製造しています。
「これらの製品ラインのための素晴らしいランであり、需要は急増し続けています」と、ロックライン社のシボイガン工場のオペレーションマネージャであるパット・ラッシュ氏が述べています。また、コーヒーフィルターも製造しています。 「私たちが作り出すことができるあらゆる容器を販売することができます。」
同時に、「私たちの事業をその成長に従って拡大することは途方もない挑戦でした」と、ラッシュ氏は述べています。
つまり、増分容量を増やすことは、収益の見返りとして価値が十分あります。
工場のゼネラルマネージャであるフランク・ハッカー氏は次のように説明しています。「スループットが5%増えると、容量が5%増加します。これは販売できる製品が5%増えることを意味します。」
これを実現するために、プラント管理者は、2006年に継続的な改善を推進するために不可欠なリアルタイムデータを取得することに着手しました。
バックワードシステム
2006年頃には、工場のウェットティッシュ側の製造セルの多くの総合設備効率(OEE)は50%を下回っていました。
この数を増やすには、1日24時間稼動する5つの大きな作業セル内でラインと個々のマシンがどのように動作しているかをより正確に把握する必要があります。
各製造セルは、特定のサイズまたはタイプのウェットティッシュを製造するためのものです。製品は、消毒用製剤や香りが異なるなど、数や成分が異なります。
高速包装プロセスは不織布または基材の「親」ロールから始まり、自動的に切れ目が入れられ、穴があけられ、ウェットティッシュの個々のロールに巻きとられます。ついで、ロールを硬質プラスチック容器に入れ、液体成分を充填します。容器のふたが次に続き、次にラベルが貼られます。最後に、容器はトレイやケースに詰められ、配送するためにパレットに入れられます。
各製造セルには、直列に連結された一連の機械と機器が含まれています。ラインを正しいバランスと速度を維持することは、流れを乱し計画外のダウンタイムを引き起こすキャッパー(蓋締機)、ラベリングマシン、またはフィルタの詰まりなどの一般的なボトルネックを防ぐために非常に重要です。
2006年以前は、これらが起こるとそのたびに手でとっていました。機械が停止したり、戻ったときには、オペレータは紙に時間を入力するだけでなく、ライン速度やその他のパラメータも入力します。その後、技術者は手書きのメトリクスをExcelスプレッドシートにキー入力する必要がありました。その後、Excelスプレッドシートはさまざまなプラント部門のオペレータ、マネージャ、およびエンジニアと共有されました。
「当社の生産報告用の紙ベースのシステムは、データを理解し分析を試みることになると非常に面倒なものでした」と、ハッカー氏は述べています。もう一つの問題はシステムが後方だけを見ていることでした。「私たちは資産をリアルタイムで理解する必要がありました。その情報があれば、スループットを向上し、コストを削減するためにプロセスをどのように微調整できるかについても期待できます。」
ラッシュ氏が次のように付け加えています。「成長を持続させる唯一の方法は、年々継続的な改善を継続的に実現することを可能にするツールまたはツールセットを見つけることであることが明白になりました。」
期待通りのソリューション
ソリューションを求めて、シボイガンの工場長はロックウェル・オートメーションとストーン・テクノロジーズ社に目を向けました。Allen-Bradleyの製品が、すでに工場の製造基盤となっていました。
工場長は、ロックウェル・オートメーションの最先端の製造用ハードウェア、ソフトウェア、および統合ソリューションを紹介するために毎年開催されるAutomation Fair®の開催期間中に地元の販売代理店でロックウェル・オートメーションの専門家と相談しました。
ロックライン社のマネージャ達は、プラントフロアにある機器をモニタするための潜在的なソリューションとしてFactoryTalk® Metricsソフトウェアの機能に感銘を受けました。このソリューションは、機械の生産、性能、および活動に関する正確でタイムリーできめ細かく具体的な情報を提供するのに役立ちます。
ハッカー氏は次のように述べています。「すでにAllen-Bradleyの制御システムを使用していることを考えると、FactoryTalk Metricsはすでに導入されているテクノロジとシームレスに統合できるため、理想的な選択肢でした。」
その選択肢を現実のものとするために、 ロックライン社は自社のエンジニリングの専門家とロックウェル・オートメーションの専門家と、ロックウェル・オートメーションの情報ソリューションパートナであるストーン・テクノロジーズ社の専門家から構成されるチームを結成しました。彼らは、1つのセルとソフトウェアソリューションの縮小版(つまり限られた数のデータしか収集しない)から始めて、体系的な段階を踏んでプロジェクトに取り組みました。
試験の結果はロックライン社の予想をはるかに超えました。マネージャ達は最初のプロジェクトで6カ月の投資回収を見込んでいましたが、3カ月で投資収益を得ることができました。
ハッカー氏は次のように述べています。「FactoryTalk Metricsソリューションを導入してから2週間以内に、OEEとスループットがすぐに5%向上しました。それだけで、システムにメリットが十分あることが確認できました。リアルタイムで問題に対処できるようにすることで、ダウンタイムを最小限に抑えて、稼働時間を最適化しました。」
ストーン・テクノロジーズ社のディレクタであるダン・エンゲルハード氏は次のように説明しています。「以前は、ロックライン社は、大きなダウンタイムは把握していましたが、小さな停止は見逃していました。ロックウェル・オートメーションのデータ分析ソリューションを使用することで、ロックライン社はこれらの停止と、停止がどのように連続的な流れを乱しているかを理解できるようになりました。」
その結果、FactoryTalkソフトウェアを他の製造セルに移動することが正当化されていました。その頃までには、他のセルの従業員は新しいシステムを要求していました。
各セルでは「ハードな」移行が行なわれました。これは、ソフトウェアがほぼ一晩で手動のデータ収集システムを置き換えたことを意味します。コンピュータ化されたソリューションでオペレータを素早く期待通りの水準にもっていくために、ストーン・テクノロジーズ社のトレーニング専門家は没入型のアプローチをとる必要があることを認識していました。
エンゲルハード氏は次のように述べています。「新しいシステムの文化適用には多くの企業で時間かかることがあります。ロックライン社は、私達の支援を受けてその分野で非常に積極的になりました。オペレータは、システム運用開始後は鉛筆や紙、またはクリップボードを使用することがなくなりました。私たちはまっすぐスクリーンに向かいます。」
従業員はセル内の見晴らしのよい場所から稼動のリアルタイムのステータスを見ることができます。各作業センターの中央にある大型パネルディスプレイは、データポイントを一定の速度でスクロールします。計画内または計画外のダウンタイム中は、ディスプレイは通常の稼動に戻るのに必要な時間を追跡する巨大な時計になります。
ハッカー氏は次のように述べています。「FactoryTalkソリューションからの数字を見ることは、当社の事業チームを動機付け、説明責任を推進するのに役立ちます。」
システムの直感的な性質も、移行を容易にしました。
ラッシュ氏は次のように述べています。「オペレータの観点から見ると、FactoryTalk Metricsは読みやすく、インターフェイスしやすく、情報を簡単に入手できます。エンジニアリング管理の観点からすると、データはすぐに信用できるもので、継続的改善の計画をたてるために重要です。」
ロックライン社の改善チームはデータを使用してラインの問題の核心を理解しました。例えば、セルの1つにあるキャッパーが相当な量の断続的なダウンタイムを示したため、ラインの停止が引き起こされました。生産データを分析することで、エンジニアは原材料(ふた)を根本原因として認識できました。
ハッカー氏は次のように述べています。「私たちは、原材料の問題を解決するためにストーン・テクノロジーズ社とロックウェル・オートメーションに助けを求めました。ソリューションから提供されたデータは、私たちのプロセスに対する原材料の影響を示していました。これは以前はできなかったことでした。」
世界クラスのOEE
今日では、各製造セルのOEEは70%を超えています。
ハッカー氏は次のように述べています。「私たちは平凡なものから世界クラスへと進みました。FactoryTalkソフトウェアをベースとしたストーン・テクノロジーズ社のソリューションがなければ、それは決して起こらなかったでしょう。」
各セルの容器生産は改善されました。ロックライン社は、需要が最も高いセルで最大の増加を記録し、これにより1週間に18万ユニット以上の生産量が増加しました。
ハッカー氏は次のように述べています。「FactoryTalk Metricsによって、すべての増加容量を利用することができました。ラインオペレータが問題すぐに対応できるため、品質も向上します。」
ロックライン社の改善チームは、FactoryTalkデータを使った次のプロジェクト、つまり無駄とスクラップの削減に焦点を合わせています。また、ストーン・テクノロジーズ社が生成した情報をプロセスシミュレーションとモデリングの入力として使用しています。
ライブデータを使用することで、プロセスの変更や機器のアップグレードが全体的なパフォーマンスに与える影響を評価できます。これによって、主要な機会を特定し、将来の設備投資を最大化することができます。
ハッカー氏は次のように述べています。「システムは、私たちにとって大きな負担となりますが、同じように結果を期待しています。」
上記の結果は、ロックライン・インダストリーズ社がロックウェル・オートメーションの製品およびサービスを他の製品と共に使用したことに基づいています。特定の結果は、お客様によって異なる場合があります。
商標の情報: FactoryTalk MetricsはRockwell Automation Inc.の商標です。
公開 2017/06/02