ミネソタ州に本社を置く機器サプライヤのアーガード社では、成功はお客様との密接な関係と、革新的でインパクトある包装ソリューションを生み出すテクノロジの飽くなき追求にかかっています。
アーガード社のテクニカルセールス担当副社長のジェイソン･ノーリエン氏は次のように述べています。「当社の主要な価値提案の1つは、当社の協働的なアプローチです。「当社の重要な価値提案のひとつは、共同作業によるアプローチです。当社のアプリケーションエンジニアは、直接エンドユーザと協力してアイデアを提供し、ユーザのニーズに応え、時にはその期待を超えるカスタマイズソリューションを開発します。」
同社は、より柔軟性の高い最終ライン包装オプションへの顧客需要に直面することが多くなっています。
ノーリエン氏は次のように述べています。「eコマースは確実に大きなセグメントになりつつあります。工場は小型ケースSKUを生産する柔軟性を必要としています。そして消費者への直接発送にも対応できることを求められています。また、工場では、バラエティケースの包装を自動化するためのより良い方法も求めています。」
アーガード社は、新たに出現したこれらの業界の課題やその他の課題を解決するためにロックウェル･オートメーションの制御テクノロジとデジタルツールの独創的な使用に強い関心を示しています。
リニア搬送システムとロボット工学による柔軟性の再定義
俊敏で効率的な機器に対するお客様の需要に対応するために、アーガード社ではしばしばロボット工学を援用し、またロックウェル･オートメーションのiTRAK®リニア搬送システムを導入しています。同社の最新設計では、両テクノロジを1つのアプリケーションに統合し、バラエティパッキングの需要に対応しています。
ノーリエン氏は次のように述べています。「10年前に利用可能だったテクノロジを使用した最も現実的なバラエティパッキングの手法は、手作業による再梱包でした。通常、同一製品の梱包ケースは提携先の製造会社に発送され、そこで開梱され手作業で再梱包されます。」
同社の自動化バラエティ･パック･ソリューションは、この問題に変化を与え、廃棄物と必要人工を最小化することを目的にしています。
速度とピッチが固定された従来のコンベアとは異なり、iTRAKシステムでは複数の磁気推進式ムーバの独立制御による製品の搬送が可能です。iTRAKシステムでは、加速、減速、速度、および位置がプログラム可能で、いったんシステムが稼動を開始すると、プロセスの必要に応じて速度と間隔を自動的に調整します。
アーガード社の1つのケース包装システムではiTRAKとガントリロボットを組み合わせて、異なるフレーバーの同じ製品を何千種類もの構成で包装することができます。最新の設計では、iTRAKは6軸多関節アームロボットを使用して多様な製品をピックアップして、パーソナル化したマルチパックを作り出すことができます。その選択肢はほぼ無限です。
アーガード社のアプリケーション･エンジニアリング･マネージャであるジョナス･キャピストラント氏は次のように述べています。「ロボットとリニア搬送システムを併用することによって、オペレータはインターフェイスで適切なレシピを選択するだけで即座にケースの構成を変更することができます。」
複数のテクノロジ。1つの設計プラットフォーム。
かつては、ロボット工学、リニア搬送システムなどのメカトロニクス技術を1つのシステムの制御プラットフォームに統合することは、多大な努力を要し、時間のかかるプロセスでした。従来のアプリケーションでは、これらのテクノロジのそれぞれが個別のコントローラで動作していました。
キャピストラント氏は次のように述べています。「このアプローチの課題は、サードパーティ製コントローラを理解し、それらを制御プラットフォームに統合するノウハウを持ったスタッフが必要になることです。」
ロックウェル･オートメーションのLogixコントローラに内蔵されてたキネマティクスロボット制御を使用することで、アーガード社はシステム設計に統一されたアプローチをとることが可能になりました。キネマティクス機能によってコントローラは多軸ロボット制御を実行することが可能になり、それによって梱包アプリケーションにロボットを統合する場合に通常必要な追加のコントローラやソフトウェア、専用のファンクションブロックが不要になります。
キャピストラント氏は次のように説明します。「XYZ座標を使用してロックウェル･オートメーションのコントローラにシステムをプログラムする方法さえ知っていれば、ロボットをプログラムすることができます。これは私たちにとって非常に有益なことです。その理由は、複数の制御プラットフォームをサポートできる制御エンジニアリングチームを私たちが管理する必要がないからです。もちろん、当社のお客様もその必要はありません。」
シミュレーションによる設計生産性の強化
設計生産性や並行エンジニアリングをさらにサポートするため、アーガード社はEmulate3D™テクノロジに注目しています。このシミュレーション/エミュレーションソフトウェアが提供する動的モデル、または「デジタルツイン」は、機器開発サイクルの早い段階において、仮想世界の技術的課題を解決するために使用することができます。
キャピストラント氏は次のように説明します。「ロボットの実物を手にする前にロボットを稼働させることができます。これは、新規の複雑なテクノロジを本格的に導入するときに大きな利点となり、またリモートの従業員がどこにいようと、作業するシステムで容易に協力できます。」
従業員をサポートするためのより良い方法: Rapid LaunchTM & 拡張現実(AR)
アーガード社は、柔軟性の高いマシンパフォーマンスもまた熟練労働者に依存することを認識しています。そのため、そしてまたお客様をサポートするため、同社は継続的にマシン操作や段取り替え、保守の負担を軽減する方法を探しています。
キャピストラント氏は次のように述べています。「過去数年にわたって、アーガード社では段取り替え作業を改善することに非常に注目しています。私たちは熟練オペレータがなかなか見つからないことを承知しているので、段取り替えの観点から負担にならないように機器を改善しています。」
具体的には、同社は「Rapid Launch」機能を開発して、どのオペレータでも最小限のトレーニングで簡単に製品サイズを所定の範囲内にセットアップできるようにしました。将来的には、Rapid Launchをアーガード社のすべての新機器で標準にする予定です。
また、同社はVuforia®拡張現実(AR)体験をトレーニングポートフォリオに追加する方法も検討しています。
ノーリエン氏は次のように述べています。「ARは確かに魅力的です。特に、私たちのお客様が人材育成で直面している課題を考えると、その魅力がよくわかります。私たちはテクノロジがどこへ向かうのかを見ながら、それを使用する方法を決めていこうと思います。」
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公開 2022年10月6日