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モータが低速度: ウサギとカメのシナリオ

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モータが低速度: ウサギとカメのシナリオ

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モータをウサギのように全速で運転する必要がある場合もあります。

通常、ほとんどのモータの最も効率のよい運転モードは、全速での運転です。しかしながら、ときにはモータはカメの速度のように、全速より遅い速度で稼働する必要があります。

モータ速度が低速の場合には、モータ分岐電源、モータタイプ、コントローラタイプなどのいくつかの注意事項を考慮する必要があります。

アプリケーションで日常のタスクを遂行するには、全速と低速の両方が必要であり、その実現のために両方の方法が使用可能でなければなりません。低速での運転時間と程度によって、どの方法が最上であるかを決めることができます。

多くのアプリケーションは、稼働中にプロセスの速度を調整できる機能による恩恵を受けています。この理由としては、位置決め、芯出しのチェックまたは調整、帯のこなどの機器の点検、ファンの減速運転などがあります。

アプリケーションで低速制御を実現するには、可変周波数ドライブ、ソフトスタータ、さらには従来のギア操作などいくつかの方法を使用できます。

VFD (可変周波数ドライブ)制御は、周波数を使用して速度を制御します。モータ同期速度は、適用された周波数とモータの極数の関数となります。以下に示す例は、周波数の調整のポイントを理解する助けとなります。

  • N = 120F/P
  • N = 1分当たりの回転数(RPM)
  • F = 適用された周波数
  • P = モータ極数
白書: Slow Speed Applications Using a Soft Starter

特定のモータの極数は変化しないため、周波数を変更することでモータ速度が変わります。VFDには、低速で稼働すると同時に、制御に応じてフルトルクまで提供できる機能が備わっています。VFDは、モータの絶縁体とタイプに応じて、ほとんど限りなく低速で稼働することができます。このすべてが、正確な位置決め機能の実行と同時に行なわれます。

SMCTM-50のようなソフトスタータは、周波数を使用してモータの速度を制御しません。ほとんどのソフトスタータは、サイクルスキッピングと呼ばれる方法を使用して低速を実現します。サイクルスキッピングでは、トルク機能が制限されます。この方法は、通常は正と負の方向で固定した低速運転を実現しますが、SMC-50の動作は異なっています。

SMC-50は、0速度から15%の正および負までの、完全に調整可能な低速機能を提供します。1800 RPMモータの場合、負の270 RPMから正の270 RPMまでを意味します。サイクルスキッピングのかわりに、SMC-50はSCRの点火回数を増やすことで低速を実現します。

この方法では、低速時により多くの制御を行ないながら、サイクルスキッピング方法よりもはるかに高いトルクを実現することができます。この方法は、時間単位ではなく分単位の低速運転を実現します。これは、低速期間が短い場合に完璧な方法です。

低速であるか全速であるかを問わず、モータの方向を変更する従来の方法は、モータの2つの位相をスワップするか、可逆コンタクタを使用するかです。SMC-50は、可逆コンタクタを使用したり、リード線を物理的に逆にする必要なしに、正方向または逆方向で低速を実行するよう簡単にプログラムすることができます。

SMC-50での低速の使用例を以下に示します。

  • ポンプの方向の反転: 清掃のための人員を送る必要がなく、ポンプの吸入口の詰まりを解消し、時間と費用を節約
  • 低圧力テスト: システムのチェックに十分なだけの流量をポンプに流すだけで十分なので、満杯状態の流量でポンプが損傷する恐れがなくなります。
  • フライス加工アプリケーション: 低速による鋸刃の芯出しの調整とチェック
  • グレーン: エンドユーザが、プロセスを停止せずにグレーンバケツを検証したい場合
  • 基本的な位置決め: 製品の追加または除去のためのタンブラーのドア低速を使用して停止するための、または停止せずにプロセスを完了するのに十分な速度に落とすための適切な位置を取得できます。
  • 機器のメンテナンス: ギアおよび機械部品への潤滑剤の注入を低速で行なえます。
  • Accu-StopTM機能を使用して、モータを全速から低速に移動してから、簡単な位置決めのためのブレーキ操作を再適用します。

低速ニーズにとって問題になるのは持続時間です。

低速での運転を極めて長時間に渡って行なう場合は(例えば、ファンのように)、可変周波数ドライブを選択するのがよいでしょう。

数分間に渡る低速が不定期に必要なアプリケーションの場合は、SMC-50が最良のオプションになると思われます。

すべてのアプリケーションが、ウサギのように全速での運転を必要としているわけではありません。カメの速度での運転がアプリケーションに最適なこともあります。いずれにしても、この2つを組み合わせて作業を進めることができます!

詳細は、当社の白書の「Slow Speed Applications using a Soft Starter (ソフトスタータを使用した低速アプリケーション)」をチェックしてください。

公開 2017/06/14


Bill Bernhardt
Bill Bernhardt
Senior Commercial Engineer, Rockwell Automation
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