収集したモータデータをどのように活用すべきか

収集したモータデータをどのように活用すべきか

インテリジェントなモータ制御や保護デバイスは、どれも大量のデータを生成します。その量はあまりに多く、ともすると持て余してしまうほどです。

しかし、予期しないダウンタイムを短縮するためにこれらの製品を購入したとしても、何から始めれば良いのでしょう? 投資を無駄にしないようにするには、このデータをどのように使えば良いのでしょうか?

インテリジェントなモータ制御を使用するために重要なのは、データが何を意味するか、データをどうやって正しく表示するか、そして予期しないモータのダウンタイムを最小限にとどめることが可能な意味ある情報を作成するために、そのデータをどのように活用するのかを理解することです。

データには5つのタイプがあり、それぞれのデータタイプは異なる方法で収集、表示、分析されます。

  1. リアルタイムデータ
  2. 予想データ
  3. 運用データ
  4. 履歴データ
  5. エネルギーデータ

リアルタイムデータ

リアルタイムデータは、機械やプロセスのオペレータが機械やプロセスが正常に稼働していることを確認するために使用する、モータからの即時の情報です。 この情報はPLCに素早く(20~1000ミリ秒)読込まれ、HMI (ヒューマン・マシン・インターフェイス)ターミナルやSCADA (監視制御データ収集)システム、またはその両方に表示されます。

一部のオートメーションベンダーは、あらかじめ描画されたテスト済みのグラフィックスを提供しています。システムインテグレータはこれらの描画されたディスプレイをコピー&ペーストすることで、大量のモータ制御装置のHMIターミナルやSCADAシステム用のグラフィカルなユーザインターフェイスを数分で製造できます。

多くのユーザはディスプレイ上の各モータに対してRMS電流を表示しますが、オペレータにとってより役に立つ情報を提供できるリアルタイムのパラメータとして、熱容量利用率(%TCU)と全負荷電流率(%FLA)の2つがあります。

  • %TCUは、モータの熱レベルを示します。この値が100%になると、モータ制御装置は熱過負荷状態でトリップします%TCUが90%を超えた場合にHMI上に警告メッセージを表示でき、モータ温度が上昇していることをオペレータに知らせることができます。
  • %FLAは、銘板定格電流と比較し、モータにどれほどの電流が流れているのかを示します。この値が100%を超えない状態が理想です。この値が100%を超えた場合にHMI上に警告メッセージを表示でき、モータに定格以上の電流が流れていることをオペレータに知らせることができます。

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予想データ

予想データは、HMI上にオンデマンドで表示する情報です。一般的なパラメータとして「トリップの時間」と「リセットの時間」が挙げられます。

  • トリップの時間は、モータ保護デバイスに熱過負荷トリップが発生するまでの時間をオペレータに知らせます。この情報は時間レベルに達した際に、HMIを見ているオペレータに対して動的に表示される必要があります。
  • リセットの時間は、トリップ・リセット・コマンドが実行できるようになるまでのモータ冷却時間をオペレータに知らせます。この情報は熱過負荷トリップ後に、HMIを見ているオペレータに対して動的に表示される必要があります。

運用データ

運用データは、メンテナンス作業者のためにHMI上にオンデマンドで表示する情報です。稼働時間や始動回数などのパラメータは、自動車の「エンジンオイル交換」ランプのような働きをします。

設定されている稼働時間や始動回数を超えると、メンテナンス作業者に定期作業を行なうよう促す、予防的なアラートが表示されます。

その他の運用データとして、トリップログやスナップショットログがあります。この情報は、メンテナンス担当者がトリップやフォルトイベント発生時にHMIやウェブブラウザで確認できます。

このデータにより、トリップやフォルトイベントの原因、およびトリップやフォルト発生時のリアルタイムの電圧、電流、電源データを素早く理解し、予期しないダウンタイムの発生を最小限にとどめ、トラブルシューティングすることが可能になります。

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履歴データ

履歴データは、15~60分毎に履歴データベース内に収集され、トレンドディスプレイに表示される情報です。数値が安定しているべき地絡電流、RMS電圧、およびRMS電流は、重大な変化が発生していないかを週に1回確認する必要があります。この情報から、今後起こりうる潜在的なモータの問題が明らかになる場合があります。

エネルギーデータ

エネルギーデータは、15分毎に履歴データベース内に収集され、棒グラフやトレンドとして表示される情報です。この情報は月に1回確認し、ピーク要求が発生する時間と理由を特定したり、非生産時間中の省エネの可能性を検討します。

ベンダーによっては、公共料金の請求書を真似た電子メールを自動的に送り、ピーク要求の原因となる負荷を特定するソフトウェアを提供しています。

これらの5つの種類のデータによって、オペレータは機械動作時やプロセス制御時により良い判断が可能になるだけでなく、潜在的な問題に対して予防的な対応が可能になり、予期しないイベントが発生した場合にはより効率的にトラブルシューティングできるようになります。

当社のウェブサイトに、インテリジェントなモータ制御グラフィックターミナル、および履歴データ収集ソフトウェアソリューションに関する詳細を掲載しています。

Bill Martin
投稿日 2017-02-10 投稿者 Bill Martin, Product Manager, Electronic Overload Relays, Rockwell Automation
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