産業用オートメーションとデジタルトランスフォーメーションのグローバルリーダであるロックウェル・オートメーションは、生成AIを産業エッジ環境に直接導入する画期的な取り組みを発表しました。FactoryTalk® Design Studio™やその他のロックウェル・オートメーション製品のワークフロー向けに最適化された専用の小規模言語モデル(SLM)であるNVIDIA Nemotron Nanoを統合し、製造現場にリアルタイムインテリジェンスを提供する大きな一歩を踏み出します。
NVIDIAとの協業により、ロックウェル・オートメーションはオープンソースのNemotron-Nano-9B-v2モデルとNVIDIA NeMoを活用し、産業環境向けに設計されたエッジベースの生成AI機能を提供します。Nemotron Nanoの蒸留技術により、従来のデータセンターよりも少ないスペースと電力で、エッジ環境で稼働可能なSLMが実現します。さらに、FactoryTalk Design Studio Copilotで使用されるデータを用いてモデルを微調整することで、ロックウェル・オートメーションは産業オートメーションの専門家に新たな可能性を示すソリューションを創出しています。
設計、開発、生産、保守の各ワークフローでの利用を想定して構築されたこのモデルは、HMIパネル、アプライアンス、デスクトップIDE、サーバやプライベートクラウド環境でシームレスに動作します。エッジ環境やエアギャップ環境での導入に対応し、他のSLMと比較して推論力、予測性、応答性が向上しています。
初期評価では、このモデルが新たな推論力、並列処理、主要な性能面でのブレークスルーを実現し、SLM領域で際立った存在であることが示されています。さらに、評価結果は、即時応答性、データセキュリティ、オフライン運用が不可欠な産業エッジのシナリオにおいて、このモデルが非常に適していることを裏付けています。
ロックウェル・オートメーションのFactoryTalk Design Studioビジネスマネージャであるトニー・カララは次のように述べています。「産業オートメーションには、エッジ環境やセキュアな環境で確実に動作するAIが求められます。オープンなNVIDIA NemotronモデルをFactoryTalk Design Studioのデータで微調整することで、予測性や制御を損なうことなく、お客様のワークフローを加速させるソリューションを、あらゆる場所に展開できるようにしています。」
NVIDIAのエンタープライズ生成AIソフトウェア担当シニアディレクターであるジョーイ・コンウェイ氏は次のように述べています。「NVIDIA Nemotron NanoのようなSLMは、工場の現場から電力網まで、意思決定が行なわれる場所にリアルタイムのインテリジェンスをもたらします。NVIDIA Nemotron Nanoを活用することで、ロックウェル・オートメーションのFactoryTalk Design Studioを使用する企業は、スペースや電力に制約のある環境でもAIを導入でき、AIをデータセンターから現場のオペレーションの中核へと拡張することが可能になります」
この革新的な技術は、11月17日~20日にシカゴで開催される「Automation Fair 2025」で展示されます。ロックウェル・オートメーションは、エッジベースの生成AIが産業オペレーションの未来をどのように変革しているかを実演します。
公開 2025年11月18日
ロックウェル・オートメーションについて
ロックウェル・オートメーション(NYSE:ROK)は、産業用オートメーションおよびデジタルトランスフォーメーションのグローバルリーダです。人々の創造力とテクノロジの潜在力を結びつけることで人の可能性を広げ、お客様の生産性を高め、地球に優しい技術を提供します。米国ウィスコンシン州ミルウォーキーに本社を置き、2025年度末現在約26,000名の社員が、世界100カ国以上の営業拠点でお客様をサポートしています。製造業におけるコネクテッドエンタープライズ実現の詳細は、当社ホームページをご覧ください。
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