専業としては世界最大の産業用オートメーションとデジタルトランスフォーメーションの企業であるロックウェル·オートメーション(NYSE:ROK)は本日、非公開会社であるFiix Inc.を買収する契約を締結したことを発表しました。Fiix社はAIを活用した設備保全管理システム(CMMS)の会社で、設立は2008年、本社はカナダのオンタリオ州トロントです。
ネットワーク接続された製造機器が増えるにつれ、設備保全データ活用の重要性が高まります。データから得られるインサイトが、競争上の優位性の確保やこれまでにない生産性を可能にします。
Fiix社のクラウドネイティブCMMSは、設備の保全計画、整理、追跡のためのワークフローを作成します。ビジネスシステムにシームレスに接続し、データに基づいた意思決定を推進します。同社の収益は2019年に70%増加し、85%以上の経常収益がありました。Fiix社は200万を超える設備を管理しており、年間600万を超える作業指示を作成しています。
ロックウェル・オートメーションのソフトウェアおよび制御部門担当副社長であるテッサ・マイヤーズは、次のように述べています。「製造設備は、将来的にパフォーマンスベースで管理されることになると信じています。Fiix社のプラットフォームで自動化、生産性、そして設備保全のデータを統合することで、製造に関わるデータ全体を見渡せるようになり、設備のパフォーマンスを改善し、保全の方法を最適化するのに役立ちます。」
Fiix社のCEOであるジェームズ・ノバック氏は、次のように述べています。「Fiixは当初から、メンテナンスとオペレーション担当者が、革新的な設備管理を行なえるよう、必要なツール、リソース、そしてテクノロジを提供するという使命を担ってきました。ロックウェル・オートメーションの傘下に入ることで、業界をリードする自動化システムと生産システムにアクセスできるようになり、さらに多くの企業が保全管理を改革し、設備のパフォーマンスを向上させることができます。」
Fiix社の買収は、ロックウェル・オートメーションのソフトウェア戦略の一環です。また、ロックウェル・オートメーションのライフサイクルサービス機能を強化し、生産設備、システム、工場、およびプロセスの価値を最大化するのに役立つあらゆる産業オートメーションサービスを提供します。さらに、ロックウェル・オートメーションがお客様の持続可能性(サステナビリティ)を高めることに重点を置いていることを示しています。CMMSを通じて、より効率的な運営、エネルギー使用と廃棄物の削減、コスト節減を可能にします。
Fiix社は、ロックウェル・オートメーションのソフトウェアおよび制御部門の一部となります。この取引は、規制当局の承認および通常の取引完了条件に従い、2020年暦年の終わりまでに完了する見込みです。