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Automation Today第55号

スマートファクトリのためのスマートセンサ

新しいスマート検知技術により、産業機械の健全性を深く洞察することが可能になっています

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データは製造業にとって欠かせない要素です。オペレーションにデータをより効果的に活用することで、生産ラインの収益をさらに高める効率性を生むことができます。

よりスマートでより接続性の高い工場への移行は、必ずしも複雑なものではありません。長い間、機械にはさまざまなタイプのセンサが取付けられてきましたが、これらのセンサの主な役目は製造メーカが作業をスムーズに行なえるよう支援することでした。

しかし、センサはそれ以上のことが可能です。より詳細なデータを提供する、より洗練された「スマート」センサを導入すれば、より効率的なオペレーションや、より短い市場投入期間を実現する機会が増大します。
 

スマートなやり方で動作

スマートセンサの搭載は、機械を将来も使用し続けられるようにする1つの方法です。スマートセンサは、より多くのデータを通信できるIO-Linkテクノロジに対応しているため、機械をより効率的に稼働できるようになります。

IO-Linkは世界的なオープン規格のプロトコルであり、機械オートメーション環境の標準インターフェイスとなっています。IO-Linkマスタは、IO-Linkデバイスは機械で使用している、制御システムと情報を共有するEtherNet/IP™などの他のネットワークへの接続が可能にするゲートウェイです。これにより、オペレータやメンテナンス作業員は大量かつ詳細な機械の健全性診断データを取得できるようになります。

現在のセンサの状況および状態を知ることで、発生する可能性があるセンサのあらゆる問題を適切に特定することが可能になります。

実際に、標準的なセンサが物体の有無を示すのにとどまるのに対し、スマートセンサは物体の検知のみならず、アプリケーション環境の診断をも含む最大で32バイトの重要なデータを提供できます。

また、スマートセンサは設定、メンテナンス、およびトラブルシューティングを大幅に効率化する他の高度な機能も備えています。例えば、複数の機械プロファイルから、ラインやシフトの変更やオートメーションデバイス交換時の単純なパラメータ調整までをも保存し、センサ交換時に以前のセンサ構成を新しいセンサに直接受け渡すことが可能です。
 

スマートオペレーションのためのセンサアプリケーション

スマート検知技術は、この要件を満たします。この技術によって、産業用機械の健全性をより深く洞察することができるようになり、今後の世代のオペレータでもプラントプロセスの最適化が可能になります。

スマートセンサがどのようにして無関係なデータをすぐに使用できる情報に統合し、資産のモニタや最適化をどこからでもリアルタイムで行なえるようにするのかを一般的なアプリケーションシナリオでご説明します。
 

スマートな立上げ

新しい機械が既存の生産ラインに設置された場合、スマートセンサがあらかじめ取付けられている新しい機械の立上げが必要になります。機械の立上げ中、オペレータはモバイルデバイス上でロックウェル・オートメーションのFactoryTalk®ソフトウェアを使用して、関連するすべてのセンサデータにアクセスします。オペレータは、チャネル上のセンサのセットポイントを調整する必要があることを確認します。

オペレータは、ソフトウェアのサブメニューからセットポイント値を即座に変更できます。セットポイント値を変更すると、要求されたセットポイントに変更され、他のアラートが表示されていないことがセンサのダッシュボードで確認できます。

スマート・センサ・ソリューションにより、センサ信号の継続的なスマートモニタが可能になり、再調整を素早く行なえるようになります。このソリューションは総合設備効率(OEE)と平均故障間隔(MTBF)の最大化に役立つ、すぐに使用できるデータを提供します。
 

スマートな交換

スマートセンサの自動デバイス構成機能は、設置の手間を最小化し、装置の稼働時間を延ばします。

例えば、梱包ラインのセンサが破損すると、メンテナンス作業員はセンサが故障しているという情報と問題の実際の発生箇所を知らせる警告をモバイルデバイスで受信します。作業員はアプリケーション固有の命名情報(ASN)によって障害の内容がすぐに分かります。また、eBOMによってデバイスのベンダーデータや部品番号が分かるため、素早い交換が可能です。

新しいスマートセンサを実際に設置した後、自動デバイス構成機能はセンサのすべてのパラメータを新しいセンサに数ミリ秒でダウンロードします。モバイルデバイス上の警告アラームがリセットされ、生産が中断なく継続されます。
 

スマートなトラック&トレース

多くのスマートセンサで、生産の追跡や履歴のトレースの要件を満たすことができます。高速コードリーダがバーコードや2次元コードデータを取得する際に、アイテムレベルの識別がEhterNet/IPネットワークを介してLogixコントローラに接続されます。梱包済み製品が追跡および識別されると同時に、FactoryTalk ProductionCentre®ソフトウェアスイート内でリアルタイムデータが処理され、生産効率が最大化されます。

すべてのスマートセンサをStudio 5000®ソフトウェアに統合できるため、製品や原材料を単一のエンジニアリングで、環境製造メーカから配送業者、さらにはその先に至るまですべてのステージで追跡できます。
 

生産の最適化

多くの流動的な生産アプリケーションでは、多くのセンサを再度ティーチする必要があります。そして、多くの場合、センサの構成方法がセンサのファミリーによって異なります。

この結果、オペレータにはすべてのセンサを更新するための正確なプロセスを認識している必要性が生じ、責任が重くなります。1つの機械に取付けられているセンサを手作業で再構成するには、1時間程度かかる可能性があります。再構成を完了するのに必要な時間に加えて、この1時間の生産時間のロスは大きなコストを発生させる可能性もあります。

スマートセンサを使用することで、製品のサイズによって頻繁にラインが変更されるオペレーションを合理化できます。スマートセンサを使用すれば、ラインに流される各製品に対して手作業で再構成を行なう必要はなくなります。スマートセンサはコントローラ内に複数のプロファイルを保存し、異なる製品をサポートする必要がある場合にそれらのプロファイルをセンサに送信すれば良いのです。

取得できたデータは、製造業務の改善にも使用できます。テクノロジやブロードバンド機能の改善により、生産を分析して徐々に効率を改善するために使用可能な分散した大量のデータをより早く処理できます。
 

機械の目と耳

機械オペレータが工場に設置された機械で何が起こっているのかを分刻みで把握していない限り、最適な生産性や効率性を常に維持したり、予期しないダウンタイムや生産の損失を回避したりすることは不可能です。

歴史的にセンサが1つのメッセージしか通信せず、限られた量の情報しか持てないためにコントローラと交換する診断データやパラメータデータを提供できなかったのに比べ、最新のスマートセンサは基本的なタスクをこなしつつ、自身の性能や状態の分析、さらには寿命予想についてもリアルタイムで更新し、提供します。この情報により、対応保守ではなく、予知保全が可能になります。

また、統合スマート・センサ・ソリューションはオペレーションプロセスのみならず、ある時点での企業の状態の全体像を把握するのに必要なデータをいつでも提供できます。

コネクテッドエンタープライズの主要コンポーネントであるスマートセンサは、スマートマシンの導入や運用を容易にし、効率性と生産性をさらに向上させることも可能です。

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