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Automation Today第61号: ケーススタディ

お客様の嗜好の変化から食品安全規格まで、デジタルトランスフォーメーションの導入効果

飲食料品産業が食品安全規格に適合し、消費者の好みの変化に対応するためにテクノロジが役に立ちます。

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消費者は絶えずこれまでとは違った新しい商品を求めており、優れた食味と栄養価を優先します。そのためには、製造メーカはその施設で新しい高品質な商品を迅速に開発し、価格を低く抑えると同時に食品の安全基準も満たす必要があります。さらに、食品飲料メーカはサプライチェーンのあらゆる段階で完全な透明性を提供する必要があります。

乳製品業界を例にとれば、その商品の性質上、薄利多売にならざるを得ません。また、乳製品メーカは消費者の好みの変化に対応するために常に革新的な製品を追求している、非常に競争の激しい業界でもあります。今日の消費者は、それぞれの好みに合わせて低脂肪や脂肪ゼロ、高タンパクなどの選択肢の中から付加価値の高い特別商品を選んで買うことを楽しみにしています。

乳製品生産への包括的なアプローチが柔軟性と効率性の向上に役立ち、事業総コストの削減に寄与します。自動化された乳製品製造システムは、常に高品質で安全に生産される多様な製品群の供給を支援します。これは特に、インドなどの乳製品の消費需要が急増する地域では重要なことです。

インドでは、中間層の急増が拡大する市場の需要を創り出し、乳製品の消費量が増加しています。この需要に対応するため、乳製品メーカは最新のテクノロジを活用して競合他社に先んじようとしています。

コネクテッドエンタープライズを通じて、食品飲料メーカが消費者の嗜好の変化に対してより機敏な対応を開発できるよう支援します。詳細はこちらをご覧ください。

乳製品生産の最適化

アジア最大の乳製品メーカの1つでは、 プロセス最適化や労働力削減、市場投入時間の短縮に重点を置いた生産力の拡大を実施しました。さらに、さまざまなプラントの制御システムを乳製品製造システムに統合する必要があります。プラントは可視性と生産性を向上させるだけでなく、水や空気、ガス、電気および流量(WAGES)を含むリソースを最適化する必要があります。

このプロジェクトの範囲と複雑さを考えると、この乳製品メーカには制御システムの設計と実装を管理する単一のベンダーが必要でした。この乳製品メーカは、オートメーション分野での幅広い経験を持ち、初期設計からエンジニアリング、実装までのプロジェクト全体を管理するための世界的な展開力を持つロックウェル・オートメーションを選択しました。

このソリューションには、単一のEtherNet/IPネットワークや、殺菌装置にコントローラベースのモジュール式予測制御(MPC)を導入することによるプロセス最適化、リアルタイムのエネルギーモニタ、スケーラブルなエンジニアリングの実践と標準化などのシームレスな統合が含まれています。

ロックウェル・オートメーションのグローバル・ソリューション・チームは、毎日、50 LLPDの原乳をモニタおよび制御するバッチソリューションを導入しました。このソリューションは、使いやすい環境で高性能を提供するための共通開発環境を備えた共通の制御エンジンを使用するPlantPAx®分散制御システム(DCS)上に構築されました。

さまざまなプラントに配置されたControlLogix® L7Xコントローラが、工場全体にわたる1つのEtherNet/IPネットワークとE300™電子過負荷リレーを介して統合され、モータ制御や保護、予測診断の精度が向上しました。このシステムでは、プログラミングソフトウェア、コントローラ、およびI/Oモジュールが緊密に統合され、立上げ時や通常運転時の開発期間とコストを削減することができます。

この新しいソリューションは、さまざまなレシピを作成および実行し、毎日の生産速度を指定し、バッチ生産エントリシステムを介して複数のバッチを並行して実行する柔軟性をオペレータに提供します。さらに、リアルタイムの情報やモニタへのアクセスを提供し、プラントマネージャが完全で正確な生産情報をいつでも得ることができ、パフォーマンスや品質、原料に関する報告も提供できます。

この乳製品メーカは現在、1日当たり500万リットルから550万リットルへと生産性が向上し、このソリューションの成果を受取っています。
 

食品安全に関する世界規模の追跡

食品サプライチェーンにおけるトレーサビリティの強化に対する圧力が世界的に強まっています。サプライチェーンのトラック&トレースシステムを実施すれば、製品を潜在的に危険な偽造やサプライチェーンの流用から守ると同時に、これらの新しい規制にも適合できます。

最近、イタリアの大手コーヒーメーカであるアロマティカ社 – カフェ・ボルボーネは、コーヒー豆に始まりコーヒーパッドにいたる世界的なトラッキングを実行する広範囲な追跡システムを導入しました。

部分的な追跡プロジェクトとして開始されたこのアプリケーションは、それに続く開発段階を経て、現在ではデジタルトランスフォーメーションの模範的な一例となっています。このプロジェクトを実装するために、イタリアの情報技術会社であるビビット社は、ロックウェル・オートメーションにサービスを依頼し、ロックウェル・オートメーションはIndustry 4.0環境を作成するための基礎を提供しました。

以前、アロマティカ社は、パレット生成の記録に限定されたPC端末で構成されたシステムを使用していました。このシステムは生産サイクルの終了時に印刷されたラベルを提供しますが、これには上流プロセスに関する情報は何も含まれていませんでした。

同社の継続的な成長と食品に適用される厳しい基準に適合する必要から、同社はプロセスを自動化することにしました。生産ラインに沿って発生するすべてのイベントをモニタするツールを導入し、リアルタイム追跡の基礎を確立しました。この達成後に、アロマティカ社はこのプロジェクトをさらに拡張して、印刷システムから梱包までのすべてのプロセスをインターフェイスするマシンレベルの追跡システムを開発することを決定しました。

このソリューションは、このプロジェクトの2年に及ぶ開発期間を通じて同社に提供されたロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャシステムを中心に構成されています。この追跡システムは、2台のAllen-BradleyのCompactLogix 5370シリーズコントローラと30台のAllen-BradleyのPOINT I/Oモジュールで構成され、さらに6台のI/Oモジュールがコーヒー製造機用に追加されています。これらのすべてのコンポーネントはEtherNet/IPネットワークを介して相互通信とサーバとの通信を行ないます。

EtherNet/IPプロトコルを備えたネットワークインフラにより、これらのPACは、積み降ろしされた未加工および加工済みコーヒーの数量によって、倉庫の消費量や生産量、コーヒーの加工レベルも自動的に管理することができます。追跡データの提供だけでなく、中間サーバと通信するPACは、半加工の積み荷や倉庫の完成製品、コンポーネントの積み降ろしを記録する会計ソフトウェアにも同じデータを送信します。

同プロジェクトの大きな成功により、アロマティカ社は「IFS食品安全」認証を取得することができました。これは、徹底した広範囲の追跡が完全に実行されていることの証明であり、大規模な流通などの一連の責任に従って活動することがこの部門での必須条件であることを示しています。

導入済みのこのソリューションのおかげで、アロマティカ社は現在、開始から終了まで、コーヒー豆の受け取りから、特定ロットの登録および関連する日時、コーヒー製造会社での積み込み、および最初のブレンド工程までの全プロセスを追跡することが可能になりました。

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