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Automation Today Issue 73 | ケーススタディ

酪農場は効率性と持続可能性を再定義

アイダホ・ジャージー・ガールズ・デイリー社はシステムインテグレータであるAutomation Werx社とPlantPAx DCSのおかげで、搾乳作業の統合というビジョンを現実のものにしました。

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Automation Today Issue 73 | ケーススタディ
酪農場は効率性と持続可能性を再定義
アイダホ・ジャージー・ガールズ・デイリー社はシステムインテグレータであるAutomation Werx社とPlantPAx DCSのおかげで、搾乳作業の統合というビジョンを現実のものにしました。

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課題

  • 3万頭の酪農家における複雑な搾乳作業の運用と保守を最適化する。

ソリューション

  • PlantPAx®分散制御システム(DCS) 
  • Allen-Bradley®のプログラマブルコントローラ
  • PowerFlex® ACドライブ
  • Stratix®イーサネット管理型スイッチ
  • FactoryTalk® View Supervisory Edition (SE) 

結果

  • 集中監視および制御を実現
  • 一貫したインターフェイスにより、運用・保守を簡易化
  • トラブルシューティングとダウンタイムを削減
  • CIPシステムのサイクルタイムが30分短縮

ビルとスージー・ミレンカンプ夫妻にとって、農業ビジネスの成功は、最適な動物ケア、清潔さ、厳格なプロトコル、スタッフトレーニング、そしてテクノロジへの情熱の上に築かれたものです。1990年代半ばに子牛の牧場としてスタートした同社は、牧場、農場、肥育場、子牛の飼育、そしてアイダホ・ジャージー・ガールズ・デイリー社を含む垂直統合型のビジネスへと成長しました。

「アイダホ州ジェロームでは常時約36,000頭の子牛が、アイダホ・ジャージー・ガールズ・デイリー社では約30,000頭の牛を搾乳しています」と、ミレンカンプキャトル社のオペレーションマネージャであるマーク・ハリソン氏は語ります。
 

祖父の代から続く搾乳場ではない

2015年にミルクバーン#1が完成し、搾乳作業が急増したため、ミレンカンプ家は地元のシステムインテグレータであるAutomation Werx社にネットワーク、通信、技術サポートを依頼しました。Automation Werx社は、ロックウェル・オートメーションのシステムインテグレータPartnerNetwork™の一員です。

ミルクバーン#1には、約15,000頭の牛からミルクを採取するために設計された106ストールのロータリパーラーが2基あります。各パーラーには3台のロボットがあり、搾乳前の消毒、乳房の刺激、搾乳後の乳頭の消毒を行ないます。また、搾乳作業には、換気、ポンプ、冷却、CIP (定置洗浄)システム、タンクローリーへの牛乳の積み下ろしのためのソリューションも含まれています。

Automation Werx社の共同経営者であるトレバー・ステフラー氏は次のように述べています。「第1牛舎には、スタンドアロンでサードパーティ製の機器がたくさんありました。私たちの目標は、酪農家チームが集中的に機器を監視できるような統合システムを提供することでした。」

目標を達成するため、Automation Werx社は、ロックウェル・オートメーションのFactoryTalk® View Supervisory Edition (SE) HMIソフトウェアを採用したネットワーク対応の監視制御およびデータ収集(SCADA)ソリューションを提供しました。

5年後、この酪農家が搾乳量を2倍以上に増やす計画を立てたとき、彼らは再びAutomation Werx社にそのソリューションを求めました。
 

バラバラの設備に統一されたソリューション

アイダホ・ジャージー・ガールズ・デイリー社は、ミルクバーン#2に106ストールのロータリパーラー4台と、関連するロボットや補助システムを導入しました。Automation Werx社は、複数のベンダーと協力し、サードパーティの制御をロックウェル・オートメーションの統一プラットフォームで置き換える最新鋭のシステムを提供するよう依頼されました。ダウンタイムを最小限に抑えることが、このプロジェクトの重要な目標でした。

ハリソン氏は次のように述べています。「1日22時間搾乳し、機器の消毒のために1時間休んでいます。さらに、牛は習慣の生き物なので、一貫した搾乳スケジュールが必要です。ダウンタイムは許されないのです。」

Automation Werx社は、PlantPAx®分散制御システム(DCS)上に構築された統合ソリューションを設計しました。このソリューションは、Allen-Bradley®のプログラマブルコントローラ、PowerFlex® ACドライブ、Stratix®イーサネット管理型スイッチ、およびFactoryTalk View SEを備えています。

Automation Werx社の共同経営者であるノック・ライシェルト氏は次のように述べています。「システムのさまざまなポイントで、複数レベルの冗長性を追加しました。例えば、各カルーセルに必要なドライブは5台だけですが、7台のドライブを使用しているので、ドライブのメンテナンスのために中断することはありません。」

最も重要なことは、PlantPAx DCSがデータ、分析、洞察を分かりやすいダッシュボードで提供し、作業者がアラームログや予期せぬダウンタイムイベントなどの異常事態に迅速に対応することを可能にすることです。
 

持続可能性の維持

Automation Werx社は、制御システムの機能を酪農場のサステナビリティ(持続可能性)の目標に合わせました。

ハリソン氏は次のように述べています。「私たちは、14,000エーカー以上の土地を飼料用に耕作し、すべての糞尿を堆肥化しています。そして、おそらく見たこともないようなきれいな酪農場です。私たちはそのことに大きな誇りを持っています。」

アイダホ・ジャージー・ガールズ・デイリー社は、機器の洗浄や消毒に使用する化学薬品の削減にも力を入れています。化学薬品は環境に影響を与え、また、酪農場にとって最大のコストとなります。Automation Werx社のソリューションは、乳房衛生や牛のフットバスからCIPシステムまで、すべての化学薬品のバッチを管理します。

ライシェルト氏は次のように説明します。「CIPシステムには、洗浄液中の化学物質のレベルを測定するための導電率センサが搭載されています。化学薬品を節約するために、システムは最初のバッチの最終リンスを回収し、次のバッチの最初の洗浄に再利用しています。」

冷却装置で使用された水も回収され、床洗浄やその他の清掃作業に再利用されています。
 

成功の積み重ね

この酪農場では、CIP洗浄液の回収により、従来の牛舎と比較して化学薬品の使用量が50%以上削減されたと推定しています。また、バッチ溶液は水と薬品の温度を一定に保つため、CIPサイクルの時間が約30分短縮されました。

ハリソン氏は次のように述べています。「自動化に向けて動き出したとき、すべの機器を管理するために10種類の制御システムを学ばなければならないと思っていました。しかし、新しいシステムでは、中央からすべてを監視することができ、どこでダウンタイムが発生したかを正確に把握することができます。」

「トラブルシューティングの時間がどれだけ短縮されたか? 数字では表せないほどです」と、ハリソン氏は語ります。

Automation Werx社は、アイダホ・ジャージー・ガールズ・デイリー社との仕事を続け、この事業のビジョンに沿った将来の強化に期待しています。

ステフラー氏は次のように述べています。「私たちの目標は、第一牛舎をPlantPAxシステムに移行することです。最終的には、両方の牛舎を統合したシステムを構築し、すべてを一元的に制御・監視する予定です。」

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