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Automation Today第51号

安全は進化し、リーダは台頭する

安全規格の進化に対応しつつ、安全分野のリーダは効率と生産性を向上させるための統合安全システムの設計に成功しました。

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数十年にわたり、機械メーカは安全を「アドオン」として扱ってきました。彼らは、まず機械を設計し、次にガードおよびその他の安全コンポーネントを追加しました。

この手法は今日も広く普及しており、機械装置メーカ(OEM)による安全規格への準拠を助けますが、多くの場合、生産性が犠牲になります。

コストの面では、機能安全規格、IEC 62061およびISO 13849の間には重大な類似性と差異があるため(IEC/ISO 17305への統合プロジェクトが開始されましたが、現在は保留中)、機械装置メーカ(OEM)が機械を製造する際に必ず考慮する必要がある大きな問題となっています。
 

2つの規格が出会うとき

世界的な大手機械装置メーカ(OEM)は、さまざまな課題を克服するため包括的なアプローチを採用できます。

ひとつの成功を収めたケースは、ウイスコンシン州に拠点を置く紙加工、梱包、フレキソ印刷および不織テクノロジのグローバルリーダであるペーパー・コンバーティング・マシン・カンパニー(PCMC)社で、同社は両方の規格のメリットを活かし、現代の安全規格、最新の制御およびソフトウェア機能の組み合わせを使って、機械に安全を組み込みました。

複数の規格というその複雑さに足踏みすることなく、PCMC社は効率および安全性の両方を向上させる機械のアップグレードを行なう方法を模索しました。

それに留まらず、同社は製品ライン全体の設計プロセスおよび旧型の機器のアップグレードに機能安全を統合するという大きな前進をしました。

PCMC社は、これらの規格を使って現在の安全テクノロジを実装することができるようになっています。例えば、同社はゾーン制御を使って、複雑な加工ラインを特定のリスクまたは危険事象に対応する安全領域に分割します。

システムは、1つのゾーンの電源を切断するよう構成できるため、保守技術者は他のラインの稼働状態を維持しながら、そのゾーンの整備を行なうことができます。

PCMC社のシニア・エレクトリカル・プロジェクト・エンジニアであるジェイソン・ストバー氏は、次のように説明します。

「当社のプロセスは、リスクアセスメントから開始します。これは、どの危険事象(ハザード)が存在するかを定義し、私達がそれに対して何ができるかを特定する上で役立ちます。何よりもまず、私達は可能な限り危険事象を機械の設計から排除しますが、設計から取り除けない場合はリスクを軽減できる保護方策を検討します。」

さらに、安全機能を実現するため、PCMC社の機器は、Allen-Bradley®のGuardLogix®プラットフォームをベースとしたロックウェル・オートメーションの統合安全ソリューションの上に構築されています。

同社の設計プロセスには、初期のリスクアセスメントおよび機能安全要件の定義、その後、完了時の安全システムの確認および検証が含まれます。

アプリケーションによっては、機械に協調ドライブ制御用にAllen-BradleyのKinetix® 6500サーボドライブ、可変速度制御用にAllen-BradleyのPowerFlex® 525、755、および70 ACドライブも搭載します。このKinetixおよびPowerFlexドライブには、安全トルクオフ機能による安全機能が装備されています。

安全トルクオフ機能は、機械全体の電源を切断することなく、モータの回転力を切り離します。その結果、機器をより安全に停止し、より短時間で再稼働することができます。

堅牢な安全ソリューションには、必要に応じてPOINT Guard I/O™およびその他の安全定格コンポーネントを組み込むことができます。

ロックウェル・オートメーションの機能安全の専門家がPCMC社内で専門知識をサポートしているため、同社は規制要件とテクノロジの進化に合わせて設計思想を進化させ続けることができます。
 

安全を内在価値に

PCMC社は、エンジニア全員に機械安全の完全なトレーニングを実施していることに加え、安全制御アーキテクチャが堅牢になるに従って、徹底的な妥当性確認と文書化の必要性が増したと考えています。そのため、同社は機器の据付け中にお客様に安全関連文書を提供し、機器の製品寿命を通してサポートするためにこれらの文書を電子的に保管します。また、アフター・マーケット・サービスの一環として、機械安全トレーニングも提供しています。

「当社は、当社のお客様に安全プロセスを指導し、安全がもたらすチャンスについての教育を行なうことで、競合他社と一線を画しています」と、ストバー氏は語ります。

「安全が機器の基本部分であることを認識しない人達もいますが、私達がすべてを完了した頃、彼らはその価値を認めるようになります。」

安全規格の継続的な進化がグローバルな製造メーカにとって大きな課題となっている事実にもかかわらず、安全を事業運用の核心価値に据えることを選択する組織もあります。

ロックウェル・オートメーションの生産安全優秀賞は、今後もこのようなトップクラスの製造メーカを評価してゆきます。本年度のノミネートの応募が開始されています。生産性を高めながら安全性を向上することを目指す企業様のご応募をお待ちしています。

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