- NISTフレームワークおよびOT環境全体にわたるセキュリティ管理策への準拠を通じ、サイバーセキュリティ体制を強化した。
- 年中無休24時間体制の監視・管理・保守によりオペレーショナルレジリエンスを向上させ、予期せぬダウンタイムの最小化を図った。
- マネージド・セキュリティ・サービスや、重要資産のライフサイクルに対する先見的な管理を通じて、運用面および人的リソース面のリスクを低減した。
- 資産保護、接続性、レジリエンスを強化し、よりセキュアで将来を見据えたネットワークを構築した。
北米にある大規模な水道・電力事業者は、約25万の顧客に対して、安全な飲料水と電力の供給を行なっています。同事業者が提供するサービスは、公衆衛生の保護、経済の活性化、そして環境の保全といった、地域社会が依拠する極めて重要なものです。
- 老朽化したインフラと接続システムの増加に伴い、OT (制御技術)におけるサイバーセキュリティリスクが増大している。
- ネットワークおよびリモートアクセスセキュリティの脆弱性により、重要な業務が不正アクセスにさらされる可能性がある。
- OTにおける脅威の可視性と専門知識が不足しているため、新たなサイバー脅威を効果的に検知し、対応することが困難である。
- OT環境全体におけるデバイス、脆弱性、および潜在的なリスクを把握するため、包括的な資産インベントリを構築した。
- ネットワークをセグメント化し、産業用非武装地帯(IDMZ)を導入することで、不正アクセスの制限および潜在的な脅威の封じ込めを図った。
- 産業用データセンター(IDC)の整備やクロスバックアップの実施により、コンピューティング基盤を最新化し、稼働時間と業務継続性を支える体制を整えた。
- OT環境の継続的な監視を導入し、業務に影響が及ぶ前に不審な挙動や異常を検知できるようにした。
北米で約25万の顧客に水道・電気を供給する大手公益事業者にとって、信頼性の高い運営は、公衆衛生の保護、地域経済の支援、そして環境保全のために不可欠です。しかし、老朽化したインフラがネットワークに接続される機会が増えるにつれ、同社はOT (制御技術)環境におけるサイバーセキュリティリスクの増大に直面し、こうした重要なサービスを支えるシステムを保護するという重圧にさらされることとなりました。
ますますネットワーク接続が進むOT環境において、重要なサービスをいかに保護するか
ネットワークセグメンテーションやリモートアクセスセキュリティの不備は、不正アクセスのリスクを高めていました。また、OT資産や脅威に対する可視性が限られていたため、新たに生じるリスクを特定し、それに対処することが困難な状況にありました。さらに当該公益事業者には、サービスの継続性と公共の安全を確保しつつ、こうしたリスクを効果的に管理するために必要な、OTサイバーセキュリティに関する専門的な社内知見が不足していました。
ロックウェル・オートメーションとの協業は、20年にわたるオートメーションサービスの基盤の上に築かれた関係により、公益事業者にとって理にかなった選択でした。同公社は、ロックウェル・オートメーションのチームが自社の事業運営、インフラセキュリティ、OTシステムを理解していると確信していました。
公益事業チームは、これまでの取り組みを通じて、ロックウェル・オートメーションがセキュリティおよびアーキテクチャに関する専門知識を包括的な能力で裏打ちしていることを知っており、今回もまた、実りある協力関係を築くための土台が整っていました。
ロックウェル・オートメーションは、ライフサイクル管理と最新化を、最初から組み込んだサイバーセキュリティと組み合わせ、NISTサイバーセキュリティフレームワークに準拠した制御を行なうことで、リスクを軽減し、重要な資産を保護し、OT (制御技術)のレジリエンスを強化しました。
より強固で信頼性の高いOTサイバーセキュリティ基盤の構築
ステップ1: 資産インベントリ
まず、ロックウェル・オートメーションは当該公益事業者のデジタル資産の包括的な監査を実施し、脆弱性やリスクを評価しました。この監査は、潜在的なサイバー脅威を特定する上で不可欠であり、それまで把握されていなかったプラント内の機器が明らかになり、強固な保護対策を講じることが可能となりました。
ステップ2: ネットワークセグメンテーションによるセキュリティ強化
ネットワークセグメンテーションの重要性を認識したロックウェル・オートメーションのチームは、この重要なセキュリティ手法を実践し、具体的には、ネットワークをサブネットワークに分割してトラフィックのフローとアクセス権を制御きるようにしました。この取り組みにより、ネットワークのセキュリティ体制が強化され、サイバー攻撃が発生した場合の影響を最小限に抑えることが可能となりました。
ステップ3: 仮想化された産業用データセンター
次に、コンピューティングインフラをアップグレードすることは、公益事業事業者のサイバーセキュリティを強化する上で極めて重要な役割を果たしました。単一の管理型IDCにかわり、クロスバックアップとマネージド・サポート・サービスを備えたデュアルIDCが導入されました。このアップグレードにより、プロセス運用における冗長性が確保され、コンピューティングインフラスの信頼性が向上し、ダウンタイムのリスクが低減されました。
ステップ4: IDMZ (産業用非武装地帯)によるネットワーク境界セキュリティ
ネットワーク境界のセキュリティを強化し、不正アクセスからOT資産を守るため、IDMZ (産業用非武装地帯)が導入されました。このIDMZアーキテクチャにより、インフラに障害が発生した場合でもセキュアなリモート運用が可能になりました。
ロックウェル・オートメーションのコネクテッドサービス事業開発を主導するロバート・マティアは次のように述べています。「OT専用の仮想化コンピューティングインフラ上に、2つのIDCにまたがるIDMZを構築することで、サイト冗長性を備えたIDMZを実現しました。この公益事業事業者のリーダたちは、災害が発生した際であっても、重要かつ遠隔地で行なわれる業務の稼働時間を維持することに真剣に取り組んでいました。」
ステップ5: さらなるセキュリティ対策
ロックウェル・オートメーションは、ハッキングの試みや不審なネットワーク活動を検知し、OTトラフィックを監視して、企業全体にわたる脅威や異常を特定するための「マネージド検出と対応(MDR)」コンポーネントも統合しました。
さらに、セキュア・リモート・アクセス(SRA)を導入し、ロールベースのアクセス制御(RBAC)と特権アクセス管理(PAM)を活用することで、高いアクセス権限を持つアカウントの保護を強化しました。
現在および将来にわたり、重要な業務を保護する
ロックウェル・オートメーションは、SecureOTを通じてこれらのソリューションを統合しています。SecureOTは、OT (制御技術)に特化したプラットフォームと、専門的なセキュリティサービスおよびマネージド・セキュリティ・サービスを組み合わせた、産業用サイバーセキュリティのための包括的なアプローチです。これにより、組織は重要な水道事業の運営を、現在から将来にわたって保護できるようになります。
このプロジェクトを通じて、水道局は、サイバーセキュリティ体制および業務効率の面で大きな前進を遂げました。
- ロックウェル・オートメーションのOTサイバーセキュリティに関する専門知識を活用し、継続的なセキュリティ管理・サポートを行なうことで、現場の業務負荷を軽減
- OT環境におけるセキュリティ、接続性、回復力(レジリエンス)の強化
- 年中無休24時間体制のリモート監視、管理、パッチ適用、メンテナンス
- 重要資産のライフサイクル管理による陳腐化の緩和
- 将来を見据えたプラントネットワーク
- リアルタイムの追跡とインベントリによる資産保護の向上
- 計画外ダウンタイムの最小化による運用効率の向上
ロックウェル・オートメーションのSecureOT資産インベントリおよびライフサイクル管理、産業用ネットワークおよびインフラ、マネージド検出と対応ソリューションが、テクノロジと継続的な監視およびサポートを組み合わせることで、組織が最新のプロアクティブなアーキテクチャを確立するのにどのように役立つかをご覧ください。
公開 2026年10月14日