お客様へのご提案

Fenagy A/Sは、CO2と炭化水素といった自然冷媒をベースにした産業用ヒートポンプ、チラー、冷暖房複合システムを設計・製造しています。

RLAY A/Sは、品質とサービスを重視した電気パネルおよび電気機械サービスのメーカ兼サプライヤです。
- 急速な成長と進化する制御パネルのニーズ
- 大量生産と納品の需要
- 協力的で技術力の高いサプライヤの必要性
- 柔軟性と製造専門知識を理由にRLAY社を選択
- CUBICのツールによる制御盤コンセプトの標準化
- Galaxyソフトウェア統合によるデジタルツイン設計
- 電気設備の開発とイノベーションの加速
- 短いリードタイムで効率的かつ適応性の高い量産
- 将来の市場成長に対応できる拡張性の高いソリューション
課題
信頼性の高い電気制御によるサステナブルなヒートポンプ生産の拡大
Fenagy社は2020年の創業以来、目覚ましい成長を遂げてきました。デンマークのOEM企業として、大規模でサステナブルな冷凍およびヒート・ポンプ・システムを専門とする同社は、環境に優しくエネルギー効率の高いソリューションに対する高まる需要に応えています。
Fenagy社の先進的なシステムはエネルギー消費を大幅に削減し、顧客の運用コスト削減と二酸化炭素排出量の最小化に貢献しています。CO₂や炭化水素などの天然冷媒のみを使用することで、Fenagy社は従来の合成冷媒と比較して効率性と環境への影響を最小限に抑えています。電力で駆動する同社のシステムは、再生可能エネルギー源をさらに統合することで化石燃料への依存を抑制し、まさに世界で最も先進的な冷暖房システムとなっています。
地域暖房、HVAC、データセンターなどの業界向けに開発されたこれらのシステムは、継続的な運用のために信頼性の高い電力制御を必要とします。Fenagy社の成長に伴い、より高性能な配電盤へのニーズも高まっています。
2023年後半、Fenagy社はロックウェル・オートメーション傘下のCUBICのパートナであるRLAY社を、H-2600ヒートポンプを制御する制御盤と、システムの蒸発器用ステンレススチール製エンクロージャの新たなサプライヤとして選定しました。
Fenagy社は新しいサプライヤを選定するにあたり、3つの重要な課題に直面しました。「当社の要件は急速に変化するため、新しい制御盤ソリューションを継続的に開発する必要があります。新しいサプライヤは、開発をサポートし、大量供給を行ない、Fenagy社の需要と成長に合わせて生産を容易に調整できることが求められます」と、Fenagy社の電気技師であるニールス・エリック・ビェアアゴー氏は述べています。
Fenagy社の電気ソリューションの開発をサポートするには、協力的なアプローチと技術的な専門知識が不可欠でした。
ソリューション
パートナシップによる標準化された制御盤設計
複数の候補を評価した後、Fenagy社は長年のCUBICのパートナであるPLAY社を選定しました。PLAY社の協調的なアプローチ、専門知識、柔軟性、そして量産における経験を評価し、選定しました。最初の1カ月以内に最初の納入が完了し、両者の関係は急速に価値あるパートナシップへと発展しました。
最初の重要なステップは、アイデアと要件を、効率的かつ調整可能な量産を可能にする標準化された制御盤ソリューションとして概念化することでした。活発な意見交換と建設的な対話を通じて、RLAY社の豊富なノウハウは、Fenagy社の進化するニーズに合わせてカスタマイズされた制御盤の継続的な開発と革新において重要な資産となりました。
RLAY社との提携により、Fenagy社はCUBICから貴重なスパーリング、トレーニングセッション、そして開発をさらに強化するための追加ツールも得ることができました。特に、Fenagy社の既存の電気CADソフトウェアと統合されたCUBIC Galaxy設計ソフトウェアは、2D設計から3D設計への移行とデジタルツインの原理を最大限に活用することを可能にしました。
「私たちはRLAYと協力し、エンドユーザの好みに合わせて調整可能な量産を可能にする標準化されたコンセプトを開発しました。RLAYの知識、CUBICのサポート、そしてGalaxyソフトウェアは、このプロセスにおいて重要な役割を果たしています」と、ニールス氏は述べています。
RLAY社は、4,500平方メートルの最新鋭パネル工場と量産における専門知識を有しており、初年度にFenagy社が想定していた70台の制御盤と約450台のカスタマイズされたステンレススチール製エンクロージャの需要を満たすことができました。
CUBICのパートナとして、RLAY社はCUBICモジュール式システムの利点を統合し、組立を簡素化・迅速化することで大量生産に対応し、一貫した品質とリードタイムの短縮を実現できます。
「CUBICモジュール式システムは優れた柔軟性を提供し、競争力を高めます。量産能力をサポートし、一貫した品質と迅速な納期を維持しながら、大量生産の需要に効率的に対応できます」と、RLAY社のCEOであるラース・ファルソー氏は述べています。
結果
RLAY社を選定することで、Fenagy社は電気システム開発を加速し、継続的な成長を支える新たなサプライヤを確保するという目標を達成しました。
電気システムにおけるイノベーションの強化
RLAY社との提携により、Fenagy社の電気システム開発は加速しました。Fenagy社、RLAY社、CUBICの協働アプローチは、Fenagy社の電気システム革新における重要な資産であり続けています。
柔軟な生産、迅速な適応
RLAY社の連続生産能力とCUBICモジュール式システムの活用により、Fenagy社は生産効率を維持しながら、進化する技術要件と顧客要件に迅速に対応できる柔軟性を獲得しています。
将来の成長への準備
RLAY社のリードタイム短縮と高い生産需要への対応能力により、Fenagy社は現在および将来の市場ニーズに対応し、成長を継続するための万全な準備が整っています。
Fenagy社の顧客はさまざまな業界に及び、それぞれ独自の要件を持っています。RLAY社と共同開発した標準化された制御盤ソリューションは、CUBIC Galaxy設計ソフトウェアとデジタルツインの原理により、容易に調整可能です。これにより、量産段階における迅速かつ正確な変更が可能になり、最終製品が顧客の特定のニーズを満たしつつ、高い性能を維持できるようになります。
CUBICモジュール式システムの柔軟性により、設計の将来的な調整や更新はRLAY社の生産に迅速に反映され、Fenagy社のアジリティ(俊敏性)と競争力を維持します。
公開 2025年9月22日