「私たちは日本側のプラントのエンジニアと面会し、新たなプラントのシステム設計について話し合いました」と、ORDI社のプロジェクトマネージャであるサルバドール・アレハンドロ・リーヴァス・ロジャス氏は語ります。
「プロジェクトを期限通りに進めつつ、元の施設の要件を満たす最善のアプローチを決定しなければなりませんでした。日本から機器やコンポーネントが届くのを待っている時間はなく、また私たちは現地言語でのサポートサービスを希望していました。」
化学薬品業界のオートメーション施設を専門とするORDI社は、新たなプラントにおける設計や設置、立上げプロセスを加速し、直感的かつ柔軟なシステムを提供するため、北米を拠点とする機器およびソリューションプロバイダを選択しました。
これにより、メキシコのオンサイトインテグレータと日本のサポートスタッフの間に浮上していたであろう、コミュニケーション面での問題も解消されます。
ソリューション
ORDI社はロックウェル・オートメーションの仮想PlantPAx®プロセス・オートメーション・システムの導入を決定しました。プロセスおよびディスクリート制御を単一のシステムに組み合わせたPlantPAxは、ニトリル製造の全段階に対し冗長制御を提供します。
このシステムは完全な診断モニタ機能を備えており、ニトリル製造のあらゆる面に対する可視性を提供するだけでなく、本質的に安全なバリアを使ってフィールドデバイスをモジュール入出力に接続することで、危険な領域に関するクラスIディビジョン2の要件を満たします。
従来の物理インフラよりも優れたメリットをもたらすという理由で、VMware vSphere®プラットフォームとPlantPAx仮想イメージテンプレートを利用した仮想インフラ基盤が採用されました。
例えば、仮想マシンはフォルトトレランスを向上させるだけでなく、常に利用可能です。これは、危険かつ爆発性の化学薬品を伴うプロセスにおいて不可欠な要素です。
また仮想インフラは障害回復能力にも優れており、物理コンピュータが稼働を停止した場合でも仮想マシンのバックアップが直ちに利用可能となります。