グレー･ソリューションズ社はデータ活用で応答時間を短縮

品質監視のカギを握るデータ

使い捨てワイパーを製造しているお客様の最近のプロジェクトでは、品質とトレーサビリティが重要なテーマでした。具体的には、製造工程のさまざまな段階で製品の品質を追跡できるようにする必要がありました。「懸念事項が見つかった場合、その懸念事項がどこで発生したのかを調べ、それに対して何をすべきかを判断する必要がありました」と、アラン氏は説明します。

特別な監視が必要な成分は水です。「拭き取り用品なので、そこに使われる水の品質が重要なのです」と、アラン氏は語ります。お客様は、品質データをライブで確認する必要がありました。水質が設定されたパラメータから外れた場合、その根本原因を即座に特定し、是正措置を講じる必要がありました。
 

データへのアクセスと利便性を拡大

この製造メーカはグレー･ソリューションズ社の長年の顧客であったため、システムインテグレータはすでに顧客のデータの多くを自社内に保存していました。しかし、当時は技術者しかデータにアクセスすることができませんでした。  

「そこで私たちは、同社のITグループと協力してクラウド上に新しいバージョンのデータを作成し、ラボのスタッフ、IT担当者、その他の組織内の人々が、オフラインのラボデータを事後的に持つのではなく、物事に迅速に対処できるようにしました」と、アラン氏は説明します。

ロックウェル･オートメーションのFactoryTalk^® Optixソフトウェアを使用することで、グレー･ソリューションズ社はロックウェル･オートメーションのコントローラから既存のデータを収集し、クラウドに移動し、分析および可視化ツールを使用して、お客様がそのデータを活用できるようにすることができました。

「設備からクラウドへ、そしてIT部門がすでに使い慣れているツールでシームレスにデータを移行することができました」と、アラン氏は語ります。
 

応答時間の短縮

お客様にとっての最大のメリットは 応答時間の短縮です。

「何らかの問題があったら、製品作りを続けたいとは思いません。また、問題が発生したらそのことを明確にして、市場への影響を最小限に抑えたいものです」と、アラン氏は説明します。オフラインのラボデータやテストを待つ必要がなくなり、その情報に意思決定の責任者がアクセスできるようになったため、問題をすぐに発見し、必要なら生産を停止することができるようになりました。

問題を発見するのに何日も、何週間もかかることはなくなりました。アラン氏は、廃棄物の削減もメリットの1つであるとし、「さらに重要なのは、ブランドの評判です」と述べています。この新しいソリューションの導入により、顧客は品質に関するより良い、より迅速な判断を下すために必要な情報にアクセスできるようになりました。