- 多岐にわたるデータソースを統合し、単一の信頼できる情報源(Single source of truth)を実現
- より迅速かつ直感的なインサイトの獲得により、ダウンタイムを低減
- Kafkaプロトコルへのネイティブ接続により、ITとOTのシステムを統合
- エンタープライズ向けソリューションやOracle製品との連携を強化
- 拡張性の高いプラットフォームにより、グローバル展開を簡素化
130年以上にわたり先端素材の開拓を続けてきたミシュランは、人々の生活を一変させるような複合素材や体験を創出する、世界有数のメーカとしての地位を築いています。
- 複数の拠点が存在し、それぞれで導入されている技術のレベルや種類が異なる。
- 地域ごとに異なるオーガニックな成長パターンやプラットフォーム展開状況
- 運用データや監視データを集約する単一のシステムが存在しない。
- FactoryTalk® Optix™可視化およびデータ収集ソフトウェア
- 共同開発・共創パートナシップ
- 高度な可視化、IIoT統合、エッジデプロイメント、およびデータ管理
- ロックウェル・オートメーションの全専門チームによるサポート
課題
ミシュラン社は常に、効率の維持、品質の向上、廃棄物の削減、そしてコストの最小化を図るため、高性能かつ最新の製造ソリューションに投資してきました。しかし、自律的な成長を遂げてきた多くの成熟企業と同様に、継続的な工場への投資の結果、多種多様な機械、技術、サービスが導入されることになりました。
これらすべての技術は統合された製造工場の一部として連携していますが、プロトコル、アーキテクチャ、通信機能がそれぞれ異なるため、それらを単一のソリューションとして一元管理することは困難です。多くの場合、複数のHMI (ヒューマン・マシン・インターフェイス)やGUIに依存せざるを得ず、それらは類似した情報を提示しつつも、その表示形式は大きく異なっているという状況が生じています。
ミシュラン社で標準化およびIT/OTエンジニアリングを担当するザヴィエ・オダサヴァ氏は次のように説明します。「私たちの目標は、ライン側のエンジニアだけでなく、社内のすべての関係者にとって、工場や設備の監視業務をより容易かつ直感的なものにする、標準化・集約化された可視化ソリューションを導入することでした。メインの制御室にあった既存の設備・工程可視化ソリューションは、それぞれ独自の画面や操作性を持っていました。それらの情報を統合し、工場全体をより容易かつ直感的に監視できる形式でデータを提示・文脈化(コンテキスト化)するような仕組みは存在しなかったのです。」
「単に現場レベルにとどまらず、プラントやそれより上位の階層に至るまで、適切な情報を適切な形式で、適切なタイミングで、適切な担当者に届ける、そのためには、複数のソースから運用データを収集・処理できる仕組みが必要でした。また、社内のあらゆる要素にインサイトを提供するためにITデータとOTデータを統合する上で、既存のITソリューションとシームレスに連携できることも同様に重要でした。」
ソリューション
「信頼できる唯一の情報源」を実現するため、ミシュラン社はロックウェル・オートメーションと緊密に連携し、可視化、IIoT (産業用IoT)統合、エッジデプロイメント、データ管理を強化する多機能HMIソリューションであるFactoryTalk® Optix™可視化・データ収集ソフトウェアプラットフォームの、同社向けに最適化されたバージョンの設計、開発、導入を行ないました。
両社のパートナシップにおける重要な要素は、共同開発および共同イノベーションに関する正式な合意です。新しいFactoryTalk Optixプラットフォームの早期導入企業として、ミシュラン社のユースケースや貴重なフィードバックは、同プラットフォームの相互運用性や開発ロードマップの策定に貢献しています。両社のエンジニアリングチームは緊密に協力し、ユーザインターフェイスの標準化を図るとともに、世界規模で展開可能な、親しみやすく使いやすい操作性を備えたプラットフォームの開発に取り組んでいます。
この緊密な連携による大きな成果の1つは、ミシュランのKafkaベースの通信システム向けに、ネイティブなコネクタ/ドライバを開発したことです。IT業界でメッセージングプロトコルとして広く利用されているKafkaにおいて、このドライバは、ミシュランのITレイヤ(特にエンタープライズパッケージ)とのシームレスな通信を実現する上で不可欠なものとなっています。
結果
オダサヴァ氏は次のように説明します。「私たちは野心的なロードマップを策定しました。しかし、両社の素晴らしいチームワークのおかげで、スペインの2工場とイタリアの1工場の計3工場への導入に成功しました。現在、これらの工場では、ロックウェル・オートメーションの制御プラットフォームを採用した、現場独自のワークショップ用機器を監視できるようになっています。」
また、OPC UAへの対応や豊富なサードパーティ製ドライバのおかげで、ミシュラン社はFactoryTalk Optixソフトウェアを使用し、コンベアやAGV (無人搬送車)といった他のOEMソリューションの監視も行なっています。
オダサヴァ氏はさらに続けます。「まだ初期段階ではありますが、ダウンタイムの原因となり得る問題に対して、すでに迅速に対応できるようになっています。異常をはるかに早い段階で検知できるようになったほか、より直感的な知見が得られるおかげで、是正措置をより素早く講じることが可能です。その結果、稼働率の向上につながっていますが、これはあらゆる製造工場において極めて重要な指標です。」
今後の展望として、試験対象となった3つの工場では、多種多様な混合技術や制御プラットフォームが採用されており、それらがさらなる試験や開発に向けた優れた基盤となっています。
「当社のビジョンは、現在進めている混練(ミキシング)システム向けの開発の取り組みを基盤として、FactoryTalk Optixソフトウェアをミシュランのすべての工場に展開することです。」
FactoryTalk Optixは、組み立てやタイヤ成形の工程で使用される予定です。ミシュラン社のエンジニアは、統一された操作感や外観を維持しつつ、各工場の特定の工程ニーズに合わせて同ソフトウェアを適応させることが可能になります。
ミシュラン社がロックウェル・オートメーションのソリューションを広範に採用したことで、FactoryTalk Optixアプリケーションの開発と導入が簡素化されました。
オダサヴァ氏はさらに付け加えます。「これは当社にとって非常に重要なことでした。グローバルな統合は当初からロードマップに組み込まれており、同じツールや監視プロセスを現場のHMIレベルにまで展開できるため、トレーニングの負担を大幅に軽減し、導入を簡素化できるからです。また、スマートオブジェクトを活用しているため、データ収集用のエッジ・ゲートウェイ・ソリューションとして、当社のエンタープライズプラットフォームと統合して利用することも可能です。」
オダサヴァ氏は、ロックウェル・オートメーションとの協業について次のように語っています。「私たちは皆、共通のロードマップと目標を掲げ、足並みを揃えて取り組んできました。ロックウェル・オートメーションの産業用コンピュータモニタ専門部門であるASEMとの初期のワークショップから工場への導入に至るまで、この協業こそがプロジェクトを推進する原動力となってきました。プロジェクトが最終段階にある現在も、IT部門のメンバーも交えた定期的なワークショップを通じて、さらなる機能やアイデアの検討を続けています。」
公開 2026年7月1日
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