お客様へのご提案
課題
- ルーマニアの石油プラントは、ローディングランプからの運用データを活用するために、よりオープンで柔軟な制御ソリューションが必要であることを認識していた。
ソリューション
- すべてのプロセス制御システムのための中央サーバ
- ハイエンド・オペレータ・インターフェイス
- 他のシステムとの接続/相互作用のためのゲートウェイソフトウェア
- 6 x 中規模PAC
- 4 x イーサネットアダプタ
結果
- 現在、このプラントには、よりオープンで柔軟な制御およびモニタソリューションがある。
- リアルタイムの意思決定のためにデータをすぐに利用可能
- 新しいソリューションの統合では、既存の配線とシャーシ要素を使用可能
- 新しいソリューションは、将来の要求で必要になった場合に拡張が容易
接続性は、どの市場にサービスを提供するかに関係なく、現代の産業運営の重要な要素です。インダストリ4.0とビッグデータは別として、最新の実用的な運用データにアクセスできることは、あらゆるプラントから最高のパフォーマンスを引き出すために不可欠です。
産業スペクトル全体の主要な課題は、古いいわゆる「ブラックボックス」技術が技術開発や急速に変化する市場の需要に対応できず、現代の産業運用に必要な相互接続およびデータ生成機能を提供しないことです。これらの理由から、多くの定評のある企業は、データ対応テクノロジの利点を活用するために、制御およびオートメーションの基盤をアップグレードおよび最新化しようとしています。
ルーマニアの主要な石油処理プラントは、鉄道輸送タンクのローディングランプでの操作でこれらの課題に直面していることを認識しました。信号障害などの古い技術に関連するリスクに加えて、現在のクローズドソースのブラックボックスソリューションは更新が不可能であり、プラントの運用を最適化するために必要な重要なデータを容易に共有できないという点で非常に限定的であることに気付きました。
最新化の作業のために、お客様はルーマニアのスマーテック・オートメーション社に依頼してきました。 この会社はロックウェル・オートメーションの認定システム・インテグレータ・プログラムのメンバーです。認定システムインテグレータは、ロックウェル・オートメーションの技術をリードする最高の技術ソリューションとカスタマサービスを提供することをお約束します。これらのインテグレータは、ロックウェル・オートメーションのセールスおよび代理店と相互支援の関係にあります。
課題:
ターミナルオペレータが直面していた課題は、プラント全体のシステムとローディングランプの間で、継続的かつ合理的な方法でデータを交換できないことでした。収集された、または積込み工程から収集できるすべてのデータは、プラント全体の管理システムでほとんど使用できませんでした。
お客様は、積込み工程の物流とデータ を処理するためにターミナル管理アプリケーションを開発しようとしましたが、ローディングランプ用の既存のオートメーションアプリケーションとの統合は実行不可能であると結論付けました。
統合されていなかったため、積込むために新しいデータや結果のローディングデータとしてデータを手作業で入力していたために時間がかかっていました。この操作は、積込み工程を操作するオペレータと同じオペレータによって実施されるため、積込み時間が増加しました。さらに、その結果の紙のレポートを管理するのにかかる時間は、問題を悪化させました。
直面する技術的な問題は、接続性、拡張っ製、および柔軟性に分類できました。既存のシステムの変更はほぼ不可能であったため、新しいターミナル管理システムとの統合が困難でした。クローズドシステムでもあり、障害のトラブルシューティングは難しく、ダウンタイムによる重大な損失につながる可能性がありました。
新しいソリューションは、オープンで簡単にターミナル管理アプリケーションとインターフェイスでき、柔軟でなければなりませんでした。将来の機能を簡単に組み込めることに加えて、以前の機能の実装の両方を許可する必要がありました。また、立上げとスタートアップに使用できる時間があまりないため、以前のI/Oすべてを新しいパネルと新しいI/Oカードに移動できるわけではありませんが、古いPLCシャーシは保持されました。
新しいシステムは以前の接続をフィールドデバイス(バルブ、油圧システムなど)とはシームレスに統合する必要があるため、古いパネルから新しいパネルにケーブルやワイヤを移動することによる長時間のシャットダウンを回避しました。既存のすべての計量システム(荷重計と計量器)の統合も要件でした。これはシリアルインターフェイスによって行なう必要がありました。
ソリューション:
スマーテック・オートメーション社の制御エンジニアであるジョージ・マリネスキュー氏は次のように述べています。「4台のローディングランプは、独自のハイエンド・オペレータ・インターフェイスを備えた4人のオペレータによってそれぞれ制御されモニタされています。プライマリサーバはアプリケーションをホストし、専用ソフトウェアを使用してオペレータパネルに提供されます。ゲートウェイソフトウェアは、OPCサーバとしてターミナル管理アプリケーションとインターフェイスするために使用されます。」
オペレータステーションは、積込みプロセス制御(ローディングチューブの位置決め)と、モニタ(リアルタイムのローディングデータ、特定のランプ/ステーションのすべての計器と計量器の質量、体積、密度など)のために使用され、オペレータは2つのモードのいずれかで動作できるようになります。
- オンラインモード - ローディングデータのすべてがターミナル管理アプリケーションから受信され、ローディングした後、結果のすべてのローディングデータが戻されます(負荷質量、体積、および平均密度、温度、使用メータ、バッチ番号など)。
- フォールバックまたはオフラインモード - オペレータはテーブルにアクセスでき、ターミナル管理アプリケーションから通常受信したデータを入力できます。結果の最終データはSQLデータベースにログされ、キューに保存されて、使用可能になったときに再度ターミナルアプリケーションに戻されます。また、オフラインモードではレポートの印刷とデータの取得も可能です。そのため、オフラインモードでは、ターミナル管理アプリケーションが使用できないときにそのいくつかの機能を複製します。
マリネスキュー氏は次のように続けます。「以前のアプリーションの機能は分割され、一部はPLCレベル(計器と計量器の通信、積込みステップ、計量器のインターロック)で移動し、他の機能はソフトウェアアプリケーション(積込み結果のレポート、SQLアーカイブ)に実装されました。」
さらに続けます。「立上げ時間の制約によりPLCラックはそのまま残されていましたが、CPUはAllen-Bradley®の1747-AENTRイーサネットアダプタに置き換えられ、PLCコードは新しい中規模プログラマブル・オートメーション・コントローラ(PAC)に移行および適応されました。」
ロックウェル・オートメーションのEncompass™製品パートナであるProsoft Technology社の4つのMVI69L-MBS Modbus Serial Lite通信モジュールも、PACシャーシに取付けて使用され、シリアル通信機能を提供しました。
結果:
新しいシステムはターミナル管理アプリケーションとシームレスにインターフェイスされ、2つのシステムの間で必要なデータを簡単に交換できます。既存のすべての機能は新しいシステムに複製され、今回はオペレータインターフェイスとPACから構成されたはよりオープンなプラットフォームです。
この新しいプラットフォームにより、新しい機能(ロードされる新製品、積込み工程の変更と改善、新しい計器の追加など)を簡単に追加できるようになり、手作業によるデータ入力や神によるレポート管理などの作業に時間が費やすことがなくなりました。
マリネスキュー氏は次のように説明します。「私たちは同じクライアントに対して、さらに2つのローディングランプ用の新しいシステムに取り組んでいますが、今回は新しいランプです。コアシステムの機能は、最新のものとほぼ同じです。しかし、ランプは新しく、立上げ時間の制約はそれほど大きくないため、最新のオートメーションパネルを使用して、より高度な制御システムを設計できます。新しいシステムは、冗長なハイエンドPACと同じサーバ/ソフトウェア/インターフェイスソリューションを使用します。
ロックウェル・オートメーションの製品を使用して取り組んでいるその他の進行中のプロジェクトには、熱電プラント用の脱塩水仕上げステーション、冗長ハイエンドPAC、ハイエンドHMIソフトウェアおよびハードウェアソリューション、プロセスI/Oモジュールが含まれます。」
公開 2019/10/29