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LBCタンクターミナル社がオープンでスケーラブルなPlantPAxソリューションを導入

ロックウェル・オートメーションの認定システムインテグレータであるアジデンス社が、ある施設では旧式の制御ソリューションを、別の施設ではソフトウェアを置き換えます。

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LBC Tank Terminal

課題

  • アジデンス社は、2つの制御システムをPlantPAx移行し、LBC社が要求する国際標準に適合させることを任されました。

ソリューション

  • PlantPAx®プロセスおよびセーフティコントローラ
  • ロックウェル・オートメーションのプロセスオブジェクトのライブラリを導入
  • HMIオペレータワークステーション(OWS)とエンジニアリングワークステーション(EWS)
  • ISA 101およびSIL - IEC 61508/IEC61511に準拠した統合安全に対する視覚化
  • 新しいEtherNet/IPネットワークと関連するStratixスイッチ

結果

  • オープンかつスケーラブルで、将来の拡張も容易
  • 業界・法規制に準拠
  • 高い可用性と保守性の向上
  • 統合安全
  • オープンスタンダードと情報セキュリティ

背景

LBCタンクターミナル社は、化学品や石油製品のバルク液体貯蔵施設を運営する世界最大級の企業で、欧州、米国、中国の主要拠点で合計約300万立方メートルの貯蔵能力を持つターミナルのグローバルネットワークを所有・運営しています。

同社は、既存拠点での新規設備の建設や、買収、合弁事業、グリーンフィールド開発を通じて、容量とネットワークの拡大を図っています。また、既存の設備を強化し、最適な効率と製品の取り扱いを実現するための最新鋭の制御システムを導入しています。

このアップグレード作業の最近の例は、同社のアントワープ施設で行なわれたものです。ロックウェル・オートメーションの認定システムインテグレータであるアジデンス(旧名はEgemin N.V.)社は、あるタンクファームの旧式の制御アーキテクチャを、完全に統合された新しいPlantPAx®制御システムに移行して置き換えるだけでなく、既存の設備にPlantPAxライブラリを導入することを任されましたが、これはロックウェル・オートメーションのハードウェア上で動作していたものの、異なるソフトウェアを使用していました。

LBCアントワープの施設は、世界第2位の化学品集積地の中心であるアントワープの第4港湾ドックの右スヘルデ川岸にあり、化学品、石油製品、鉱物油、基油、潤滑油を取り扱い、お客様に船積み、フレキシバッグ積み、転送、税関サービス、および危険物を含む13,400m2の倉庫施設を提供しています。このターミナルは、188のタンクに分けられた270,000m3の容量を持ち、加熱、窒素ブランケット、ドラム缶、パージなどの特殊な処理にも対応しています。
 

課題

エンジニアは、移行プロジェクトに関して複数の課題に直面しました。最も重要なのは、ターミナルの日常業務にできるだけ支障をきたさないようにすること、つまりダウンタイムを最小限に抑えることでした。

技術的な観点から、LBC社にはいくつかの要求があり、それらはすべて新しいPlantPAx制御システムの動作パラメータに関連するものでした。これらの要求には、ハードウェアとソフトウェアの両方におけるオープンスタンダード、高可用性、高信頼性、統合安全ソリューションの展開、高い保守性、プロセス制御環境における安全な情報管理、機密エリアにおける使いやすいオペレータコンソール、そして同様に重要なこととして、拡張性と機能性の面で将来の拡大に対応する能力が含まれていました。

LBC社は、世界中の複数のターミナルに広がる生産ネットワークの所有権を取り戻す必要があり、これらのインフラをビジネス目標だけでなく、国内および国際標準に関連するパフォーマンスとセキュリティのレベルにまで引き上げたいと強く希望していました。アントワープターミナルの制御システムの改修はすでに始まっていたため、最初に提供されたサービスは、アントワープターミナルに導入された新しい産業オートメーション制御システム(IACS)に適用する生産ネットワーク設計の開発でした。

LBCターミナルは年中無休24時間体制で稼働しているため、新しいロックウェル・オートメーションのシステムへの移行は、わずか1週間の週末に完了する必要がありました。そこでアジデンス社は、フォールバックシナリオを含む明確な移行戦略を設定し、その一環として、新しいPlantPAxコントローラを既存のソリューションと並行して設置し、不要なダウンタイムを回避しました。

ソリューション

アジデンス社のソリューションは、既存の制御システムのPlantPAxへの移行と、PlantPAxプロセスオブジェクトのライブラリの利用を含んでいました。このソリューションは、高可用性、統合安全、オープンスタンダード、そして情報セキュリティと保守性(ここでの主な焦点は、整合性、可用性、機密性)に重点を置いて設計されています。

プロセス制御システムは、2段階で展開されるように設計され、PlantPAxプロセスおよびセーフティコントローラと、集中制御室のオペレータワークステーション(OWS)およびエンジニアリングワークステーション(EWS)を含み、Stratix管理型スイッチを持つEtherNet/IP™ベースの新しい統一ネットワークインフラと結合されています。OWSとプロセス・オートメーション・システム・サーバ(PASS)は、いずれも仮想環境で稼働しています。可視化はISA 101に準拠し、統合安全ソリューションはSIL - IEC 61508/IEC61511に準拠して展開されました。

ロックウェル・オートメーションの既存のリモートI/Oは維持されましたが、Profibusネットワークを実行するかわりに、イーサネットで使用するために更新されました。セキュリティの観点から、LBC社はロックウェル・オートメーションのネットワーク・セキュリティ・サービス・チームを採用し、イーサネットインフラの設計と、ネットワーク設計に適合したスイッチの設定を行ないました。

LBC社は、EtherNet/IPを主要通信プロトコルとして使用することにより、Advanced Manufacturing Partnership 2.0 (米国)、インダストリ4.0 (ドイツ)、Manufacturing Intelligence 2025 (中国制造2025)、Manufacturing Innovation 3.0 (韓国)など、将来のスマートマニュファクチャリングのイニシアチブに基づくアプローチであるコネクテッドエンタープライズへより容易に移行する機会を得ることができました。これらのイニシアチブでは、接続された資産、サプライチェーン、顧客の利用を活用し、データと情報の両方が豊富で、サポートされ、安全で、市場の需要に将来対応できるプロセスを確立することが可能です。

リアルタイムで文脈に応じた情報へのアクセスは、ダウンタイムの最小化、技術とプロセスの最適化の改善、労働力の効率化、支出の適正化などのメリットをもたらします。EtherNet/IPは標準のイーサネットをベースにしているため、機器間の接続を確立するために必要なことはほとんどありません。また、国際規格に準拠しているため、不当なアクセスも防止できます。

結果

PlantPAxライブラリの導入を伴う最初のプロジェクトは、プロセス制御システムがオープンで拡張可能であることから、重要な新しい付加価値の恩恵を受けています。

移行プロジェクトでは、PlantPAxを実行するイーサネットベースのアーキテクチャによって提供される、オープンでスケーラブルな同じ利点を享受しています。アジデンス社が最も重視したのは、安全、信頼性、および柔軟性で、法律とLBC社のニーズに完全に準拠したソリューションを設計・構築することでした。結果的に、フォールバックシナリオは、包括的ではあるものの、必要ないものでした。

古い旧式のシステムの移行後、新しいPlantPAx制御システムは運用・保守担当者に引き渡され、ターミナルはLBC社が説明した機能性を提供し、完全に稼働しています。

LBCタンクターミナル社のグループICTインフラストラクチャマネージャであるトム・ジャンセン氏は、次のように述べています。「私たちの目標は、生産スループット、安全コンプライアンス、資産の状態に関して、ターミナル全体から個々の資産に至るまで、ターミナルの状態をリアルタイムで把握することです。お客様が低コストでより柔軟性を求める中、私たちのターミナルを最適化し、年中無休24時間「ライブ」表示をすることが重要なのです。市場でのリーダシップを維持するためには、ターミナルネットワークでシームレスな情報の流れを実現しながら、サイバーセキュリティを確保することが必要です。」

そして、こう締めくくりました。「ターミナルを接続することで、ターミナルの運用方法を変えることなく、市場環境の変化に迅速に対応できるようになりました。ITインフラストラクチャマネージャとして、生産の柔軟性とスループットを低下させることなく、共通の手法と手順を確保するためにターミナルにサービスを提供することが重要です。」

公開 2015年10月1日

トピック: 化学薬品
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