2012年以来、ロックウェル オートメーション コリアは、韓国の宇宙ロケット「ヌリ」の推進システム試験施設(PSTC)で、バーナー試験、ターボポンプ試験、エンジン試験設備を含む制御システムの構築と運用に携わってきました。
PSTCで実施される総合燃焼試験は、エンジン、タンク、配管などすべての推進システムを組み合わせて各システムの性能をチェックするため、ヌリの3回目の宇宙打ち上げを決定する最も重要な試験です。
ロックウェル・オートメーションは、複数の試験設備の建設と運用で経験を蓄積しており、今回の試験結果はその能力を証明するものだと、このプロジェクトに携わった韓国航空宇宙研究院(KARI)のキム・ドンギ上級研究員は語っています。さらに、「信頼性、精度、伝統という点で、ロックウェル・オートメーションは最高のパートナだと考えています」と、付け加えています。
ロックウェル オートメーション コリアのエンジニアは、制御システムを設計・構築し、より信頼性の高いエンジン試験と推進システムのためのプログラムを開発しました。
試験設備はコントロールタワーから遠く離れた場所にあるため、燃焼試験を遠隔監視するための制御・計装(C&I)室が設置されました。ロックウェル・オートメーションのチームは、予期せぬ緊急事態やさまざまな燃焼試験の状況をシミュレートすることで、制御システムの信頼性を高めるため、メンテナンスサービス付きの緊急停止システムを導入しました。
また、さまざまなモードでのシミュレーショ ンプログラムを通じて、施設のオペレータに試験前のトレーニングを実施し、意図しないヒューマンエラーを回避できるようにしました。「ロックウェル オートメーション コリアは、マルチモード、高速制御、遠隔制御機能を備えた非常に複雑な制御設備の構築と運用を支援し、異常な状況でも迅速かつ正確に問題を解決するエンジニアリング技術を提供してくれました」と、キム氏は語っています。
その努力が実を結び、ヌリは3度目の打ち上げに成功しました。
公開 2023/11/15