課題
- バッチレシピのばらつきと在庫管理の不正確さが、マリンズ・フーズ社の増大する需要に応える能力を妨げていた
ソリューション
- CPGSuite MESシステム - ソフトウェアは、倉庫と生産における原材料の測定を自動化し、自動化されたワークフローで生産を管理し、ERPシステムで情報を共有するため、すべてのバッチが仕様に準拠
- プラントフロアと企業のERPシステム間で共有される統合された制御と情報システムによる正確なデータによって、改善のためのさらなる領域を把握
結果
- 必要性を減らして、製品バッチの調整をほぼゼロに
- バッチのばらつきを最小限に抑えることで、品質チェック時間を大幅に短縮
- 原料の発注、保管および追跡プロセスを合理化することで、コストを削減
バッチによるバッチ: 居酒屋のシグネチャーソースからクイックサービスのリーダへ
1934年のシカゴのウェストサイドで、ハリーとマーベル・マリンズは自分たちの居酒屋のファンを満足させるために自家製バーベキューソースの瓶詰めを始めました。需要は伸び続け、数年後、ソースは地元の食料雑貨店で販売されるようになりました。この慎ましやかな始まりから、マリンズ・フーズ社は生まれました。
今日、マリンズ・フーズ社は、世界中のクイック・サービス・レストラン(ファストフード業界)向けと、食品企業のバルクと一人前用パッケージのために毎年250種類以上のソースを生産しパッケージしています。1930年代の4ガロンのバッチから今日では650ガロンのバッチへと成長しましたが、マリンズ・フーズ社は各バッチでの高品質を目指しています。しかし、需要により生産能力と処理精度を高めることが求められるにつれて、課題はより大ききくなりました。
増大する需要に対応するために、企業は高価な物理的拡張に投資しなければならないか、運用効率を上げて成長させる必要があります。後者を選んだマリンズ・フーズ社は、ロックウェル・オートメーションに依頼することでお客様の期待する品質を保ちながら生産量を達成しました。
生産性向上のためのプロセスの課題
減速の兆しを示さない注文の増加に伴い、マリンズ・フーズ社はプラント内に存在するさまざまな生産ボトルネックを解決しなければなりませんでした。生産ラインの第一段階は、原料の供給を行なうタンクファームです。設定されたスケジュールで出荷が定義されていませんでしたが、生産とタンク容量によって決まりました。手作業によるプロセスと記録の保管は、バルク原料タンクファームのサイクル数を必要とする不正確な受領、在庫、消費量の原因となっていました。毎日の物理的な液体成分をカウントすることにより、不正確さが明らかになり、重要な在庫調整が必要となりました。
マリンズ・フーズ社の顧客関係担当副社長であるシャノン・スミス氏は、次のように述べています。「当社は配達のためにタンクに余裕を持っていない可能性があります。タンカーの運転手に、生産がより多くの製品を使用するまで待つように求めなければならなかったので、遅延のために料金が発生していました。」
プラントの内部では、測定値も問題として残っていました。手作業でバルブを開閉して、調理ケトルに液体成分を入れていました。流量計測システムは、バッチ内の液体の正確性を保証するために追加の検証に頼っていました。わずかな誤差であっても、バッチ内で大きな相違になる可能性があります。バッチを仕様内に収めるには、塩や酢の添加などの調整が必要でした。必要となる調整は、新しいバッチを開始するために使用できる時間と能力を消費していました。
品質を保つために、すべてのバッチはマリンズ品質保証研究所でテストされます。一般的に、テストは完了するまでに25分かかり、プロセスでのケトルをの継続使用が遅れます。「この方法でのバッチのテストは当社の最高品質標準を保つために必要でしたが、ダウンタイムも発生しました」と、スミス氏は語ります。
生の原材料の消費を記録することも、労働集約的で手作業のプロセスでした。消費量は、部品表のスプレッドシートを使用して、各配合領域ごとに手作業で記録されました。この情報は手作業でコンパイルされたために、ERPシステムにデータを入力する必要があり、最大24時間の情報遅延が発生することがありました。スケジュール管理、購買、会計、倉庫管理などの他の部署は、この情報を待ためばなりませんでした。運用の順序、アレルゲンの存在および衛生要件は単一の供給源に統合されていないため、生産が非効率になっていました。
「私たちには製造業とサプライチェーンの課題に取り組み、ERPシステムと統合するソリューションが必要でした」と、スミス氏は語ります。
CPGSuite MESとわずかなオートメーションの融合
生産設備を拡張することなく運用上の効率を上げるために、マシンズ社は製造実行システム(MES)ソフトウェア、特にRockwell Software®のCPGSuite®システムに目を向けました。このシステムはソースの生産ラインに導入されました。選択した手作業によるタスクは自動化され、 制御システム上に構築されます。CPGSuiteソフトウェアは、原材料受領からソースの完成品の製造までの生産工程を同期させます。プロセスオーダを通じて、すべての生産は最初から最後まで管理され、すべての作業現場には量の仕様、原料、各ソースごとの特別な指示が与えられます。
流量計(フローメータ)とHMI制御パネルをタンクファームに設置し、成分の1日の摂取量を合理化しました。正確な測定のために、自動化されたセンサをタンクファームに設置しました。現在のスケジュールの履行から原料の使用まで、リソースの単一かつリアルタイムのビューを使用して、マリンズ・フーズ社はリアルタイムの在庫レベルに基づいて原料の生産と購入をスケジュールすることができます。さらに、すべてのタンクで自動停止が自動的に行なわれるため、オーバーフローを完全に回避できます。
手動の開閉バルブは、バルク液体成分をタンクファームから生産に移送するための精密な測定のために自動化されました。ケトル付近の他のHMI制御パネルは、成分を識別し、オペレータはレシピに付随する特定の作業フローに従う必要があります。品質をさらに制御するために、シンクライアント技術が入力される原材料のスキャンに使用されます。ばらつきが識別され、必要な領域にリアルタイムで伝達されます。
CPGSuiteソフトウェアは、プロセスオーダの実行中にすべてのプロセスデータを収集します。データは、制御システムからの製造オーダに関連する共通モデルで収集され、手作業で入力されたデータとして保管されます。この状況に沿った情報は、生産報告と事後生産、根本原因分析の基礎となります。
さらに、マリンズ・フーズ社のERPシステムには原材料の使用量、数量、調整されたバッチに関する情報が直接送信されるため、運用で転写エラーをなくし、他の生産上の課題や付加価値の高い活動に集中することができるようになります。
各バッチを最初に起動して出力を上げる
マリンズ・フーズ社は4つの生産領域のそれぞれにCPGSuiteソフトウェアを導入しました。生産設備の中には、サラダ・ドレッシング・ラインなど、より複雑なレシピがありました。「私たちはその設備に自信を持っていましたが、それぞれが期待以上の成果をあげました」と、スミス氏は語ります。
スミス氏は次のように付け加えます。「現在、液体材料の移送はより良い協調プロセスです。私たちは、タンカーを待つ必要なく、かけることなく配送を受取ることができます。」自動測定により、納品された材料の損失係数を計算し、コストを削減できます。
CPGSuite MESソフトウェアのワークフローと自動化されたデータ収集の追加により、バッチ調整の数がゼロに近づきました。スミス氏は次のように語っています。「私たちは手作業による工程に依存していません。各バッチの目標とする仕様範囲を一貫して達成できるようになり、ほぼすべての処方やレシピを洗練できました。」
スミス氏は次のように続けます。「現在、アクセス可能なすべてのデータをどのように使用するかにフォーカスしたプロジェクトチームを編成しました。各ソースを実行するために必要な時間を分析できるようになったため、価格をさらに高め、シフトの差異を特定し、ベストプラクティスをすべてのシフトに活用することができます。最終的に、これらの質問が私たちに尋ねる必要があるか知るための情報を持っています。」さらに、新しいシステムはコンプライアンスレポートで使用するために、制御システムによってコンパイルおよび検証されたデータを会社に提供します。
マリンズ・フーズ社はソースの生産ラインのCPGSuiteソフトウェアのアプリケーションで成功を収め、プラントの他の領域でも効率を上げる方向に向かっています。スミス氏は次のように語ります。「伝統的にボトルネックは処理されていましたが、現在はパッケージ化されており、注目を集めています。「このソリューションにパッケージング領域を統合することが、将来のプロジェクトかもしれません。」
上記の結果は、マリンズ・フーズ社がロックウェル・オートメーションの製品およびサービスと他の製品と組み合わせて使用した場合に固有のものです。結果は、お客様によって異なる場合があります。
商標の情報: CPGSuiteおよびRockwell Softwareは、Rockwell Automation Inc.の商標です。
公開 2016/01/25