画期的かつ柔軟な座席システムの設計
ACCの座席自動化システムを一新するための入札に勝利したHMEサービス社は、会場の多機能使用に伴う安全要件を検討するためのリスクアセスメントを実施しました。そのため、必要に応じてオープンスペース会場または階層型座席会場として利用できます。
HMEサービス社の制御システム担当者であるジョン・ゲディーズ氏は次のように説明しています。「このプロジェクトに関わるエンジニアリングでは、特定の順序でメインの講堂エリアの上に座席を持ち上げて、そのエリアをオープンスペースの会場として使用している間は保管する必要がありました。」
「座席システムの設計は、不要時には座席を持ち上げ、天井構造に収納してロックするというコンセプトに基づいて行なわれました。座席ベイは機械的にヒンジで取付けられており、簡単に脱着が可能な持ち上げピンでホイストに連結されています。この持ち上げピンを座席ベイから取り外せば、座席を持ち上げることができます」と、ゲディーズ氏は述べています。
「リスクアセスメントによって、ロックウェル・オートメーションの統合安全が考慮されたAllen-Bradley®のCompact GuardLogix®シリーズのPLCをベースとしたハードウェアが、安全な環境の実現に必要であることを確認できました」と、ゲディーズ氏は説明します。
1台のCompact GuardLogixコントローラに、統合安全とイーサネットを介したモーションが組み込まれています。また、Studio 5000®を使用してコントローラをプログラムし、エンジニアリングと設計要素を1つの標準化されたフレームワークに統合することで、生産性の最適化とエンジニアリング時間の短縮が実現しました。システムの安全やモーションのプログラムにも、同一のソフトウェアが使用されました。ホイストの動力にはPowerFlex® 755ドライブを使用し、イーサネットを介して安全を管理しています。
「制御システムは、メインメイン制御キャビネットと各ホイストのホイスト制御キャビネットで構成されています。POINT I/O™モジュールとStratix®スイッチを活用することで、統合制御と安全のためのフィールド配線を1本のイーサネットケーブルに集約できました」と、ゲディーズ氏は述べています。