IT/OTコンバージェンスに向けた5つのステップ
石油&ガス業界の経営陣は、基本的に2つの大きな目標を達成したいと考えています。一方では、オペレーションを遅らせたり、惰性で進めたりするような非効率性を排除して、価値実現までの時間を短縮したいと考えています。一方では、リスクを最小限に抑え、安全でセキュア、かつコンプライアンスに準拠した方法で成果を達成したいと考えています。
クローズドでバラバラなシステムでは、摩擦や断絶が生じ、業務が滞り、意思決定の質も低下します。一方、システムを統合すれば、より早く、より高い信頼性で結果を得ることができます。
石油&ガス業界の経営陣は、統合プロセスを可能にし、ITとOTのシステム間で情報が自由に行き来できるようにするために、5つの重要なステップを踏むことができます。
1. 重要なデータセットの識別と調整
一般的な石油&ガス生産環境の特長の1つは、プロセスのさまざまな部分で複数のシステムが連携して動作していることです。これらのシステムは、さまざまな機械装置メーカ(OEM)やソフトウェアベンダーによって提供されている可能性があり、それぞれが異なるプロトコルで動作し、異なるフォーマットでデータを生成します。これらの異なるソースを統合するための一貫した基準がない場合、データはサイロ化され、互いに通信できない状態になります。これでは、業務が分断され、効率の悪いプロセスになってしまうのは避けられません。
まず、利用可能なさまざまな形態のデータを特定し、「データ中心」の戦略を策定することから始めます。例えば、上流および中流の事業からのデータをどのように収集し、洗浄し、複数の目的やワークフローで利用することができるのか。次に、関係者間でワークフローを共有する際のボトルネックなど、さまざまなデータセットからより大きな有用性を得るために、現在どのような障害があるかを検討します。システムレベルでこれらの摩擦を解消することで、異なるアプリケーション間の整合性を見つけることができます。