Loading
ブログ | ライフサイエンス
Recent ActivityRecent Activity

MTPとは何か、なぜ重要なのか

モジュール・タイプ・パッケージ(MTP)規格は、プラグ・アンド・プロデュース製造の大きな一歩です。

Share This:

LinkedInLinkedIn
TwitterTwitter
FacebookFacebook
PrintPrint
EmailEmail
Two life sciences workers in full protective gear connect hoses to a single-use bioreactor bag in a manufacturing facility.
ブログ | ライフサイエンス
Recent ActivityRecent Activity
MTPとは何か、なぜ重要なのか
モジュール・タイプ・パッケージ(MTP)規格は、プラグ・アンド・プロデュース製造の大きな一歩です。

Share This:

LinkedInLinkedIn
TwitterTwitter
FacebookFacebook
PrintPrint
EmailEmail

ライフサイエンスや広義のオートメーション業界では、近年、モジュール式機器のコンセプトが支持されています。この傾向は生産機器の立上げには有利に働きますが、プラント全体のオートメーションシステムの調整が複雑になります。

ライフサイエンス製造メーカにとって、多くの場合、水平統合(マシン・ツー・マシンの自動化)と垂直統合(マシン・ツー・プラントの自動化)は生産開始前の最終ステップです。これらのステップには、スキッドなどのパッケージ化機器のプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)のコードオペレーションの調整、およびプラント全体の自動化を担う分散制御システム(DCS)の立上げが含まれます。プラントオートメーションのエンジニアはDCSのファンクション・ブロック・ダイアグラムのオブジェクトを使用して作業することが多く、機器の専門家はPLCのラダーロジックを使用します。

モジュール方式への関心が高まるにつれ、製造メーカにとっての潜在的な課題も増加しました。ある会社はプラント全体の分散制御システム(DCS)を提供し、また別の会社は生産機器用の自動化コンポーネントを提供するとともに複数のサードパーティ製コンポーネントを他の機器に提供しています。その結果、プラント内で使用されるプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)の数が倍増しました。

ライフサイエンス業界の複数のグループが現場で単体作業を構築することに対して、カタログからスキッドを選んで購入することによるメリットを実現したことで、製品の統合を担うエンドユーザ組織の不満は増大しました。最終的にオートメーションのエンジニアは自動化コンポーネントが生産機器と同じようにプラグ・アンド・プロデュース機能を備えることを求めました。

ロックウェル・オートメーションを含む業界内のメンバー組織や企業がその声に応えました。プラグ・アンド・プロデュース技術の基盤を安定させ、確立することを目指して取り組みました。
 

モジュール化の推進

プラグ・アンド・プロデュース技術を推進するグループの1つに、NAMUR (プロセス産業におけるオートメーション技術のユーザ協会)があります。ドイツに拠点を置くこの国際的なグループは、プロセス制御技術の専門家を含むオートメーション技術のユーザを代表しています。

世界中に150以上のメンバー企業をもつNAMURとそのメンバーは、特に所定の機能のスキッドを別のスキッドに簡単に置き換えることができるというプラグ・アンド・プロデュース・モジュールの価値を熟知しています。また、プラントのオペレータがどのように仕事をしたいか、つまり標準的なデータで標準的なインターフェイスを使いたいということを理解しています。

このグループは、モジュール・タイプ・パッケージ(MTP) (VDI/VDE/NAMUR 2658)と呼ばれるモジュール固有の規格の作成を支援しており、データ面からヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)までをカバーするさまざまなセクションを含んでいます。この規格では、OPC Unified Architecture (UA)を使用して、通信、アラーム、安全などの機能について規定しています。

MTP規格は、他のNAMUR勧告であるNE148および産業用リファレンス・アーキテクチャ・モデル(RAMI) 4.0との互換性を持たせて作成されています。MTPは、施設内のコンポーネントのライフサイクルに関するIEC規格に移行しました。この規格は基本的に、いつでも簡単に一部をアップグレードまたは交換できるように、すべてをモジュール化する必要があると記載しています。VDI 2776 Part 1のいくつかの重要な用語と、その機能について以下に説明します。

  • プロセス機器アセンブリ(PEA) — 自動化され、安全の観点からほぼ自律稼働するモジュール式プロセスユニット。1つ以上の機能的な機器アセンブリで構成され、処理ステップを表すか、モジュール式プラント内にインフラを提供する。
  • プロセスオーケストレーション層(POL) — モジュール式システムの運用のための自動化と情報技術レベルにまたがる機器アセンブリ
  • MTP — モジュール式プロセスユニットのオートメーション技術のインターフェイスと機能の正式な記述
Modular automation systems oveview

MTPのしくみ

スキッド/装置ベンダーが提供するMTPファイルは、MTP規格の中核であり、PEAへのインターフェイスを表します。このファイルには、POLが通信、タグ、サービス、およびHMIをセットアップして、PEAをモニタ/制御できるようにするために必要なすべての情報が含まれています。

MTPファイルは、オートメーションマークアップ言語(AML)と呼ばれる国際的に標準化された(IEC 62714)オートメーションに特化したXMLデータ形式を使用して、各機器を定義します。例えば、独自の制御および視覚化システムを備えたバイオリアクタは、そこから利用可能なさまざまな内容を定義するMTPファイルを提供します。ファイルには以下の内容が含まれます。

  • サービス — 加熱、攪拌、pH制御
  • データ — 温度、圧力、流量
  • 可視化 — POL操作に関連したオペレータグラフィック
  • アラーム
  • イベント/条件
  • 上記のアイテムを取得するためのOPC UA接続とタグ情報

MTP準拠のPOLは、システム内のさまざまなスキッドからMTPファイルをインポートし、その情報を使用して、これらのスキッドをモニタおよび制御するためのプラントレベルの視覚化およびバッチシステムを開発します。現在、POLを使用すると、プラントレベルのオペレータは、均一なグラフィックとオブジェクトを使用してスキッドをモニタおよび制御できます。POLを使用すると、スキッド機能やベンダーに関係なく、バッチシステムで規格レシピを使用してサービスをモニタおよび制御することもできます。

プラグ・アンド・プロデュース規格への貢献

ロックウェル・オートメーションでは、モジュール式機器の登場に伴う課題に対処する責任を感じていました(運用部門にとってはより簡単で、オートメーションのエンジニアにとってはより困難でした)。当社はモジュール式オートメーションの自動化規格の開発に貢献し、それらの規格が業界にどのように役立つかを実証する組織に参加しています。

そのうちの1つであるBioPhorum Operations Group (BPOG)は、2019年の論文で、プラグ・アンド・プロデュース技術がライフサイエンス業界に与える潜在的な影響について概説しました。

  • 市場投入までの時間を最大40%短縮
  • 生産設備の再配置を最大40%高速化
  • 生産ラインをコピーするための自動化エンジニアリングをほとんど必要としない
  • 設備投資と営業経費を最大50%削減

BioPhorumプラグ・アンド・プレイ・ワークストリームのメンバーとして、PEAとPOLの両方の要件について、当社はリリースされたモジュール式オートメーション/MTP規格の概念実証テストを6回実施しました。そのワークストリームとNAMUR MTP規格への関与は、ライフサイエンスから石油/ガスに至るまで、多くの業界にわたるPEAおよびPOLパートナをサポートするツールとソリューションの継続的な開発の支えとなっています。

MTPに関連する追加の規格のリリースが続けられており、当社は引き続きテストプロセスを継続し、それに応じてPEAおよびPOLソリューションを強化します。MTPとプラグ・アンド・プロデュース機能のアップグレードについては、以下のリンクを利用してください。お客様の業務の強化に向けた対策について、当社に何なりとご相談ください。

連絡先を共有

公開 2022/04/24

タグ: ライフサイエンス

Derrick Tapscott
Derrick Tapscott
Global Industry Consultant Leader
Derrick leads a team of consultants who help customers with their biggest industry challenges. He has 25 years of experience in process industries and actively participates in BioPhorum’s Plug and Play, Big Data to Smart Data, and Digital Roadmapping activities.
Vijayant Kaura
Vijayant Kaura
Senior Program Mananger, CPG & Life Sciences
Vijayant has more than 28 years of experience supporting OEMs and integrators across a variety of industries while providing his expertise with machine and line upgrades, as well as new-machine and new-line integrations.
購読申込

最新ニュースと情報をお受け取りになるには、ロックウェル・オートメーションのメールマガジンの購読申込をお願いいたします。

購読申込
お客様へのご提案
Loading
  • セールス
  • カスタマケア
  • TechConnectサポート
  • 一般的な質問
  1. Chevron LeftChevron Left ホーム Chevron RightChevron Right
  2. Chevron LeftChevron Left 企業情報 Chevron RightChevron Right
  3. Chevron LeftChevron Left ニュース Chevron RightChevron Right
  4. Chevron LeftChevron Left ブログ Chevron RightChevron Right