前進に向けて:移行のカタチ
以前、旧式のDCSの移行についてお話しさせていたたいだように、移行のアプローチは通常、段階的もしくは完全な置き換えのいずれかに分けられます。
どちらのアプローチにも大きなメリットといくつかのデメリットがあり、どちらが適しているかは御社の状況によって異なります。
段階的移行のメリット:
- 完全な置き換えよりもダウンタイムが短くてすむ。場合によっては生産を完全に中断しなくても実行できる
- プロジェクトの規模に応じて保守予算から資金を得られる
- リスクが低い
- 緊急対策の一環として旧式のシステムに簡単に戻せる
段階的移行のデメリット:
- システム全体の移行に何年もかかる
- 旧式のDCSに関するより多くの専門知識がデリバリ・エンジニアリング・チームに必要
完全移行のメリット:
- 完全なシステムを利用できるまでの期間を数年から数週間に短縮できる
- 最適化により結果をすぐに得られ、より多くのデータにアクセスして意思決定力を向上できる
- デリバリ・エンジニアリング・チームに必要な旧式のDCSに関する専門知識が少なくてすむ
完全移行のデメリット:
- 大規模な中断が必要
- 通常、資金調達は資本経費予算から
- リスクが高い
どちらのアプローチが適しているかは、達成したい目標やどの程度の期間で成果を出したいかによって異なります。
御社の状況やスケジュールが何であれ、私の経験からひとつはっきりと言えるのは、壊れる前に「先手を打て」ということです。