このため、コンテンツは一元管理されたサーバでしか変更できず、シン・クライアント・デバイスからは悪意の有無にかかわらず不正操作ができません。
セキュリティを向上させるため、USBポートを無効にし、Windowsデスクトップの使用をやめることも可能です。
差別化のチャンス: 「機械のハイパービジュアライゼーション」
シン・クライアント・アーキテクチャは、さまざまな方法で機械コンテンツの視覚化、引いては機械の差別化が可能なフレームワークも提供します。
例えば、このコンテンツ配布および視覚化プラットフォームでは、各種のシンクライアント端末を互いにシャドーイングできます。つまり、特定の機械コンテンツをコネクテッドエンタープライズのどこからでもより簡単に閲覧できるようになります。
さらに、このプラットフォームに複数のコンテンツソースを集積し、シン・クライアント・デバイスでそれらを同時に視覚化することも可能です。タイル表示や仮想スクリーン表示を使用してWindowsベースのアプリケーション、IPカメラ、機械のHMIなどを表示でき、マシンパフォーマンスを非常に包括的にリアルタイムで確認できます。
マルチスクリーンの制御室のような複数の表示が、スマートフォンやタブレット上で統合され、アクセスできると考えてください。
シンクライアントが機械の設計および開発に与える影響
では、シン・クライアント・パラダイムは機械の設計にどのような影響を与えるのでしょう? 従来、機械装置メーカ(OEM)は機械を自己完結したユニットとして捉え、アプリケーションコンテンツはローカルで、または機械の周辺で管理するものとして開発してきました。シン・クライアント・プラットフォームに移行するには、機械コンテンツおよびストレージを「一元管理する」という根本的な思考の切換えが必要になります。
実際には、多くの機械メーカは今までと同様に仕様に対応し、機械の設計や開発を行なえます。
しかし、機械装置メーカ(OEM)はシンクライアント環境での工場受入試験(FAT)や現地受入試験(SAT)の方法を見直す必要があります。
FATについては、機械装置メーカ(OEM)はサーバ環境をシミュレーションして、システムの機能を検証する必要があります。このシステムインテグレータがシミュレーションシステムや検証済み環境での概念実証デモを使用して、どのようにFATを実装を実施したのかをご紹介します。その後、この企業はシンクライアントの導入に成功しています。
産業用シン・クライアント・ハードウェアおよびソフトウェアソリューションについてご紹介します。