マレーシアを拠点とするグレアテック･テクノロジー社は、ロックウェル･オートメーションのリニア搬送システム(独立型カートテクノロジ(ICT))を採用し、柔軟な業界別生産システムを設計しました。
1997年に設立された同社は、製造工程用のオートメーションシステムと機械の設計、開発、製造を専門としています。中国、インド、シンガポール、ベトナム、米国、欧州の太陽エネルギー、電気自動車(EV)、半導体、ライフサイエンス企業を顧客としています。
グレアテック社は、さまざまな業界にわたって拡張性に欠けるプラットフォームの改善を模索していました。例えば、大きな生産スペースを必要とするEVやソーラーパネルを製造するお客様の要件と、ライフサイエンスや半導体といった業界のスペース効率的なニーズはかなり異なっていました。
グレアテック社の計器･制御ビジネス･ユニット･マネージャであるコー･キー･チェン氏は、既存のシステムは生産ニーズには合致しているものの、時間やスペースの面で非効率的な場合があると述べました。同社は、多様な生産ラインに対応できる柔軟で効率的な統合ソリューションを必要としていました。
その答えがロックウェル･オートメーションのリニア搬送システムであり、これによってグレアテック社は単一の柔軟なシステムを採用し、すべての部門にわたって生産を合理化できるようになりました。
ロックウェル･オートメーションのリニア搬送システムの鍵は、力制御とモーションコントロールに磁力を使用し、システム全体を簡素化したことにあります。この技術は、正確で衝撃のない負荷の始動と停止を約束し、各キャリアを個別に追跡･制御できる柔軟性を備えています。キャリアだけが動くため、エネルギー消費は最小限に抑えられます。
リニア搬送システムの適応性により、グレアテック社は業界のニーズに基づいたソリューションのカスタマイズが可能になりました。そのインテリジェント･コンベア･システムは、モジュール式コンポーネントと標準ビルディングブロックで構成されており、組み立てと再構成が容易です。各カートは独立して制御され、他のカートの位置に基づいて速度を調整できるため、製品の取り扱いがスムーズになり、ボトルネックが解消されます。
「ロックウェル･オートメーションの製品ポートフォリオには、非常に多様性があり、特に幅広いモーションシステムがあるため、顧客のニーズに合わせて具体的な構成を設計することができます」と、チェン氏は語ります。
チェン氏は次のように説明します。「異なるブランドやプラットフォームを使用するには、新しいスキルと知識が必要です。業界ソリューション全体でロックウェル･オートメーションのリニア搬送システムプラットフォームを使用することで、当社のチームは複数のシステムを学ぶ必要がなくなりました。このシステムを使いこなすことで、生産性が向上し、顧客にとってより価値のあるリソースとなりました。」
リニア搬送システムの統合に成功したことで、グレアテック社はロックウェル･オートメーションのさらなるイノベーションを探求するようになりました。同社は現在、デジタル･ツイン･シミュレーションを提供するEmulate3Dに注目しています。
このソフトウェアにより、グレアテック社は潜在的な制御上の問題を事前に特定することができ、導入中の顧客の貴重な時間とリソースを節約することができるようになります。顧客のプラント担当者は、新システムのトレーニング、将来的なパフォーマンスの予測、実際の結果を伴わないライン変更のシミュレーションを行なうための仮想空間を持つことで、さらなるサポートを受けることができます。
「私たちは、制御技術(OT)だけでなく、ITの分野でも事業を拡大したいと考えています」と、チェン氏は語ります。
公開 2024年11月6日