本記事では、インドネシアにおけるロックウェル・オートメーションのシルバーレベルのシステム・インテグレータ・パートナであるパワー・カリスタ・サトリア(POKASA) 社のアフマド・ガファール・サイフラ氏による知見をご紹介します。
データセンターは、現代のデジタル経済における中枢を担う存在です。
AI (人工知能)ワークロードの増大、クラウドの普及、そしてハイパースケールデータセンターの拡大を背景に、アジア太平洋地域全体でこうした施設への投資が加速しています。こうした成長に伴い、電力密度の高まり、より厳格なサステナビリティ目標、そして迅速な導入へのニーズといった新たな課題も生じています。これらの要求に応えるためには、産業オートメーション分野をリードするグローバル企業と、現地のエンジニアリング専門家との連携が不可欠となっています。
そうしたパートナシップの一例として、インドネシアのエンジニアリングおよび電力ソリューション企業であるパワー・カリスタ・サトリア(POKASA)社とロックウェル・オートメーションの提携が挙げられます。両社は協力して、ミッションクリティカルな環境を運用するデータセンター事業者が、レジリエンス、インテリジェンス、そしてスケーラビリティ(拡張性)を実現できるよう支援しています。
地域に根差した専門知識とグローバルな技術の融合
POKASA社は、公益事業、製造、石油&ガス、通信といった幅広い業界において、産業オートメーション、SCADA統合、電力システムソリューションを提供してきた20年以上の実績を有しています。同社の強みは、お客様の運用要件に応じた、信頼性の高い電気・オートメーションシステムを設計・統合する能力にあります。
POKASA社は、ロックウェル・オートメーションとの提携により、自社の地域におけるエンジニアリングおよびプロジェクト実行の専門知識と、ロックウェル・オートメーションの実績あるオートメーションプラットフォーム、デジタルトランスフォーメーション技術、サイバーセキュリティ機能を融合させます。この連携により、お客様はデータセンターなどのミッションクリティカルな運用を支える、拡張性とインテリジェント性を備えた電力およびオートメーションシステムを導入することが可能になります。
アジア太平洋地域のデータセンターを再形成するトレンド
同地域のデータセンター分野は急速に進化しており、事業者は以下のような課題に直面しています。
- GPUを多用するワークロードに伴う電力密度の増大
- ダウンタイムによる損失コストの増大を受けた、稼働時間とレジリエンス(回復力)への要求
- エネルギー効率目標の厳格化に伴う、サステナビリティへの対応圧力
- 重要インフラを保護するためのサイバーセキュリティおよび可視性の要件
- ハイパースケール施設やコロケーション施設における、より迅速な展開スケジュールの実現
同時に、電力網の不安定化、エネルギーコストの上昇、熟練した人材の不足といった課題が深刻化しています。その結果、インテリジェントな電力管理、予知保全、サイバーセキュリティを確保した制御アーキテクチャといった技術への需要が高まっています。
変化する優先事項
かつては稼働時間の維持が唯一の優先事項でしたが、今日のデータセンターのお客様は、以下のような複数のニーズを両立させようとしています。
- 積極的な拡張スケジュールに対応するための迅速な導入
- 継続的な電力供給を確保するレジリエンス
- リアルタイムの可視化と予測的インサイトによるオペレーショナルインテリジェンス
- より厳格な基準に対応するためのコンプライアンスとサイバーセキュリティ
- オートメーションと分析を通じた運用コストの最適化
電力の継続性に関しては、単にバックアップ電源を確保するという段階から、インテリジェントかつ統合的な電力管理を実現するという段階へと議論が移行しています。お客様が求めているのは、障害発生時にシステムが自動的に対応し、迅速に復旧し、リスクを最小限に抑えられるという確信です。
実際の導入事例
POKASA社とロックウェル・オートメーションは最近、世界的に著名な機械装置メーカに対し、ミッションクリティカルな発電機電源ソリューションを提供しました。お客様が求めていたのは、高い信頼性を備えたバックアップ電源、自動同期機能、商用電源の障害時における迅速な応答、一元的な可視化、そして将来の拡張に対応できる拡張性でした。