製造現場の接続やデータ活用が進む中、視覚化システムには単なる情報の表示にとどまらない高度な機能が求められています。今日のHMIプラットフォームには、リッチなグラフィックスの実現、柔軟なアーキテクチャへの対応、進化するサイバーセキュリティ要件への適応、そして過酷な産業環境下での高い信頼性が不可欠です。
当社のASEM産業用コンピュータは、こうしたニーズを考慮して設計されています。FactoryTalk®視覚化ソフトウェアや最新の導入モデルに最適化されたASEM PCは、現在および将来の製造現場における視覚化システムに、柔軟かつ堅牢な基盤を提供します。
産業用視覚化のための包括的なポートフォリオ
ASEM 6300シリーズを中核とするASEM産業用コンピュータファミリーは、多様なアプリケーションのニーズに応える幅広いフォームファクタを取り揃えています。本ポートフォリオには以下の製品が含まれます。
- 産業用ボックスPC
- ディスプレイ搭載型パネルPC
- シンクライアント
- On‑Machineシステム
- 産業用モニタ
汎用コンピュータとは異なり、ASEM PCは産業オートメーション環境向けに特別に設計されています。これらはFactoryTalk® View、FactoryTalk® Optix™、ThinManager®とシームレスに統合できるよう設計されており、個々の機械からプラント全体の運用に至るまで、一貫した視覚化環境を実現します。
この柔軟性により、製造メーカはスタンドアロン型のHMI、集中型の視覚化戦略、または将来的な拡張が可能なアーキテクチャなど、自社の運用目標に最適なハードウェアを選択できます。また、単一のベンダーからソリューションが提供されるため、サポートやライフサイクル管理の簡素化も可能になります。
製造現場の過酷な環境に対応する設計
産業現場の環境には、一般的なITハードウェアでは対応しきれない課題が伴います。ASEMの産業用コンピュータは、信頼性、長寿命、そして安定した動作を重視した設計により、こうした課題を解決します。
主な特長として、メンテナンスの手間を軽減する堅牢かつファンレスな構造、幅広い動作温度範囲への対応、そしてキャビネットやパネル、または機械本体への取付けに適した機構設計が挙げられます。また、複数のイーサネットポートや最新のディスプレイ出力を含む柔軟なI/Oオプションにより、現代のHMI、IIoT、エッジコンピューティングといった用途にも対応します。
これらの特長を組み合わせることで、過酷な環境やスペースが限られた場所であっても、予測可能なパフォーマンスと長期にわたる安定稼働を実現します。
FactoryTalk® ViewおよびFactoryTalk® Optix™向けハードウェアの選定
FactoryTalk® ViewおよびFactoryTalk® Optixは、従来の機械レベルのHMIから、より現代的で分散型かつ拡張性の高いシステムに至るまで、幅広い視覚化アーキテクチャをサポートするように設計されています。ASEMのハードウェアは、多様な性能レベルやフォームファクタの製品を提供することで、こうした柔軟性をさらに高めています。
ハードウェアを選定する際、お客様は通常、以下の点を考慮してください。
- デバイスの役割(ローカルランタイム、集中型視覚化、またはディスプレイエンドポイント)
- フトウェア要件
- FT View SEシステム要件へのリンク
- Optix Runtimeについては、FactoryTalkHub.comのDevice Sizing tool (サイズ指定ツール)を使用することをお奨めします。
- ThinManager®システム要件
- グラフィックスや画面解像度を含む、視覚化エクスペリエンスの複雑さ
環境および取付けに関する要件は以下の通りです。
- 長期的な保守およびライフサイクルへの期待
ハードウェアの能力をアプリケーションの要件に適合させることで、製造メーカは不必要な複雑さを回避しつつ、一貫性のある応答性の高い視覚化パフォーマンスを確保できます。
ThinManager®による価値の拡大
ASEM™産業用コンピュータは、単独の視覚化プラットフォームとして運用可能ですが、ThinManager®ソフトウェアと組み合わせることで、さらに多くの価値を引き出すことができます。
ThinManagerは、工場フロア全体における視覚化コンテンツの配信と管理を一元化します。多くのASEMシステムはThinManagerに対応しており、一元管理された環境で直接起動することが可能です。この手法により、個々の端末でOSを管理する必要性が減り、導入や保守の簡素化が実現します。
ThinManagerを活用すれば、ユーザ、場所、役割に応じて視覚化コンテンツを配信できるため、適切な情報が適切な場所とタイミングで確実に利用できるようになります。
リモートアクセスでさらなる価値を
ASEM 6300産業用コンピュータには、リモートモニタ、トラブルシューティング、および展開を可能にするFactoryTalk® Remote Access™のランタイムライセンスが付属しています。既存のFTRAシステムに新しい6300シリーズを追加する場合、ランタイムライセンスの追加費用は発生しません(ただし、FactoryTalk Remote Access Managerには費用がかかります)。
FactoryTalk®アプリケーションを安心して運用
ASEMハードウェア、FactoryTalk View (またはFactoryTalk Optix)、そしてThinManagerを組み合わせることで、統合された視覚化ソリューションが実現します。この構成にFactoryTalk Remote Accessを組み合わせることで、産業用途に求められる堅牢性を損なうことなく、アプリケーションの一元管理、サイバーセキュリティ体制の強化、そして柔軟な展開・サポート戦略の実行が可能になります。
視覚化に対する要件が変化しても、このアーキテクチャならシステムの拡張、適応、保守を容易に行なうことができます。
現代の製造業を支える基盤
ASEM産業用コンピュータは、単なる表示デバイスにとどまらず、ロックウェル・オートメーションが掲げる現代的な視覚化戦略の中核を担うコンポーネントです。産業用のハードウェアにFactoryTalkソフトウェアや一元管理機能を組み合わせることで、製造メーカは信頼性が高く、拡張性に優れ、将来のニーズにも対応可能な視覚化システムを構築できます。
既存のHMIの刷新であれ、ゼロからの新規システム設計であれ、ASEM産業用コンピュータは、産業用視覚化システムに信頼できる基盤を提供します。