プロセス・オートメーション・システムで生産を合理化

プロセス・オートメーション・システムで生産を合理化

課題

  • 世界大手の希土類・希少金属製品メーカの主要鉱山施設ビル14棟全体で標準化されたプロセス制御システムを18か月以内に導入する

ソリューション

  • 分析およびレポートポータルを搭載した拡張性の高い製造業務により、生産傾向をリアルタイムで提示
  • システムにより複数の異なる情報源からデータを収集、レポートすることで製造インテリジェンスを提供し、スキッド、プラントフロア、電気システムを統合
  • ロックウェル・オートメーションのソリューションパートナ、サーモ・システムズ社が拡張性の高いプロセスソリューションを実装

結果

  • リアルタイムのデータへのアクセスを強化して診断およびプロセスの効率を向上
  • 業務を端から端までカバーした統合ソリューションにより、人材トレーニングのコストとメンテナンスコストを大幅に削減

ロックウェル・オートメーションの新しいシステムにより異種機器の混在する鉱山施設ビル14棟を単一の制御システムに統合

昨今、ラップトップやタブレット、スマートフォンなど、モバイル機器の普及により、これらを機能させる基本コンポーネントのサプライヤの見直しが行なわれています。例えば、液晶ディスプレイの画像技術やスピーカ技術では、地中から採掘された希土類元素が不可欠です。

これら元素の多くは中国から輸入されますが、最近は米国政府の後押しにより、希土類鉱物の国内供給も増大しています。

この機会に対応し、ある世界大手の希土類・希少金属製品メーカは、カリフォルニア州で施設を取得しました。その目的は最新の鉱物処理施設をつくることでした。10億ドルもの資金を注ぎ込んだこのプロジェクトはこの拠点にあるビル14棟に及ぶもので、その成功には施設全体の標準化が不可欠でした。同社は施設全体に共通の制御システムを導入してこれを実現しました。

この施設では、世界最大級の豊富な希土類鉱床から鉱石が採掘されます。鉱石は採掘後、その場で破砕、粉砕、選鉱されます。その後、化学処理によって不純物が取り除かれます。マウンテンパス施設または別の下流施設で重希土類鉱物と軽希土類鉱物が選鉱、処理、分離されます。

その他のオンサイト施設として、熱プラントや動力プラント、塩素アルカリ施設(排出された廃水を取り込み分離プロセス用の化学試薬に再転換)などがあります。さらに、ペースト尾鉱プラントで非希土類尾鉱から水が取り除かれます。この水はその後再生され、尾鉱は元素が環境に放出されないよう低水分材料に変換されます。

アップグレード後の施設では、スマートフォンや電気自動車、風力タービン、防衛誘導システム用磁石、その他数々の製品に使用される希土類鉱物が採掘および処理されています。

課題

ここで課題となったのは、プロセスエンジニアリング企業8社によって設計される異種機器の混在する処理施設ビル14棟全体で均一なプロセス制御システムを設計および調達、構築することでした。

この会社では、各エンジニアリング企業が実装全体で従うことのできる、オートメーションのマスタープランが組み込まれた均一なプラットフォームソリューションを希望していました。このプランでは、ハードウェアやソフトウェア、ITインフラ基盤、パネル、セキュリティ、計測、配線などだけでなく、システム移行プロセスも定義する必要がありました。

ソリューション

ロックウェル・オートメーションのPartnerNetworkプログラムソリューションパートナであるサーモ・システムズ社が他のエンジニアリング企業と協力して、オートメーションのマスタープランを策定し、実装を指揮することが決定されました。サーモ・システムズ社は、ロックウェル・オートメーションのエンジニアとパートナ・システム・インテグレータのエンジニアを含む25名のオンサイトエンジニアのチームを構築しました。これらのエンジニアは5名ずつのチームに分かれ、プロジェクトを通じて毎日24時間対応に当たりました。

サーモ・システムズ社のマスタープランは、Allen Bradley® ControlLogix®コントローラを活用したロックウェル・オートメーションの プロセス制御システムに基づいていました。

「新しいシステムでは、領域ごとにプロセスセルを個別に構築してそれらを立ち上げ、その後全体のプロセスが構築された時点で追加することが可能となりました。また、スキッドのベンダーアプリケーションには、冗長システムと非冗長システムを組み合わせて使用しました」と、サーモ・システムズ社の社長兼CEOのデビッド・マスト氏は述べています。

選鉱と精製のあらゆる側面で可視性を高めるために、サーモ・システムズ社は、オペレータが診断を受信してリアルタイムで更新を行なう、74のリモート・ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)ターミナルのモニタを標準化しました。

従来の制御室はあえて開発せず、プラント・フロア・レベルで運用を実行することにしたんです。HMIはまさにそれにぴったりのソリューションで、オペレータが制御室に拘束されず施設内を動き回ることができるようになりましたと、マスト氏は語ります。

このソリューションは、標準I/Oアーキテクチャおよびフェイスプレートで稼働する可変周波数ドライブと何百もの定速モータを統合します。

システム設計では、迅速に配備でき、簡単に保守が行なえるかどうかが重要な要素となります。この採掘会社とサーモ・システムズ社は、業務の端から端までをカバーし、ロックウェル・オートメーションの単一ソリューションを選択し、スキッドマウントおよびプラントフロア、電気製造システムを共通プラットフォーム上で完全に統合しました。

また、オートメーションのマスタープランでは、最適なデバイス接続性を実現するためにシステムのリモートI/O標準が規定されました。電源装置と通信ネットワークには、ハード配線された2万2500のI/O接続ポイントでのシステムのダウンタイムを防止するために複数の冗長性レイヤが設計されました。

冗長シスコ社コア・レベル・スイッチもまた、単一プロセス制御システムの冗長ファイバーリング上の戦略的な位置に配置されました。

結果

この制御システムの導入よって、複数のメリットがもたらされました。

「このプロジェクトが成功したのは計画、製品、人材の3つの要素が揃っていたおかげです。まずは、ロックウェル・オートメーションのソリューションを使用して、求めている結果を得られるようマスタープランを立てました。そして、ロックウェル・オートメーションとのパートナシップも活用しました。おかげで導入が簡単に進み、サポートもしっかり得ることができました」と、マスト氏は述べています。

均一な単一プラットフォームでは、実装に必要な経費が削減できるうえ、限りある会社の人材に必要とされるトレーニングの量も低減できます。現在ではスタッフによって完全に保守が可能で、メンテナンスコストもさらに削減されました。

このソリューションによって、この採掘会社は将来、事業を拡張し、ニーズに応じてサービスプロバイダを選択する柔軟性を獲得できました。もう少数のシステムインテグレータに制限されることはありません。

このプロジェクトでは、ロックウェル・オートメーションのパートナシップを活用することにより、厳しいスケジュールで各マイルストーンを達成し、すべてのプロジェクトを最初のタイムフレーム内に完了できました。

スループットを最適化して生産目標を達成するために、この会社は継続的なプロセス強化目標を策定しました。また、サーモ・システムズ社はこの会社と協力し、必要に応じて継続的なシステム更新を実施しています。

ここで紹介した成果は、お客様の組織でロックウェル・オートメーション製品およびサービスをその他の製品と併用した結果です。実際の成果は事例ごとに異なる場合があります。

お問い合わせ

ロックウェル・オートメーションならびに当社パートナの仕事は優れた知識を通じて、自動化の設計と導入をお手伝いしその投資がいかされるようサポートすることです。

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