カントリーメイド社が製造インテリジェンスにより需要拡大に対応

製造インテリジェンスを活用したペストリーメーカ

課題

  • 多大な労力と時間を要する手作業での生産とレポートのプロセスを向上
  • 設備の自動化により需要拡大に対応

ソリューション

  • PlantPAxプロセス・オートメーション・システム – 視覚化および分析、レポートポータルを搭載し、拡張可能なプラント全体のプロセス制御システムで生産トレンドに関する洞察を取得。システムは複数の異なる情報源からデータを収集、レポートすることで製造インテリジェンスを提供
  • PartnerNetworkプログラム – ソリューションパートナであるインターステイツ・コントロール・システムズ社がプロセス・オートメーション・ソリューションを実装

結果

  • 出力を増大
  • 2つの自動ラインにより製品出力を倍増し、混合にかかる時間を23%短縮
  • 生産性を向上
  • 手作業による生産と報告を排除し、オペレータの効率を向上
  • 生産に関する洞察によりダウンタイムを低減しバッチ間の一貫性を確保

背景
カントリーメイド社の作業員は今も、過去20年そうしてきたように、米国中の資金調達団体に向け、この特長的なペストリーの生地を手作業で結び合わせています。しかし、現在でも手作業で行なっているのは、このプロセスだけとなりました。

1991年にケンとマレーネのバンワート夫妻が設立したカントリーメイド社は、地元のファーマーズマーケットで販売するペストリーを自宅の地下室で作ったのが始まりです。このペストリーは地元でたちまち大人気となり、バンワート夫妻は、このペストリーをもっと多くの人に楽しんでもらいたいと思うようになりました。そこで彼らは、アップルタルトやクリームチーズ入りなど、新たな種類を追加し、ペストリーを生のまま冷凍して、資金調達活動向けに非営利団体や学校団体に
販売しました。

彼らのペストリーは、ホームメイドの味と温かみがあるということで人気を博しています。冷凍生地を解凍しながら一晩寝かせた後、オーブンで焼けば、おいしく食べられます。当然のことながら、材料をおいしいペストリーに変身させるプロセスは、これよりずっと複雑です。

2012年にカントリーメイド社は、消費者の需要に対応してButter Braid® (バターブレッド)ペストリー設備の自動化に投資することを決定しました。アイオワ州にある、現在100%従業員所有となっているこの企業の施設では、粉乳や小麦粉、砂糖などの材料が複数の保管ビンに保存されており、それらが産業用ミキサに移され、そこで水と混ぜ合わせられます。その後、搬送ラインを下ってロータリ生地フィーダに送り込まれます。続いて、麺棒のような機械で生地を伸ばした後、バターとフィリングを載せて層状にします。冷凍庫に入れる直前に、バター・ブレッド・ペストリーの特長的な外観を作るために、作業員が一番上の層を結び合わせることで、12層のペストリーに最後の仕上げを行ないます。

課題
このアップグレードを実施する前、作業員は手作業での計量やペストリー成型から、小麦粉の袋の開封、ミキサへの投入にいたるまで、膨大な生産工程に関与していました。また、オペレータも基本的な生産データを手作業で収集してレポートしていたため、人為的ミスや矛盾が発生しやすくなっていました。さらに、この完全手作業のプロセスは、多大な時間と労力を要しました。

カントリーメイド社は、このプロセスを自動化することにより、各バッチで確実に前回と同じ高レベルの品質を維持するための高度なデータ収集機能を取得することを望んでいました。また、施設全体で全般的な運用効率を改善することも希望していました。

カントリーメイド社では、需要に対応するためにラインを増設しました。混合室を設計する際に、ミキサを大型のものに置き換えるか(それに伴って施設拡張が必要)、新たに追加したオートメーションラインに小型の新しいミキサを設置するかという2つの選択肢がありました。

カントリーメイド社のシステム統合専門家であるマーク・バンワート氏は次のように述べています。「新しい大型ミキサを自動化すれば、サイズを小さくすることが可能で、施設拡張の必要性もなくなることがわかりました。この選択肢では、より少額の費用で同じ目標を達成できました。この変更によって、需要拡大に対応し、より優れた運用上の意思決定を下すのに役立つデータにアクセスできるようになりました。」

ソリューション
カントリーメイド社では、新しい2番目のラインと同時に、既存のラインも自動化することを希望していました。同社は、いろいろと調査を行なった結果、2本のラインのコアシステムとしてロックウェル・オートメーションのPlantPAxプロセス・オートメーション・システムを選択しました。カントリーメイド社は、ソリューションを設置して実装するために第三者の助言と専門知識を求め、ロックウェル・オートメーションのPartnerNetwork™プログラムのソリューションパートナである、インターステイツ・コントロール・システムズ社と提携しました。

PlantPAxシステムは、カントリーメイド社が必要とする生産に関する洞察を提供する拡張性を搭載したプラント全体の制御システムです。このシステムには、プロセスヒストリアンとともに視覚化および分析、レポートポータルが含まれています。これにより、オペレータは材料比率などの生産トレンドを確認して、レシピの分量を調整できます。

PlantPAxシステムの一環として、生産トレンドを正確に示すデータを追跡して記録できるよう、FactoryTalk® VantagePoint EMIソフトウェアが導入されました。このソフトウェアは、オペレータがダッシュボードにリアルタイムのデータを役割別に表示できるよう、生産ライン全体で複数の異なる情報源から情報を収集します。オペレータは、温度や生地の一貫性を含むさまざまなパラメータに基づいて各バッチに戦略的な改善を実施するための発見・分析ツールとしてこのデータを使用します。

例えば、以前、カントリーメイド社では一貫性のあるパン生地を開発できませんでしたが、原因がわからず課題となっていました。オペレータは、VantagePointソフトウェア使用することで問題の原因を突き止めることができました。実は、施設の小麦粉貯蔵庫が建物の外にあるために、気候の変動によって問題が発生していたのです。これにより、オペレータは貯蔵ビン内の温度条件の変化に基づいて各バッチをモニタできるようになりました。このシステムではまた、生産に影響を及ぼす可能性のあるパラメータを確認できます。「オペレータはダウンタイムが発生した時間とライン上の場所、継続時間を確認できます。このような洞察を取得できれば、生産の制御を強化することが可能になります」と、インターステイツ・コントロール・システムズ社の制御システムの開発責任者であるレイモンド・バーニング氏は述べています。

結果
カントリーメイド社は、品質データを取得してプロセスをより厳格に制御するとともに、各バッチからのデータに基づいてより優れた意思決定を行なえるようになることを望んでいました。実際には、それ以上の成果が得られました。この施設では、製品出力が倍増し、会社の主要目標の1つを達成することができました。さらに、ラインの速度が14%向上し、混合に要する時間も23%短縮されました。PlantPAxプロセスシステムを実装後、カントリーメイド社は、単にバッチに加えられた水の量とか砂糖の量といった情報をはるかに超える豊富な情報を入手できるようになりました。オペレータは、特定のバッチでパラメータを調整する必要がある場合、さらにはその理由もわかるようになり、単なる推定や憶測で調整を行なうことはなくなりました。

「自動プロセスでは同じオペレータでも生産的が向上します。特定のバッチで調整が必要な場合を迅速に判断でき、実行できるようになりました」と、バンワート氏は述べています。より大型のミキサを導入して施設を改修するかわりに、高度に自動化されたミキサを導入したことにより、カントリーメイド社では設備費として12万ドルを節約し、生産のダウンタイムも大幅に削減できました。また、新しいデータ収集機能によって労働力をより効率的に活用できるようになり、年間4万5000ドル分を超えるバッチ作業を削減できました。

このプロセスソリューションでは、カントリーメイド社が期待した以上のレポート機能と生産効率の向上が見られました。現在、生産工程で処理できず手作業で行なっているのは、ペストリー生地の結び合わせ作業だけです。機械では、作業員による精密な手作業を復元できないのです。

ここで紹介した成果は、カントリーメイド社でロックウェル・オートメーション製品およびサービスをその他の製品と併用した結果です。実際の成果は事例ごとに異なる場合があります。

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