自動制御および情報システムが一貫性の向上をサポート

一貫性の向上をサポートする新たなシステム

課題

  • 手作業での製造プロセスを完全に自動化されたチャージおよび混合システムへとアップグレードし、製品のばらつきと品質関連の問題を低減する。

ソリューション

結果

  • バッチおよび材料管理レポートによるトラブルシューティングの簡易化。
  • 手作業でのプロセスを自動化システムに置き換えて、人為的ミスをほぼ完全に排除。

背景

潤滑剤は、鉱業や鉄道から宇宙旅行に至るまで、あらゆる分野において不可欠な存在です。ギアを動かし摩擦を低減することで性能と寿命を向上させる潤滑剤は、NASAにおいてはスペースシャトルの発射台への輸送に役立てられています。

Whitmore Manufacturing Company® (ウィットモア社)はこのような産業用潤滑剤に加え、シーリング材やコーティング剤、クリーナ、オイルを製造しています。生分解性およびドライフィルム潤滑剤から油圧作動油およびタイヤシーラントなど、同社の潤滑剤の年間製造量は1,600万ポンド(7,260トン)にのぼります。

ウィットモア社は研究開発や製品の形成から世界中の顧客を対象としたアプリケーションサービスに至るまで、潤滑剤製造の全段階を管理しています。

同社は最近、2,000万ドルを費やし、テキサス州ロックウォールにある本社および製造施設を11,150平方メートル(120,000平方フィート)拡張する事業に乗り出しました。

課題

ウィットモア社の潤滑剤製造は、バッチミキサから始まります。続いて溶液が特定の温度パラメータ内で加熱されます。

従来、産業用潤滑剤の製造には多大な労力を要するバッチプロセスが用いられてきました。ウィットモア社でも、チャージおよび混合ステーションで処理する原材料のガロン数はオペレータが手作業で選択する必要がありました。

各チャージステーションからプラントフロア内の別エリアへのホースやマニフォールドの移動も手作業で行われていました

指定のガロン数が排出され、バルブが遮断した後は、ホース内に残った物質を除去するためオペレータが空気を送り込む必要がありました。この作業を怠れば、後続のバッチで異なる原材料に同じホースを用いた場合、汚染が発生する恐れがあります。

内容物を回転・加熱する際もオペレータによるモータの手動操作が必要でした。さらに潤滑剤が温まった後は、温度ゲージを慎重に監視し、そのバッチに対し事前に定められた温度に達した時点でミキサを停止させなければなりませんでした。

続いて他の材料を追加し、複数のミキサと温度ゲージを同時に監視しながら混合・加熱プロセスを繰り返します。この段階でのエラーが、バッチのやり直しやバッチロスの大部分の原因となっていました。

所要費2,000万ドル、11,150平方メートル規模の製造施設拡張を進めるにあたり、ウィットモア社はエラーが発生しやすく時間のかかる生産工程を改善する必要に迫られていました。

ウィットモア社では、従業員が各ミキサ間でホースを移動させたり、フロア内を動き回ってバッチ温度を監視していたため、プロセス全体が多大な時間を要するだけでなく、エラーにつながりやすいものとなっていました。

「ホースによる汚染は常に懸念事項でした。オペレータが誤ったホースや正しく洗浄されていないホースを使用すれば、これが当社製品の品質問題につながります」と、ウィットモア社品質マネージャのティム・メイヤー氏は語ります。

不適合のバッチを減らして品質を向上させ、世界中の顧客の期待に応えるため、ウィットモア社はプラントフロアからのリアルタイムの情報にアクセスできるよう、潤滑剤製造プロセスの自動化を決断しました。

ソリューション

ウィットモア社のエンジニアは、ロックウェル・オートメーションのIntegrated Architecture®(統合アーキテクチャ)システム上に統合された制御および情報システムを構築するため、ロックウェル・オートメーションの認定システムインテグレータであるイノベーティブ・コントロールズ社との協働を開始しました。

複数年にわたるこのプロジェクトはまず、 Allen-Bradley®の ControlLogix®プログラマブル・ロジック・コントローラの設置から開始しました。このコントローラは、施設内のチャージおよび温度制御システム用のAllen-BradleyのIntelliCENTER®モータ制御ソフトウェアにシームレスに統合されました。

ロックウェル・オートメーションのFactoryTalk®­ View Site Editionソフトウェアは、ControlLogixプラットフォームやその他のFactoryTalkアプリケーションへの密接な統合を通じ、新たに自動化された潤滑剤チャージおよび混合システムに対する包括的かつ正確なビューを提供します。

FactoryTalk® Historianソフトウェアは、施設内に点在する20以上のミキサについて潤滑剤の温度や重量、混合時間といった主要な変数を追跡します。このためオペレータは過去のデータやリアルタイムのデータを参照することで、変更されたバッチの元のパラメータを簡単に確認できます。

ヒストリアン情報は、コンテキスト内のデータやトレンドレポートに対するより広範なアクセスを提供する、ロックウェル・オートメーションのFactoryTalk VantagePoint® EMIソフトウェアへと送られます。この製造インテリジェンスソリューションにより、オペレータは複数のバッチデータをより効率的に分析できます。

ウィットモア社のエンジニアは、平均サイクルタイムと生産率の関係性を図示できるようになりました。オペレータはこのソリューションのダッシュボードを通じ遠隔操作で、またはモバイル機器を使ってシステムの監視やトラブルシューティングを実行できます。

ウィットモア社は28%の生産能力向上、年間150バッチの追加、平均9時間のサイクルタイム低減を実現しました。

コントローラの統合プラットフォームと単一プログラミング環境により、潤滑剤の使用材料にオペレータが触れる機会が最小限に抑えられます。

さらにウィットモア社はワークフロー促進のため、FactoryTalk Batchソフトウェアを使った電子バッチチケット発行プロセスを導入しました。すべてのレシピと配合はエンジニアによりFactoryTalk Batchアプリケーション内でプログラムされ、レシピを製造用にリリースするには署名が必要となります。

結果

ウィットモア社はダウンタイムを一切経験することなく計20を超えるミキサの自動化を実現し、モータ制御およびチャージシステムの自動化へと踏み出しました。完全自動式の統合された制御および情報システムの実装後、ウィットモア社では手作業から新たなプロセスに切り換わり人為的ミスがほぼ完全に排除されたため、製品のばらつきが大幅に低減されました。

リチウムベースのグリースのみでも、ウィットモア社は28%の生産能力向上、年間150バッチの追加、平均9時間のサイクルタイム低減を実現しました。

新たなシステムによりコストや材料の使用量を含む作業手順のばらつきが最小限に抑えられ、生産量が慎重に監視・制御されるようになりました。

メイヤー氏は次のように語っています。「このシステムのおかげで、ウィットモア社は潤滑剤業界における生産技術の第一線に立つことができました。さらに新たな生産手法を完全に習得し、顧客満足度の向上も実現できました。」

ウィットモア社のエンジニアは現在、社内のITチームとともに新たな企業資源計画(ERP)とオートメーションシステムの統合に取り組んでいます。この統合が完了すれば、リアルタイムでの在庫管理やより頻繁なレポート作成を含むさらなるメリットが期待できます。

ここで紹介した成果は、ウィットモア社でロックウェル・オートメーション製品およびサービスをその他の製品と併用した結果です。実際の成果は事例ごとに異なる場合があります。

Allen-Bradley、ControlLogix、FactoryTalk、Integrated Architecture、IntelliCENTER、PartnerNetwork、およびVantagePointは、Rockwell Automation Inc.の商標です。

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当社の仕事は優れた知識とサービスを通じて、自動化の設計と導入をお手伝いしその投資が生かされるようサポートすることです。