浙江メディカル(Zhejiang Medicine Company)は、紙ベースの文書を廃止しMESソフトウェアでコンプライアンスを向上

製薬会社はMESソフトウェアでコンプライアンスを向上

課題

  • 薬剤生産コンプライアンスを管理するための、100%ペーパーレス環境への移行

ソリューション

  • PharmaSuite MESソフトウェア – 工場フロアから企業中枢までの生産プロセスを統合。EBRが紙の記録をデジタル化し、文書管理を自動化。

結果

  • ペーパーレスな運営 – 紙ベースのSOP、ハードコピー記録、機器および原料のラベルを完全に廃止
  • 品質の向上 – 自動化されたデータ処理により、データの誤解釈や誤入力などのエラーのリスクが軽減
  • コストの削減 – 予測されるコストの削減項目。人件費を5~10%削減、バッチ生産レビューサイクル時間を46~75%削減、管理レビューサイクル時間を50%削減。

PharmaSuite MESが、FDAの医薬品不足リストに掲載されている抗生剤の生産効率とコスト効率を改善

需要の高い薬を新たに導入

浙江メディカル(Zhejiang Medicine Company (ZMC))は、1950年代に設立された中国に起源を持つ大規模な医薬品会社です。

現在、同社は上海証券取引所に上場され、天然および合成ビタミン、抗生物質、抗ウイルス薬、食品添加物などのさまざまな製品ラインの薬品を生産する6つの子会社を運営しています。その注目に値する業績の1つとして、同社は年間30,000メートルトンの人間および動物用のビタミンEを製造しています。

ZMCは最近、規制市場(主として米国と欧州)向けのNovus Pharmaceuticals Pvt. Ltd.という名前の新しい子会社を設立しました。ZMCは、上海から約2時間離れた自社の製造施設の1つである350エーカーの敷地に、新しい粉末注射剤の生産施設を建設するのに資本を投資しました。

このグリーンフィールド施設でZMCが生産する主要な薬品の1つが、細菌感染の治療に使用される抗生物質、バンコマイシンです。この薬品は近年になって、米国で発売されました。食品医薬品局(FDA)の医薬品不足リストの原因は、1つには非効率的な生産サイクル時間にあります。

しかしながら、ZMCは、従来のフリーズ・ドライ・プロセスをスプレー・ドライ・プロセスに置き換えた、新しいバンコマイシンの製造技術を開発しました。この新しいアプローチは、7日間ものバッチ時間を半日に短縮し、生産を大幅に効率化し、スループットを向上させることが期待されています。

この新しいアプローチの主要な要素は、製造実行システム(MES)です。生産オペレーションから紙の文書という重荷を完全になくすことで、MESは効率化、コスト削減、コンプライアンスの強化をリアルタイムで手助けします。

ペーパーワークの山

世界中の法律および規制で、医薬品生産の広範な文書化が求められています。要件は国や地域によって異なりますが、同じ目標を共有しています。薬の安全な生産を保証し、偽造や異物混入の脅威を軽減することです。

しかしながら、このような要件はペーパーワークの山を生み出し、新しい高度な規制下にある製品を市場に出すことを困難にするおそれがあります。生産時の貴重な時間と労力が、事実上すべてのプロセス関連データをバッチレコードに記録することに費やされています。品質保証(QA)でこれらのレコードをレビューするのに、今まで以上の時間と労力が求められています。

また、紙ベースで文書化作業を行なう場合、情報の誤入力からデータの読み間違いにいたるまでのエラーが起こりやすく、品質問題およびコンプライアンス問題が発生するおそれがあります。

ZMCの製造システム設計者であるチューン・テオ氏は次のように述べています。「私たちは、粉末注射剤の生産施設で紙の存在を100%なくすことを目標にしていました。つまり、標準的な紙による操作手順書だけでなく、手書きの機器ラベルや原料ラベルと、補助記録や訓練記録もなくすことです。」

ZMCの課題は2つありました。まず、ZMCは製造施設の文書化要件を米国および欧州の規制に従って完全にデジタル化できる、電子バッチ記録(EBR)機能を備えたMESを必要としていました。次に、ZMCは、現地での統合サポートを提供できる中国にあるMESサプライヤを必要としていました。

「望むものすべて」

大がかりなベンダー選択プロセスを実施した後、テオ氏と彼のチームは最終的にロックウェル・オートメーションとRockwell Software®の PharmaSuite® MESを選びました。

テオ氏は次のように述べています。「PharmaSuite MESは、必要なものすべてを提供してくれました。ロックウェル・オートメーションには、中国に優れた統合チームもありました。他の大手ベンダーも検討しましたが、他社には、ロックウェル・オートメーションが提供できる中国でのサービスと中国での経験のいずれかが欠けていたのです。」

PharmaSuite MESはZMCのネットワークアーキテクチャに完全に統合され、上は企業資源計画(ERP:エンタープライズ・リソース・プラニング)レイヤから下は生産施設のプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)にまで接続されています。また、生産施設の倉庫管理システム(WMS)およびラボラトリー情報管理システム(LIMS)とも通信を行ないます。

プロセスの観点から見ると、このソリューションはZMCのERPビジネスシステムから生産オーダーを引き出し、ステージングルームから取り出す必要のある原料を特定します。その後、生産全体にわたって(計量と調剤、除菌、無菌スプレードライ、充填、および検査と梱包など)、オペレータの作業を指示し、作業がレシピに従って完了するのを確認する手助けをします。

プロセス・オートメーション・システムとの統合により、MESソフトウェアが生産機器と、製品の原料の輸送に使用されるバルクコンテナのステータスを管理することが可能になりました。また、MESはプロセス全体に渡って主要なパラメータを取得します。

リアルタイムのアラームモニタと例外処理がオペレータに異常な状況を警告し、問題がバッチの完了後ではなく、すぐに対処されたことを簡単に確認できます。収集されたすべての例外はQAレビューの開始点としても使用でき、品質担当者が文書化された偏差により効率的に対応し、レビューをより短時間で終了することができます。

テオ氏は次のように述べています。「オペレータは、一般的なスマートフォンを使用して、ロックウェル・オートメーションが開発したモバイルアプリケーションでラベルをスキャンし、プロセスをモニタして正しい機器が使用されていることを確認できます。これは手書きのラベルを使用するよりずっと効率的な方法です。ラベルが剥がれ落ちたり、取り換えられるリスクもなくなります。」

完全なペーパーレス

MESソフトウェアは、ZMCの新しい粉末注射剤の生産施設を100%ペーパーレスにするという目標達成を支援しました。

この施設は今年後半にオンラインになる予定であり、その時点で、生産を開始する前にFDAの事前承認検査を受けます。それまでに、ZMCはコスト分析を実施し、2つのフェーズのユーザ承認テストを受けてユーザエクスペリエンスがユーザ要件仕様と一致していることを確認しました。

テオ氏は次のように述べています。「PharmaSuite MESを使用して手作業によるデータ記録をなくすことで、人件費を5~10%節約しています。もっと重要なのは、ペーパーレス化を進めることで、データの誤った転記などの潜在的なオペレータのミスを簡単に防止できることです。」

自動化されたデータ管理と今までよりはるかに効率的なバッチ・レビュー・プロセスにより、ZMCはMESを使用して監督およびQAバッチ製品レビューを46~75%、管理レビューサイクル時間を50%削減できると計算しています。

このような節約すべてが、ZMCがより効率的で規格に準拠した施設でバンコマイシンを生産するための道を開く助けとなりました。

テオ氏は次のように述べています。「PharmaSuite MESと組み合わせた、この薬品に対する当社の独自のアプローチにより、コンプライアンス要件を簡単に満たすことができ、また、当社の革新的なプロセスの組み合わせにより、運用コストを従来のアプローチよりも80%近く削減できます。当社のビジネス目標を満たしながら、消費者が必要とする薬品を提供する機会を生み出してくれました。」

上記の結果は、ロックウェル・オートメーション製品とサービス、 および他の製品を採用したZhejiang Medicine Companyの事例です。他のお客様の場合、具体的な結果が異なることがあります。

PharmaSuiteおよびRockwell Softwareは、Rockwell Automation Inc.の商標です。

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