PlantPAx™プロセス・オートメーション・システムでインテリジェントな精製を実現

製糖業者テレオス社:インテリジェントかつサステナブルな精製を実現

課題

  • ボイラーの制御を現代化・最適化し、1つの制御・コマンドシステムに統合して工場全体を管理すること

ソリューション

結果

  • ボイラー制御、特に再加熱のモニタが改善され、複数ボイラー間の関連付けが可能となったほか、パワーマッチングの自動化が実現
  • ボイラー動作の信頼性が向上
  • ボイラーの制御・コマンドシステムが工場内の他のユニットと完全に統合され、生産施設全体のトレーサビリティの一元化が実現

大手製糖業者が旧式のDCSにかわってPlantPAxを導入し、重要な業務に向けてボイラー制御とその統合を実現

背景

テレオス・フランス社は、フランスの製糖業界をリードし、製糖工場9軒、蒸留所5軒、包装施設4軒を抱える大手企業です。てん菜(シュガービート)を原料とし、年間合計150万トンの砂糖と、50万立法メートルのアルコールおよびバイオエタノールを生産しています。

アラスの近く(パドカレー県内)、ボワリー=サント=リクトリュドにあるテレオス社の製糖工場では、農工業分野(飲料、チョコレート、ジャム、ビスケット、乳製品)の製造メーカ向けに毎年25万トンの白砂糖が生産されています。この砂糖は毎年9月中旬から12月にかけての「シュガーキャンペーン」と呼ばれるごく短期間において生産されるもので、この時期にてん菜が収穫され、製糖工場に運ばれて加工されます。

ボワリーの工場では、キャンペーン中毎日2万トンのてん菜が加工され、2800トンの砂糖が生産されており、15MWもの電力が消費されます。このエネルギーは、同製糖工場内で2つのボイラーが1台のターボ発電機に蒸気を供給することによって生成されています。この工場が国の電力供給網(EDF)を利用するのは、スタートアップ時とキャンペーン期間外のみです。

課題

これらのボイラーは同工場にとってまさに生命線であり、それぞれ毎時最大140トン、120トンの蒸気を生成できます。この蒸気の85%は発電に使用され、残りの15%は製糖のさまざまなプロセスにあてられます。2009年、テレオス社は、2つのボイラーを管理していた分散制御システム(DCS)の陳腐化に伴い、その交換を決意しました。

テレオス社の目標は、両ボイラーの制御を現代化・最適化し、1つの制御・コマンドシステムへと統合して工場全体を管理することでした。同社は多数のサプライヤに問い合わせ、各社からの提案内容を吟味した結果、ボイラーのコマンドの移行先としてロックウェル・オートメーションのPlantPAxシステムを選びました。

この決定は2009年3月に下され、シュガーキャンペーンの開始は9月に迫っていました。この工場はボイラーなしでは稼働できないため、これはロックウェル・オートメーションにとって大変厳しいスケジュールです。また、ボイラーの制御には、極めて複雑な規制アルゴリズムの扱いやバーナーの微調整、負荷需要を予測するための非常に難解な計算など、特殊な専門知識が求められます。

これらのボイラーは同工場にとってまさに生命線であり、それぞれ毎時最大140トン、120トンの蒸気を生成

ソリューション

上記の理由から、この移行に伴うリスクを最小限に抑え、期限内に確実に作業を完了させるには、特殊かつ多様なスキルが必要でした。これこそがロックウェル・オートメーションのグローバル・ソリューション・チームの腕の見せ所でした。彼らが持つボイラー管理の専門知識とリスク管理の経験が、この状況においては不可欠だったのです。ロックウェル・オートメーションのグローバル・ソリューション・チームは、旧式のシステムに関するレトロスペクティブ分析を行ない、リスクを最小限に抑えながらボイラーの動作を最適化できる移行ソリューションとはどのようなものかを明確化しました。

そのソリューションとは、冗長性を備えた3台のAllen-Bradley® ControlLogix® PACを基盤とするPlantPAxプロセス・オートメーション・システムを中核に据え、工場の全体的なシステムと完全に統合可能なものでした。ロックウェル・オートメーションのボイラー管理専門家が、燃焼の制御とコマンドに必要な各種設定とシーケンシャル・オートメーション・プロセスを調整しました。

キャンペーンの開始を目前に控えた2009年8月末、同製糖工場は1週間にわたる「ドライラン」を実施し、その期間中に工場の人員とロックウェル・オートメーションのチームは調整と負荷テストを行ないました。システムの最終調整が可能となったのは生産のスタートアップ時でしたが、その時点ではエラーの余地すらなくなっていました。

キャンペーン初日は万事順調に進み、電力の増加も予想通りでした。ボワリーの製糖工場の電力・オートメーション担当マネージャであるミシェル・エンヌビク氏は、次のように述べています。「ロックウェル・オートメーションのサポートを受け、ボイラーのスタートアップと立上げは非常にスムーズでした。2日間ですべての調整が完了しましたし、キャンペーン期間中ただの一度も運転を停止せずに済みました。」

結果

2度のシュガーキャンペーンを終えた今、テレオス社はロックウェルートメーションのソリューションがもたらした改善の恩恵を大いに享受しています。ロックウェル・オートメーションのグローバル・ソリューション・チームとPlantPAxシステムは、従来のDCSソリューションを新システムに置き換えるだけの能力と、同種の他のソリューションに勝る競争力の高さを証明したのです。

「ボイラーの制御、特に再加熱のモニタが改善され、ボイラーの出力は96%に達しました。ボイラー動作の信頼性も以前よりはるかに高まっています。また、ロックウェル・オートメーションのソリューションによって複数ボイラー間の関連付けが可能となり、パワーマッチングも今ではPlantPAxシステムによって自動的に実行されるようになりました。ロックウェル・オートメーションのチームがプロジェクト全体を通じて提供してくれたスキルと頼もしいサポートこそが、最大の成功要因です」と、ボワリー工場の電力・オートメーション担当マネージャは語ります。

ボイラーの制御・コマンドシステムは今や工場内の他のユニットと完全に統合され、アラームやオペレータによる操作、プロセス履歴を含む生産施設全体のトレーサビリティの一元化が実現しました。「今回の移行を機に、ロックウェル・オートメーションとともに工場の監視用ワークステーションを人間工学的に見直しました。以前より使いやすくなったPlantPAxシステムには特に、オペレータも大満足しています」と、ボワリー工場のオートメーションチームは付け加えています。

糖分抽出および精製、結晶化の工程、つまりボワリー=サント=リクトリュドにあるこの製糖工場が行なう製造手順の大半は、ロックウェル・オートメーションのソリューションを用いて自動化されました。また、2012年からは2つのワークショップ(洗浄と濾過)もロックウェル・オートメーションのソリューションで制御されます。この製糖工場は、現在、テレオス・グループのベンチマーク施設となっています。

しかし、エンヌビク氏はここで立ち止まるつもりはありません。同氏はすでに、エネルギー消費量削減のため、あるロックウェル・オートメーションのソフトウェアの導入を計画中です。また、この工場の業務プロセスに対して行なわれたすべての変更をモニタできるよう、FactoryTalk AssetCentreトレーサビリティソフトウェアの使用を検討しています。

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