ペトロエクアドル社が新しい自動制御システムで管理業務を最適化

自動制御システムで管理業務を最適化

課題

  • EPペトロエクアドル社のバラオ港ターミナルにおける管理業務を最適化するための自動制御システムを開発

ソリューション

結果

  • 港湾での荷役能力が3倍増
  • 貨物船のダウンタイムの低減により、大幅なコスト削減が実現
  • 燃料の加工・流通を行なうエスメラルダスの製油所への輸送が最適化

EPペトロエクアドル社のバラオ港ターミナルの監督者らは、ポンプステーション業務の全面改修プロジェクトの実施を決定しました。このプロジェクトには、海洋ターミナルの管理業務を担う自動制御システムの開発も含まれます。

輸送管理は、EPペトロエクアドル社の事業部のひとつです。同部門は、輸送用のエクアドル横断パイプラインシステム「SOTE」や各種パイプライン、貯蔵ステーション、石油から作られた最終製品の流通の管理を任されており、なかでもバラオ港ターミナルにおいては顕著な活躍を見せています。

バラオの海洋ターミナルでの同部門の担当業務には、最終製品の受入れのほか、エスメラルダスの製油所との間でやりとりされる炭化水素派生品の積降ろし関連業務を担うタンカーとの通信などの監督があります。

エクアドルのエスメラルダス県(南米の太平洋岸)に位置するバラオ港ターミナルの監督オフィスは、同沿岸部または外国籍を問わず、年間平均450隻の船舶に対応しています。この数字には、船舶および港湾設備の運用を円滑化する海運業務の功績が表れています。

あるとき、監督者がバラオ港ターミナルの技術検査を経て、設備の最適化およびステーションの全面改修に乗り出しました。「ステーションの機械工学および電気的要素、材料調達、建設、組立の概略は我々自身で策定できており、必要なのは自動化の部分だけでした」と、バラオ港ターミナルの監督者であるルイス・モンターニョ氏は述べています。

この状況から、海洋ターミナルの管理業務を担う自動制御システムの開発を目指すにいたったのです。EPペトロエクアドル社の輸送管理部門が公開入札を行なった結果、エクアドルのロックウェル・オートメーションが技術面で最高スコアを得ると同時に有効な入札のなかで最も経済的なソリューションを提示し、勝利を獲得しました。

「彼らは、優れたソリューションと高品質の機器、極めて有能な人材を提供してくれました。しかも、当初のプロジェクトを改善するためのさまざまな提案を無料で行なうという、決定的な付加価値をもたらしてくれました」と、モンターニョ氏は語っています。

ポンプユニットがその好例です。同ターミナルではポンプユニットを35年以上にわたって使い続けており、その間投資や保守作業はほとんど行なわれていませんでした。これらのポンプユニットの信頼性は極めて低く、動作にもさまざまな問題が頻繁に起きており、船から製品を陸揚げする際にも、当然ながら長時間を要していました。

最新式のPlantPAx分散制御システム(DCS)がプロセスの異常をモニタし、制御バルブを管理。

課題

2015年前期に始動したこのプロジェクトの興味深い点のひとつとして、ロックウェル・オートメーションの事実上すべての事業部が関与したことが挙げられます。特に顕著な活躍を見せた事業部のひとつが、オートメーションおよびソフトウェア部門です。同事業部は、自動制御システム、プロセス制御ネットワーク、情報イーサネットIPおよびソフトウェア(異常管理装置の履歴分析やポンプユニットの状態モニタを実施)の提供を任されました。一方、電力システム部門は、ポンプユニットの駆動を担う高圧可変周波数ドライブを提供しています。

サービス部門は、下請け業者による全業務(機器やツールの組立、ケーブルやネットワークの敷設、配線の強度確認や制御・計装など)の管理・監督を担当したほか、MVドライブのテストと立上げを行ないました。

そして、システムおよびソリューション部門は、プロジェクトの管理と全体の統合を担いました。アーキテクチャを設計し、制御戦略を策定するとともに、ステーション運用のためのロジック作成や実際の配備を行なったのがこの部門です。また、監督者をはじめとするバラオ港ターミナルのスタッフとの主な連絡窓口という役割も果たしています。

ロックウェル・オートメーションのシステムおよびソリューションチームは、提案段階から詳細なエンジニアリング、構築、テスト、トレーニング、そしてプロジェクト全体の立上げ・始動にいたるまで、技術面を主導する立場にありました。ロックウェル・オートメーション社内ではチームSSBと呼ばれているシステムおよびソリューションチームは、当初提示したスケジュール通りに機器やコンポーネントの製造、輸送、設置、および運用を行なう部門です。

実装された制御システムは、最新式のPlantPAx分散制御システム(DCS)であり、プロセスの異常をモニタしたり適切な製品をポンプに送るための制御バルブを管理するだけでなく、周波数が可変のPowerFlex 7000 ACドライブと統合可能です。

これによって、ポンプシステムの制御や管理を最適化できます。モンターニョ氏は次のように説明しています。「これを活用すれば、圧力や温度、燃料の流れを正確に制御したり、ポンプのベアリング部の震動や温度を測定できるほか、保護すべき主要部位を把握し、ポンプユニットの信頼性を高めることができます。」

このプロジェクトにおいて最も重要なタスクのひとつとして、エンジニアの指示に沿ったアプリケーションの開発・構成がありました。というのも、これは双方向(陸揚げと逆送、エスメラルダスの製油所からの転送を含む)のステーションであるためです。「このシステムはすべてのラインとポンプに対応し、あらゆる動作を実行する必要がありましたが、ロックウェル・オートメーションは吸引と排出両方の課題を見事に解決してくれました」と、同氏は言います。

ロックウェル・オートメーションが、システムを提供しただけでなく組立や設置、立上げにも携わり、オートメーション機器から高圧ドライブまでプロジェクト全体を通じて支援を提供したことは特筆に値するでしょう。その点を考慮すれば、このイニシアチブがEPペトロエクアドル社による契約に規定された期限までに完了し、しかもエンドユーザであるエクアドル政府に追加コストが一切発生しなかったことは、目覚ましい快挙と言えます。

ロックウェル・オートメーションが、オートメーション機器および高圧ドライブの組立や設置、立上げを実施。

結果

このシステムの実装により、この港湾ターミナルは荷役能力3倍増を達成しました。「成果として1つ例を挙げるなら、以前は20万バレル規模の船の荷降ろしに120時間かかっていましたが、今は35~40時間で済んでいます」と、モンターニョ氏は述べています。

貨物船のダウンタイムの低減によって大幅なコスト削減が実現するため、このソリューションは多大なメリットをもたらしていることがわかります。また、燃料の加工・流通を行なうエスメラルダスの製油所への輸送の最適化にも成功しました。

「すべての動作パラメータを確認できるようになったため、例えば流量や圧力などを把握することで船舶に求められる要件を見極め、ステーションを適切に機能させることができます」と、モンターニョ氏は強調します。

また、動作の安全性と信頼性が大幅に高まったため、結果的にポンプをフル稼働させることが可能になりました。ロックウェル・オートメーションが採用したいくつかの制御アルゴリズムを活用して、ペースを落とすのに理想的なタイミングを見極め、ポンプの流量を下げることができるのです。つまり、リスクを最低限に抑えながら、移送する燃料の品質を重視することができます。

以前はすべてのプロセスが手作業で行なわれており、異なる製品のラインやポンプユニットの取扱いもそのひとつでした。これが自動化されたことにより、製品同士が混ざって危険が生じる可能性を低減できることが何よりのメリットです。

「以前はベアリングやインペラに損傷が発生するたびに、運転を停止して問題を解決しなければなりませんでした。しかし今ではポンプモータの速度を調節し、機器の寿命を延長することができます」と、モンターニョ氏は語ります。ロックウェル・オートメーションは、EPP社との契約の一環として同ターミナルの運用・保守スタッフにトレーニングを提供しました。また、実装した技術の完全な移転も実施しており、これによって同プロジェクトのメリットは今後さらに増幅されるでしょう。

「プロジェクトの成果は上々で、はっきりとした結果が出ています。互いに協働した人材と、提供された機器の両方が優れていたということでしょう。ロックウェル・オートメーションの仕事ぶりは100点満点でした」と、モンターニョ氏は締めくくっています。

ここで紹介した成果は、お客様の組織でロックウェル・オートメーション製品およびサービスをその他の製品と併用した結果です。実際の成果は事例ごとに異なる場合があります。

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