トタルE&P社がTrustedソリューションを導入し陳腐化の問題を解決

トタルE&P社が陳腐化の問題を解決

課題

  • 操業をできるだけ中断させずに制御および安全システムをアップグレードすること。特に重要なのは、アップグレード作業をすべて安全に行なうこと。

ソリューション

結果

  • 同時に設置し計画的にダウンタイムを発生させることで、生産に与える影響が無視できるレベルに抑制された
  • プラットフォームのリモート制御
  • スペア、保守、ベンダーが複数のサイトで共通された
  • 安全システムインフラやキャビネットといった既存の機器を活用
  • HSE Safetyアワードにノミネートされた

背景

引き続き開発に多額の投資が行なわれている英国大陸棚。トタルE&P UK Ltd.社もそこで石油およびガス事業を行なう1社です。

アバディーン本部におよそ750名のスタッフを擁する同社は、オルウィンエリア油田や高圧/高温のエルギン・フランクリン油田、セント・ファーガス・ガス・ターミナルなど数々の油田(現在操業してない油田も含む)の操業権をもっています。

ノースオルウィンのコンビナートはアバディーンの北東440kmの大陸棚にあり、1987年に生産を開始しました。

石油とガスは、その南22kmの地点にあるダンバープラットフォーム(生産開始1994年)でとれ多相流パイプラインを通ってノースオルウィンへと運ばれます。

ダンバーは最低限の処理施設と油田掘削装置、居住区を備えた規模の小さなプラットフォームです。電力供給はノースオルウィンの発電機から2本の海底ケーブルを使って行なっています。

オルウィンエリアの生産量は1日当たりおよそ10万バレルです。

陳腐化の問題がいろいろとあり、トタルE&P UK Ltd.社はこの2つのプラットフォームのシステムアップグレードを計画(作業の大部分はダンバー施設のもの)、ロックウェル・オートメーションにエンジニアの派遣とコンポーネントの供給、サポートの提供を依頼してこられました。

課題

アップグレード対象のシステムは、非常停止(ESD)システム、火災・ガス(F&G)安全システム、プロセス制御システム(PCS)、振動モニタシステムと多数ありました。

エンジニアにとっての最大の課題は、操業をできるだけ中断させずに制御および安全システムをアップグレードすることでした。特に重要なのは、アップグレード作業をすべて安全に行なうことでした。

オルウィンエリアの生産量は1日当たりおよそ10万バレルです。

また、作業期間が限られており、アップグレードできる機会が2回しかありませんでした。

その1つは予定のシャットダウン期間中(普通、夏季の2、3週間)で、もう1つはシャットダウン前の稼働中コンポーネントとインフラ基盤の取替えを並行して行なうことでした。

主な目的は、少なくとも2020年まではスペアのある状態でシステムコンポーネントを交換して誤トリップと深刻な陳腐化の問題を解決すること、ダンバーの操業を将来的にノースオルウィンからリモートで管理できるようにすること、生産へのリスクを最低限に抑えながら費用効率に優れた形でアップグレードを行なうことでした。しかし、最も重要なことはプラットフォームと作業員、環境の安全を損なうことなくアップグレードを完了させることでした。

この最後の項目が達成されプロジェクトは大成功とみなされました。その結果、ロックウェル・オートメーションのエンジニアはHealth & Safetyアワードにノミネートされました。

ソリューション

アップグレード作戦では何名もの人材を起用することに決定、ただしステップは互いに関わり合っていました。PCSシステムのアップグレードはシャットダウン前に、既存のシステムで生産能力を維持した状態で行なわれました。

F&Gシステムのアップグレードもシャットダウン前に行なわれました。ESDソリューションのアップグレードはシャットダウン中に新システムの追加と並行して行なわれました。

ロックウェル・オートメーションはEPC (設計・調達・建設)業務を請け負うことになり、機器ベンダーへの発注業務、細かなエンジニアリング業務、資材の管理および施設への発送業務、ベンダーによる施設での取付けおよび作業の監督業務、請負業者の管理業務を担当しました。

オルウィンノースは長さ73mの鉄橋でつながっている2つのプラットフォーム(NAAとNAB)で構成されています。NAAは掘削および宿泊プラットフォームでNABは処理施設です。

ロックウェル・オートメーションでは、ESDシステムとF&Gシステムのアップグレードに、Trusted三重モジュール式冗長(TMR) ESDコントローラとTrusted TMR F&Gコントローラを採用しました。

Trustedはフォルトトレランスの制御および安全システムで、非常に厳格な国際安全規格に準拠した設計となっています(制御システムに問題があると処理面の収益性が損なわれるため、その完全性は非常に重要)。

三重の処理パス(スライス)が各モジュール内にあり、高度な診断機能と多数決機能もあるため、信頼性に優れたフォルト・トレランス・アーキテクチャとなっています。

TMR以外の制御システムとは異なり、Trustedはシステムの安全面の完全性を損なうことなく事実上稼働時間100%を実現します。

TUV AK6 (プログラム可能な安全システムでは最高等級)をはじめ、NFPA72規格とロシアのGOST規格の認定を受けています。

既存のシステムは、ロックウェル・オートメーションの旧式の安全システムであるICS 2000でできています。

ダンバーのシステムアップグレード(DSU)では、プロセッサと出力サブシステムをTrustedプロセッサに取り替えました。十分に計画を練り事前にリスクアセスメントを行なったうえで、しっかり管理しながら稼動中(生産を維持)に移行を行なうことができました。

ロックウェル・オートメーションのEDSエンジニア長であるヴィリー・ニコルソンは次のように述べています。「古いデュアルICS2000の半分を潰し、その部分に新しくTrustedを組み込むという作業を行ないました。続いて入力データが旧システムと新システムで同時に使えるように入力サブシステムの設定を行ないました。これは、新システムに出力情報を転送する前にプロセシング論理と出力状態を確認できるようにするためです。」

旧システムから新システムへの出力情報の移行はしっかり管理しながら行なわれました。

「成功の鍵は、トタル社の作業員と当社作業員の間の連絡を途絶えさせなかったことでした。そのため、オペレータは何が移行済みで、どのシステムでどの機器を制御しているのかを常に把握していました。トタル社とは非常によい関係が築かれており、それが功を奏し作業がはかどりました」と、ニコルソンは語っています。

Sedco 706が横に並んだダンバー施設

結果

トタルE&P社のE&Iプロジェクトマネージャであるデレク・トムソン氏は次のように述べています。「トタルにとり最も重要だったのは安全です。操業統計の多くは安全性に関するものです。このプロジェクトはその点、素晴らしかったです。ロックウェル・オートメーションから派遣されたエンジニアの方々はすぐに安全第一の文化に溶け込まれました。」

この新システムには、オルウィンからダンバーを制御できるかもしれないという可能性があります。

旧式システムにもこの機能があったのですが、実際に使用されたことはありませんでした。しかし新システムのおかげでようやく将来的に実用化できそうです。

トムソン氏は次のように説明します。「一番の理由は何といっても信頼関係でした。ロックウェル・オートメーションにお願いしたアップグレードプロジェクトは第2段階に入りました。我々の関係はさらに強化されました。お願いして本当によかったと思っています。」

ロックウェル・オートメーションのEPC事業マネージャであるアダム・ハワードは次のように結論付けています。「これは当時のサプライヤから厳しい競争を経て勝ち取ったプロジェクトです。当社が保有するさまざまなスキルと積極的かつ先を見越したアプローチ、そして画期的なリスク/報酬アプローチが組み合わさった結果だと私は考えています。」

ここで紹介した成果は、トタルE&P社でロックウェル・オートメーション製品およびサービスをその他の製品と併用した結果です。実際の成果は事例ごとに異なる場合があります。

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