ゴールド・フィールズ社が新しい鉱業ソリューションで制御システムのリスクを低減

ゴールド・フィールズ社が制御システムのリスクを低減

課題

  • 既存のすべてのフィールドシステムを新しい選鉱システムと統合させ、より多くの情報に基づいたビジネス決定をより迅速に行ない、長期的なサステナビリティの目標を達成して、予想外のダウンタイムのリスクを低減できるようにする

ソリューション

結果

  • プラントの総合的な視覚化、定義済みの主要業績評価指標(KPI)に照らし合わせたレポート
  • プロセス制御の一元化
  • より多くの情報に基づいたビジネス決定
  • 機能の向上
  • 下位非互換性のリスクの低減

サウスディープ金鉱山がフィールドデバイスと制御、視覚化、レポート機能、パフォーマンスモニタをシームレスに統合し、事業を効率化

背景

ゴールド・フィールズ社は、南アフリカ、ガーナ、ペルー、オーストラリアに12の金鉱を運営し、年間約210万金衡オンスを産出しています。同社は、ヨハネスブルグ証券取引所(JSE)とニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場されており、世界中で約5万人の従業員を擁します。

ゴールド・フィールズ社の南アフリカで唯一運営する鉱山であるサウスディープ金鉱山は、ヨハネスブルグから45km南西に位置し、2つのシャフトシステムと中央冶金工場からなります。

ロックウェル・オートメーションが関与するこのプロジェクトは、ゴールド・フィールズ社の「サステナブルな金の採掘で世界をリード」するという長期的なビジョンの一環であり、南アフリカにおける成長プロジェクトの主力プロジェクトです。

課題

サウスディープ鉱山の冶金工場は、スループットを増大させるために2011/2012年にアップグレードされました。その際、第2のボールミル回路、鉱石破砕回路、シックナ、浸出タンク4基、溶出カラムの追加が行なわれました。

また、この制御システムでは、標準化とシングル・タグ・データベースの面でも、DCSベースのシステムと同じ高い機能標準を確保できます。

サウスディープ鉱山では、アップグレード後の工場全体で、試薬とエネルギー、水の使用をより適切に管理すると同時に尾鉱の品位を高めるために、既存のすべてのフィールドシステムを新しい選鉱システムに統合する完全な制御およびレポートシステムのアップグレードが必要でした。これにより、経営陣レベルでより多くの情報に基づいたビジネス決定をより迅速に行ない、長期的なサステナビリティの目標を達成することが可能となります。

ゴールド・フィールズ社はまた、将来のプラントアップグレードで拡張可能な、単一の簡略化されたシステムにすべてのフィールドデバイスとプラント制御、視覚化、レポート機能、全体的なパフォーマンスモニタを統合する制御システムによって、予想外のダウンタイムを低減する必要がありました。

冶金工場では元々、ロックウェル・オートメーションのRSView®32コンポーネントベースのHMIとL62コントローラに基づいてモニタと制御が行なわれていました。そのため、さらなる最適化が必要で、すべてのI/O、インターロック、シーケンス、その他処理ルーチンを再評価して、新しい制御システム全体で不要な複雑さを排除しなければなりませんでした。

ソリューション

2001年以来、ロックウェル・オートメーションの技術を使用して冶金工場を運用していたゴールド・フィールズ社は、ロックウェル・オートメーションに制御システムのアップグレードを依頼しました。ロックウェル・オートメーションは、EPCM請負業者を通じてサウスディープ金鉱山の新しい処理システムに着手しました。これら2つのプロジェクトは、完全に統合された単一の制御および視覚化、レポートシステムに結集される必要がありました。

PlantPAxを使用した鉱業ソリューション

PlantPAx®を使用した鉱業ソリューションは、何十年にもわたる鉱業分野の専門知識に基づいています。これらの専門知識は、制御システムのリスク低減、診断・レポート機能の向上、システム全体の複雑さの軽減を実現する、高度に標準化され、ライフサイクルが管理された、立上げの簡単なソリューションに形式化されています。

従来のDCS (分散制御システム(DCS))ベースのソリューションにかわる、よりカスタマイズされた、費用効率の高いソリューションであるPlantPAxでは、柔軟性が高まり、鉱業固有の標準を管理して、立上げにかかる時間とコストを削減できます。また、この制御システムでは、標準化とシングル・タグ・データベースの面でも、DCSベースのシステムと同じ高い機能標準を確保できます。

システム全体での実装

このソリューションは、ネットワークに障害が発生した場合にも中断なくデータロギングを実行するために、最大1000件のタイムスタンプ付きデータの入力(プラント履歴、イベント、アラーム)をバッファに格納するよう設定されたPlantPAxコントローラプラットフォームが使用されます。

プラントプロセスの包括的な視覚化を実現するため、サーバ/クライアントアーキテクチャに基づいてPlantPAx視覚化ソフトウェアがシステムに組み込まれました。クライアントからサーバを経由することなくコントローラに直接アクセスできるよう、ViewToolsも組み込まれています(PlantPAxにライセンス付与)。

ゴールド・フィールズ社は、このPlantPAxシステムを使用した鉱業ソリューションで、プラント制御、視覚化、レポート機能を高めることができました。

すべてのプラント履歴とイベント、アラームを記録するためにビルトイン・レポート・サービスが搭載されたMicrosoft SQLがインストール、設定されました。この鉱業ソリューションのライセンスソフトウェアであるSQXもインストールされており、SQLはコントローラによって直接入力されます。

ロックウェル・オートメーションのエンジニアは、ドライブや計測などのサードパーティのフィールドデバイスをサポートするために固有のインターフェイスを構築しました。

最終的な切換えは2012年11月に完了しました。

結果

ゴールド・フィールズ社は、このPlantPAxシステムを使用した鉱業ソリューションで、プラント制御、視覚化、レポート機能を高めることができました。

この鉱業ソリューションでは、標準化とデータ記録のデータロギングの包括管理によって、プラントの状況がリアルタイムで極めて正確に把握できるようになりました。

履歴とイベント、アラームを記録するよう設定されたSQLでは、ユーザは動向を追い、個々のエントリを実行したエンドユーザを特定して、流量や温度、その他プラント全体からのさまざまな入力アナログ/デジタル入力を追跡できます。PlantPAxコントローラによってすべてのデータにタイムスタンプが付けられるため、データ整合性を確保でき、ネットワーク障害を修正後もエントリが正確にSQLに入力されます。また、SQXソフトウェアを追加することで、SQLデータベースをIT/OTとしてコントローラに追加可能です。

PlantPAxソフトウェアは、計器からの信号を処理し、一定期間ごとに最小値と最大値、平均値のみをレポートします。これにより、フィールドデバイスからのすべての信号を記録する場合と比べ、データベースに記録されるデータの量を最小限に抑えることができます。

アラーム認知はユーザと時間をスタンプした後に記録されるため、オペレータが重要な警告を無視したという非難を回避できると同時に、アカウンタビリティも向上できます。これにより、工場の全般的な安全性を高めることが可能です。特にサウスディープ金鉱山では、シアン化物に対するアラームやその他安全に関する警告が重要な指標となっています。

高度なレポート機能

SQLには一連のレポートサービスが搭載されており、会社が主要業績評価指標(KPI)をモニタするために、運用と生産に関する包括的なレポートが生成され、経営陣レベルに送信されます。

レポートには、12時間のシフトごとに処理された鉱石の量に関する情報も含まれています。

このほか、流量計によって生成される水消費レポート(毎時の流量の合計)や、使用メガワット時の情報を記載したMVスイッチギアのレポートなどがあります。また、WebベースのページからKPIもモニタでき、プラントの状況がさまざまな色で示されます。

PlantPAxを使用した鉱業ソリューションでは、インターロックの説明とタグが直感的に把握できるよう標準化されるため、不要な複雑さが運用から排除されます。複雑さが低減されたことで、ゴールド・フィールズ社では高度なスキルを身につけたオペレータも以前ほど必要でなくなり、業界に蔓延する必須のスキル不足の問題も解消できました。

「知識と精製レポート機能を集中化して、鉱山全体で管理を向上させることが、このプロジェクトの主要な目的です。このレベルのプラント制御によって、試薬の消費を改善し、エネルギーや水、スキルを含むリソースの管理を強化でき、サステナブルな採鉱で業界をリードするという目標に近づくことが可能となります。当社の主要目標の1つは、技術と革新によって持続可能性を高めることです」と、ゴールド・フィールズ社(サウスディープ金鉱山)のC&Iユニットマネージャであるルイ・ウーストハイゼン氏は語ります。

今後

ロックウェル・オートメーションは現在、サウスディープ金鉱山でこの鉱業ソリューションと統合させるための地下鉱石管理システムを設計中です。

オペレータから技術者、さらには経営陣レベルまでのレポート機能をさらに改善するために、ゴールド・フィールズ社は残る一連のフィールドデバイスを鉱業ソリューションに切換える計画を立てています。中央制御および視覚化システムには、シャフトコンベア、冷蔵プラント、バルク・エア・クーラ、その他さまざまな処理システムが含まれる予定です。

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