安全遵守の代替手段

安全遵守の代替手段

仮に、毎分25ケース充填するケースパッカーに毎日数回詰まりが生じるとしましょう。

そして、そのたびに保守チームが詰まりを取り除く前に特定のロックアウト/タグアウト(LOTO)手順を実行して各孤立点をロックアウトする必要があるとします。

この手順は、再起動の時間を含め15分以上かかる可能性があり、ダウンタイムが発生するたびに少なくとも375ケースが空のまま残されることになります。

毎日、毎週繰返し機械の詰まりが起こる回数を考慮すると、多額の損失が発生していることは明白です。

もし、このロックアウト/タグアウト手順のように生産性に悪影響を及ぼすことのない方法で(つまり、他の定期的かつ反復的な保守作業を生産作業の一環として実行することで)、詰まりを取り除くことができれば効率的だと思われませんか。

幸いなことに、そのようなロックアウト/タグアウトの代替手段が実際に存在し、これはOSHAによってサポートされています。これにより、従業員の安全を確保しながら生産性を高めることが可能です。

OSHA規格29 CFR 1910.147に規定されている通り、ロックアウト/タグアウトの代替手段は、簡単な工具の交換や調整などの保守作業およびその他簡単な修理作業で許可されています。ただしこれは、その代替手段において、従業員による排他制御下のロックアウト/タグアウトと同等の保護が保証される場合に限られます。

ANSI/ASSE規格Z244.1でもまた、生産中の機器運用に「定期的、反復的で不可欠」と考えられる作業でロックアウト/タグアウトにかわる手段を用いることが許可されています。

これらの代替的保護手段では、電源を完全に切断することなく機械を保護しながら作業員が修理を実行できます。

これにより、従来のロックアウト/タグアウト手順を迂回する行為を減らして安全性を高めると同時に、保守/運用専門家も短時間で作業を完了でき、生産性も上がります。

代替手段の実行

代替的保護手段は、安全技術と安全手順の組み合わせであり、これには厳格なリスクアセスメントが含まれます。リスクアセスメントでは、すべての動作モード、および人と機械がやりとりするすべての箇所を徹底的に評価する必要があります。

また、インターロック式バリアガードや非常停止などの代替的保護手段により、ロックアウト/タグアウトと同等の保護が確保できるかどうかを評価する必要もあります。

ここで、頻繁に詰まりが発生していたケースパッカーの例に戻りましょう。代替的保護手段により、保守要員は迅速にゾーン制御などの安全対策を実行し、指定した生産を停止または減速して、素早く詰まりを取り除き、30秒以内に機械を再稼働できるようになります。

これで14分30秒の稼働時間が取り戻せ、360ケース詰められることになり、従来のロックアウト/タグアウトと比べて大幅な向上が図れます。

このように、代替的保護手段を適切に導入することで、コンプライアンス遵守を維持しながら生産性を大幅に高めることが可能です。さらに、最も重要なこととして、作業員の安全も確保できます。

ロックウェル・オートメーションでは、来月の安全リーダシップ会議の2回のセッションで代替的保護手段についてお話しする予定です。セッションの詳細情報および会議の登録方法については、こちらをご覧ください。

免責条項:ロックウェル・オートメーションでは、「会社承認」の安全な代替的手段が評価および実装されていない場合に機器の修理点検を実施する際は、常に適切なロックアウト/タグアウト手順に従うことをお奨めしています。すべての保守および修理点検手順が安全かつ効果的で、すべての適用される規格と規制に従って徹底的にテストされ、ベストプラクティスに従っていることを確認してください。

George Schuster
投稿日 2016-08-15 投稿者 George Schuster, TÜV-certified Functional Safety Expert (FSExp), Certified Functional Safety Engineer (CFSE), Rockwell Automation
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