大手食品会社は製造ソフトウェアをアップグレードして、トラブルシューティングを簡単に

大手食品会社は製造ソフトウェアをアップグレード

大恐慌時代から今に至るまで、食肉生産での長い輝かしい歴史をもつタイソン・フーズ社は、現在、世界最大の食肉生産会社の1つです。

年間3億ポンド近くのホットドッグやデリミート、燻製ソーセージなどのアメリカ人が好む典型的な食品が、ウィスコンシン州ニューロンドンにあるタイソン・フーズ社の工場で生産されています。この工場は、38ある食品加工施設の1つです。

タイソン・フーズ社のブランドは時代の変遷とともに進化を続けていますが、施設のヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)アプリケーションをサポートするオペレーティングシステムについては旧態依然としたものでした。

工場は古いPCハードウェアに依存し、そのため使用できるソフトウェアシステムにも制限がありました。いまだに90年代のプログラムが実行されてハードウェアさえありました。

タイソン・フーズ社の企業エンジニアリンググループのイノベーション・シニア・エンジニアであるジョナサン・リエチャート氏は次のように述べています。「毎週システムがクラッシュを繰返していたという事実は、当社がアップグレードを必要としている確かなサインでした。米国農務省(USDA)への報告事項以外にも、従業員が1日の就業時間のうちかなりの部分をトラブルシューティングのための時間に費やしていることを知っていました。新しいオペレーティングシステムにアップグレードすることは、食品安全と保守の両方での改善効果が期待できました。」

情報へのアクセス

ニューロンドンの施設では、旧式の生産システムから新しいハードウェアに交換する必要があり、新しいハードウェアは必要なデータへの信頼性の高いアクセスに対応できるソフトウェアのアップグレードが可能である必要がありました。

タイソン・フーズ社の他の施設に既に導入され成功を収めていたソリューションを考慮に入れて、ニューロンドン工場で選択された新しいソリューションは、ロックウェル・オートメーションのIntegrated Architecture® (統合アーキテクチャ)システムに基づき、Logix制御プラットフォームとFactoryTalk®生産管理ソフトウェアの両方が組み込まれたものでした。

Logixプラットフォームは、ソフトウェア、コントローラおよびI/Oモジュール間の緊密な統合を通じて工場全体を制御でき、工場現場での稼動に必要な可視性と使用可能なデータへのアクセスをタイソン・フーズ社に提供します。

250の画面がFactoryTalk View32ソフトウェアから1つのFactoryTalk View Site Edition (SE) HMIアプリケーションに移行され、既存の定義済みコネクションを含むHMIタグがプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)にインストールされました。

この製造インテリジェンスソリューションは、履歴およびトレンディング情報を提供することにより生産現場の見える化を目指して構築されます。このアップグレードでは、オペレータが前年からの1,000の履歴タグをFactoryTalk Historianソフトウェアに移行したため、現在では、制御システムからの全ての生産データの中央保存場所としてこのソフトウェアが機能しています。

この履歴データと施設のリアルタイムの960のデータタグを介して読み出された情報は、FactoryTalk VantagePointエンタープライズ製造インテリジェンスソフトウェアに集められます。プログラムがデータを相互に関連付け、簡単にトレンディングおよび報告機能を提供し、その結果、プラントの非常に重要な改善を実現できました。

改善の効果はすぐに現れる

プロジェクト完了にはわずか6カ月しかかからず、それ以降はシステムクラッシュは問題にならなくなりました。レポートへのアクセスやダウンロードが簡単に実行できます。さらに、オペレータは特定の情報を取り出して独自のレポートを作成できるようなりました。

規格への準拠が容易になるだけでなく、これらの拡張されたレポートおよびトレンディング機能のおかげで施設の廃水処理薬品コストが100,000米国ドルも削減されました。FactoryTalk View SEソフトウェアは、WIN-911®を統合してメールによるアラームのリモート通知を自動的にトリガします。

この機能は、タイソン・フーズ社の保守応答時間を短縮して稼働時間を増やし、従業員の安全の向上にも役立ちます。

例えば、作業員が特定のワークセルに1日当たり複数回入った場合は、イベント通知がオペレータに警告を出します。そのため、オペレータは原因に焦点を絞って解決策を特定し、作業員が該当エリアに立ち入らないようにすることができます。

このシステムは比較的新しいため、施設のオペレータは生産面の改善の効果を確認する必要がありますが、どれほど小さな生産の増加であっても利益の増大につながります。

リエチャート氏は次のように述べています。「FactoryTalkソフトウェアスイートによって貴重な情報にアクセスできるため、実際に情報を活用できます。私たちは世界中のすべてのデータにアクセスできますが、報告およびトレンディングツールによってデータを活用できるようになりました。」

Automation Today

Automation Today Asia Pacificは、ロックウェル・オートメーションが発行する季刊誌で、最新の産業オートメーションと情報技術の動向、ケーススタディとアプリケーション記事、新製品と機能の情報をお届けします。