ユーハン-キンバリー社が旧式から最新のDCSへの移行に成功

シームレスな統合のための移行

アジアでトップの衛生用品製造メーカが、旧式の制御システムから最新のDCSへの移行による有益な結果を享受しました。

旧式の制御システムの稼動を継続した後に、新型に切換える方が経済的かも知れません。

しかし、交換部品を探し、製品寿命が尽きるまでメンテナンスのサポートを受けるのは、大きな課題となります。

効率向上のために必要な更新された機能を入手するのは、ほとんど不可能だったと言う専門家さえいます。

分散制御システム(DCS)が寿命を迎えたら、または、もっとよくあるケースでは、生産性のボトルネックにあたった場合、システムの移行が必要になります。

もちろん、システムの移行は、ダウンタイムが発生しないよう、または生産目標達成の妨げにならないよう、迅速かつ安全/セキュアに完了する必要があります。これらは、避けることのできないチャレンジですが、適切なツールを使えば克服することができます。

移行するとき: 旧式から最新式へ

ロックウェル・オートメーションのクライアントであり、アジアにおける家庭およびパーソナルケア産業のトップリーダであるユーハン-キンバリー社はその課題を克服しました。同社はユーハン洋行社と米国のキンバリー-クラーク社のジョイントベンチャーです。ユーハン-キンバリー社は、世界中の製造メーカに、時代遅れになったDCSから統合された最新のシステムに移行する決定は、比較にならないほどコスト効率が高いことを証明しました。

ユーハン-キンバリー社は、長年にわたって衛生用品の生産および販売に従事しており、同社のパーソナルケア製品は現在、韓国での日常生活の重要な位置を占めています。

ユーハン-キンバリー社は、原材料を米国から輸入して家庭用品に加工/包装するのは効率的/効果的ではなくなっていることに気付き、急速に伸びているペーパータオルの需要に対応するために、製造機械を米国の工場から韓国の金泉衛生紙工場に移設することを決めました。

工場で使用していた旧システムでは、新たな生産計画から生じる課題をクリアできず、また、生産性および安全性の新たなターゲットにも対応できないことがわかると、同社は旧式の制御システムであるハネウェル社のPlantScape®を入れ替え、アーキテクチャを最新化する作業に着手しました。

統合プロセスソリューション

コントローラ、マン・マシン・インターフェイス(HMI)および機械安全を含む旧式のシステムを入れ替えるというユーハン-キンバリー社の決意は固まっていました。完全な生産ラインとレシピ能力を実現し、品質と一貫性の問題を解決するため、同社はロックウェル・オートメーションのIntegrated Architecture® (統合アーキテクチャ)システムに基づいた最新のプロセスDCSであるPlantPAx®を採用しました。

新しいプロセス制御システムは、Allen-Bradley®ControlLogix®プログラマブル・オートメーション・コントローラ(PAC)が中核となっています。ControlLogix PACの他にない能力のひとつは、ツール、プロトコルおよびアーキテクチャを単一の完全に統合されたスケーラブルな制御プラットフォームに組込み、これを製造メーカの工場全体で利用できることです。

PlantPAx DCSは、柔軟性を強化するための幅広いアーキテクチャオプションを提供します。単一のステーションまたは大規模な分散型アーキテクチャに同じプラットフォームを利用することができます。

このプロジェクトでは、最新のDCSで制御テクノロジを統合し、HMI、バッチ管理およびサーバまたはワークステーションを必要としないデータ収集など、拡張性に富んだシステム能力を提供します。これはプロセススキッド装置および迅速な統合に完全にマッチします。

EtherNet/IP™をバックボーンとして活用するオープンな通信規格に基づいて、事業または操業に関するより優れた意志決定を行なうために、PlantPAxはリアルタイム情報を企業全体に提供します。

さらに、プロセスオブジェクトのPlantPAxライブラリが、移行作業の加速、一貫性の維持および設置時間の短縮に貢献しました。システムオペレータおよびエンジニアがシステム配備および試験時間を最小化できたため、生産効率が改善し、市場導入期間が短縮されました。

大幅な最適化改善

ユーハン-キンバリー社のプロジェクトリーダを務めるリー・ジョン-キュー氏が次のように語っています。「簡単なプロジェクトではありませんでした。私達は、異なるメーカの多数の製品のためにさまざまなネットワークインターフェイスが必要になると思いました。しかし、ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャ製品およびソリューションを使うことで、PlantPAx DCSおよびGuardLogix Safetyを単一のハードウェア/ソフトウェアに導入でき、これによって信頼性の高い、堅牢なシステムを実現できました。」

プロセスオブジェクトのPlantPAxライブラリにより、合計の実装時間を2ヶ月短縮できました。PlantScapeの旧式のDCSからPlantPAxプロセス・オートメーション・システムへの移行は安定し成功したため、予定時期より早く完了しました。

ライブラリは単純で便利に使用できるので、全体の移行作業が簡単になりました。旧式のシステムとは異なり、オペレータは論理プログラムを個別にチェックする手順を省くことができました。そのかわり、彼らは機械の稼働状況のチェックと変更を行ない、インターロックステータスを単一のフェイスプレートで確認しています。

ハードウェアとソフトウェアのサポート以外にも、ロックウェル・オートメーション・グローバル・プロセス・テクニカル・コンサルタント(GPTC)チームは専門領域の知識を使って、Chumdan FA社、ロックウェル・オートメーション・プロセス・ソリューション・インテグレータ(SI)のエンジニアおよびユーハン-キンバリー社のオペレータにテクニカルサポートとコーチングセッションを提供しました。エンジニアおよびオペレータは、新システムに慣熟し、機能を活用するためのトレーニングを受けました。GPTCは、適切に定義された戦略的技術移行方法に基づいてユーハン-キンバリー社を先導しました。

大きな節約

「私達は、現地受入試験の前に独自の試験とシミュレーション試験を効果的に実施できたため、システムのスタートアップが高い信頼性で迅速に行なえました」と、SIパートナであるChumdan FA社のプロジェクトリーダを務めるチャン・セヨン氏が説明します。

ユーハン-キンバリー社は、ロックウェル・オートメーションとパートナシップ契約を結び、継続的なサポートとトレーニングを受け、運用コストを削減します。

統合プラットフォームへの移行がスムーズに行なわれたため、同社は工場全体の単独の共通のプラットフォームによって、知識移転の改善と、スペア部品およびトレーニングのコストを大幅に削減することに成功しました。さらに、PlantPAxは同社の総所有コスト(TCO)を削減すると同時に、お客様の機械安全の向上への要望に応えています。

Automation Today

Automation Today Asia Pacificは、ロックウェル・オートメーションが発行する季刊誌で、最新の産業オートメーションと情報技術の動向、ケーススタディとアプリケーション記事、新製品と機能の情報をお届けします。